●富山県高岡市のバス停・岩崎と岩崎口の間隔は僅か1メートル、理由は?
2017/10/07:
隣のバス停までわずか1m!? 1文字違いで並ぶふたつの停留所、なぜ? | 乗りものニュースは、2017年10月5日の記事。この報道の時点では、富山県高岡市の国道415号沿いに、「岩崎」と「岩崎口」という似たような名前のバス停が1mほど間隔を空けて並んでいました。
会社や路線の違いにより同じ場所でバス停の名前が異なるわけではなく、同じバス会社である加越能バス(高岡市)の停留所で、「伏木経由氷見線」「高岡ふしき病院経由氷見線」「磯はなび線」という同じ路線で使用しているバス停。しかも、時刻表上では、両バス停のあいだに1分の間隔が設定されています。これだけ見ると、バスがきちんと二度停まっているように思えます。
というように、ミステリーな感じだったのですが、この謎の答えを聞いて拍子抜け。加越能バス氷見営業所によると、"あの場所は「岩崎口」ですが、道路工事のため、「岩崎」バス停をそこまで移設しています"とのこと。単に移動しているだけ。実際に1mだけ進むということでもなく、「岩崎」の車内放送はカットされており、「岩崎」にお越しの方には「岩崎口」で下車いただくよう案内しているとのことでした。
●景勝地「雨晴海岸」にある「岩崎」と「岩崎口」、義経伝説もある
私がこの答えを知るまでの間想像していたのは、短時間の用事を済ませてすぐに乗る人がいるのでは?ということ。例えば、景観が有名だけど、次のバスが来るまで暇つぶしするには不便なところなので、速攻で写真撮ってまた乗る…みたいなものでした。
前述の通り、全然違ったわけですが、このあたりがよい景色が見られる場所、いわゆる景勝地だというのは本当だったみたいですね。「雨晴(あまはらし)海岸」と言って、富山湾越しに立山連峰を望める景勝地だという説明がありました。
「岩崎口」のすぐ沖には岩が連なる小さな島「女岩(おんないわ、めいわ)」があり、本来は300メートルほど離れている「岩崎」は源義経がにわか雨の晴れるのを待ったといわれる「義経岩」の前にあるそうです。「雨晴海岸」の名前もたぶんこの義経伝説にちなむんでしょう。
念のためにと検索してみると、
国定公園 雨晴海岸|観光スポット|とやま観光ナビに、"源義経が奥州へ落ちのびる途中、にわか雨の晴れるのを待ったという「義経岩」があり、地名「雨晴」の由来ともなっています"と説明がありました。
●「日本の渚百選」など…岩礁以外にも立山連峰や鉄道の眺めも良い
国定公園 雨晴海岸|観光スポット|とやま観光ナビによると、「浜から眺める岩礁」だけでなく、「富山湾越しに見る3,000m級の立山連峰の雄大な眺め」も売り。万葉の歌人、大伴家持は、この雨晴の風景をこよなく愛し、多くの歌を詠んだといいます。
地元の人が自画自賛しているだけでなく、雨晴海岸から氷見市の松田江の長浜までは「白砂青松百選」・「日本の渚百選」に選ばれているとのこと。さらに
雨晴海岸 - Wikipediaでは、2014年に「世界で最も美しい湾クラブ」に日本で松島の次に選ばれているという情報もありました。
また、高岡市と氷見市を繋ぐJR氷見線の越中国分-雨晴間はほぼ海岸線のすぐ横を通るため、車窓からの眺めも良い上に、海岸線のすぐ横を通る列車の撮影ポイントとして、撮り鉄にも人気。青春18きっぷの販促ポスターに採用されたこともあるということです。
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