Appendix

広告

Entries

大津欣也・国循理事長らの論文に不正指摘「忖度なき調査を」


 国循(国立循環器病研究センター)の話をまとめ。<大津欣也・国循理事長らの論文に不正指摘「忖度なき調査を」>、<大型不正が連続で発生!国立循環器病研究センターの異変>、<STAP細胞論文の不正などを見つけた研究論文検証サイトが指摘>、<日本一どころかアジア1位…日本自慢の機関揺るがす不正疑惑>などをまとめています。

2023/10/30追記:
●不正が指摘された論文7本の筆頭著者はすべて大阪大の医師
2023/11/06追記:
●問題が拡大 経歴が似た幹部6人が関わる41本に不正の指摘 【NEW】


●大津欣也・国循理事長らの論文に不正指摘「忖度なき調査を」

2023/09/09:<国循理事長らの論文不適切指摘 研究不正の有無 本格調査へ>(NHK 09月08日 15時48分)という記事が出ていました。これは書こうと思っていたのに忙しくて忘れていた案件の続報のような気がします。他の研究不正疑惑でもこの書き忘れを私はやっていましたわ…。

 理事長は予備調査が始まる時点で「科学者としての良心に基づき、研究活動を行ってきた。一切そんたくのない公正中立な調査を行っていただきたい」と話していたとのこと。好感を持てる発言ではあります。他社記事では「理事長が監修」という言い方をしているものがあり、直接不正には関わっていないのかもしれません。

<国立循環器病研究センターによりますと、大津欣也 理事長と研究所の元副所長が発表した心臓の病気に関する複数の論文について海外のウェブサイトで画像の不適切な使用があるなどと指摘されました。
センターでは、先月(8月)から指摘の内容を検討する予備調査を行っていましたが、8日、さらなる検証が必要だとして、外部の専門家だけでつくる調査委員会を設置し、ねつ造や改ざんの研究不正があるかどうか、本格的な調査を行うと発表しました。
国立循環器病研究センターは、国内に6つある高度専門医療研究センターの1つで、心臓と脳の病気を専門に扱う施設ですが、こうした施設で理事長を対象とした本格的な調査が行われるのは初めてです。>
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20230908/2000077729.html


●大津欣也・国循理事長の経歴 地元と言えそうな大阪大学出身

 ということで、本人の不正への関わりは薄いのかもしれませんけど、とりあえず、大津欣也・国循理事長の経歴を。大津欣也・国循理事長は大阪大学医学部出身で、大阪・吹田市にある国立循環器病研究センターはいわば「地元」のような感じですね。

<学歴・職歴>
1983年(昭和58年) 大阪大学医学部卒業
1983年(昭和58年) 大阪大学医学部附属病院研修医(第一内科)
1984年(昭和59年) 米国国立保健衛生研究所国立老化研究所研究員
1988年(昭和63年) トロント大学バンティングベスト医学研究部研究員
1991年(平成3年) ニース大学生化学センター客員研究員
1992年(平成4年) 大阪大学医学部附属病院医員(第一内科)
1997年(平成9年) 大阪大学医学部助手 (第一内科)
2002年(平成14年) 大阪大学大学院医学系研究科講師(兼任)
2005年(平成17年) 大阪大学大学院医学系研究科助教授(循環器内科)
2008年(平成20年) 大阪大学医学部附属病院科長(循環器内科)(~H22.3)
2012年(平成24年) 英国キングスカレッジロンドン循環器科教授
英国心臓財団教授(BHF Chair of Cardiology)(兼任)
2014年(平成26年) 大阪大学未来戦略機構招へい教授(兼任)
2018年(平成30年) 大阪大学重症心不全内科治療学寄附講座特任教授(兼任)
2021年(令和3年) 国立研究開発法人 国立循環器病研究センター 理事長
(理事長からのご挨拶|国循について|国立循環器病研究センターより)


●大型不正が連続で発生!国立循環器病研究センターの異変

2023/09/22追記:書き忘れていた件ということで、過去記事も確認。「本調査へ」という記事の1~2ヶ月前の7月19日頃にいくつかニュースになっています。例えば、国循理事長の論文に不適切の指摘、調査を開始 画像加工など:朝日新聞デジタル(瀬川茂子 鈴木智之2023年7月19日 22時00分)という記事が出ていました。

<論文の疑義などを指摘するウェブサイトで、大津理事長が2003~20年に発表した論文7本と、元副所長による複数の論文で画像の加工や使い回しなどが指摘されていた。大津理事長が国循在籍時の成果ではないが、8月にも予備調査に入る。その結果をふまえ、必要に応じて本調査に進むとしている。>

 今回の件で書こうと思っていたのは、国循絡みでの不正は以前もあったということ。うちでは、大阪大・国立循環器病研究センター・野尻崇医師が捏造や改ざんの不正と発表架空の実験で113カ所の捏造改ざん、神谷厚範岡山大学教授(国循時代の不正)でやっています。

 このうちの「架空の実験で113カ所の捏造改ざん」というタイトルでわかるように、「以前も国循絡みでの不正があった」というレベルでなく、大型の不正だというのも特徴。朝日新聞も<国循ではこれまで、研究不正があいついで発覚してきた>として、これらの不正について触れています。

<21年には、大阪大と国循に所属していた医師が発表した論文5本に捏造(ねつぞう)・改ざんがあったと発表した。そのうちの1本は、心臓病の薬に肺がん転移を抑える効果があるかを調べる臨床研究で、安全性の根拠になっており、データに疑問が生じたことで、臨床研究が中止になった。
 今年3月には、岡山大の教授が国循に所属していた時の研究による論文で、113カ所の捏造があったと発表した>

 朝日新聞は、不正が発覚するたびに再発防止策を発表してきたことを指摘。その上で、<その対応(引用者注:再発防止策)を推進する立場の理事長の論文に疑惑が生じては、科学研究に対する信頼性がゆらぎかねない>と書いていました。確かにちょっと異常な事態にはなっています。


●STAP細胞論文の不正などを見つけた研究論文検証サイトが指摘

2023/10/02追記:問題発覚直後の古い記事からもう一つ。「心臓病の最高権威」に研究論文の改ざん疑惑 最新AIが見抜いた阪大研究者たちの「画像加工・再利用」の手口|NEWSポストセブン(2023.07.21 10:58 週刊ポスト )という記事も読んでみました。かなり気合の入った長い記事ですね。

<心臓病の分野で日本の最高権威とされる国立循環器病研究センター(大阪・吹田市)。その経営トップである大津欣也理事長(64)が20年前から研究論文を不正に改ざんしていた疑惑が判明した。疑惑の論文には、大津理事長を中心に大阪大学循環器内科の関係者が多数携わっている>

 疑惑はもともと世界の科学者たちが研究論文を検証するウェブサイト「パブピア(PubPeer)」で指摘されていたもの。例の「STAP細胞」での不正を指摘するなど、研究不正問題ではおなじみのサイトですね。大津欣也理事長が責任著者となった7つの研究論文について疑惑が指摘されたそうです。

<その中には、世界最高ランクの医学誌『Circulation』に掲載された論文があった(2020年)。同誌に掲載されると、教授昇進の切符を手にしたと言われるほど高い評価を受けるという。
 その権威ある医学誌に採用された大津氏の論文に対して、実験画像を加工して別の箇所で再利用した可能性が示されていた(中略)。他の論文についても、実験画像に「切り貼り」「コントラスト(濃淡)の加工」など不適切な処理を施した形跡が指摘されている>


●日本一どころかアジア1位…日本自慢の機関揺るがす不正疑惑

2023/10/19追記:前回の記事タイトルの後半は、<最新AIが見抜いた阪大研究者たちの「画像加工・再利用」の手口>というもの。「今回はAIでなければ見抜けなかった不正行為」というコメントが紹介されていましたが、これはどうでしょうね。画像不正は以前から何度も指摘されており、ピンと来ません。

 とりあえず、このことより問題なのは、研究課題全体に支給された科研費は総額7916万円という話。つまり、国民の税金が多量に投入されており、なおかつそれが無駄になった可能性があるわけです。また、以下のように、国立循環器病研究センターが本来、日本が誇る機関だったことも深刻でしょう。

<国立循環器病研究センターは、医療関係者の間で通称・国循(こくじゅん)と呼ばれる。
「東の国立がん研究センター、西の国循」と言われ、心臓病の治療や移植などで日本の司令塔というべき存在だ。米ニューズウィーク誌の「世界病院ランキング」で、心臓治療の2部門でアジア1位にもなっている。>


●不正が指摘された論文7本の筆頭著者はすべて大阪大の医師

2023/10/30追記:前述のNEWSポストセブンによると、不正行為が指摘された論文7本の「筆頭著者」は、すべて大津欣也・国循理事長の弟子にあたる大阪大・循環器内科グループの医師。これは一人の医師が筆頭著者として7本の論文を書いた…という意味ではないみたいですね。

 というのも、<2本の論文で「筆頭著者」を担当した2人の研究者は大阪大循環器内科の准教授などを経ていずれも国公立大の教授に栄転>との説明があったため。他、<研究に参加した医師の大半が大阪大の出身、または医局に在籍した経験を持つ医師だった>という情報もありました。

 筆頭著者がすべて同じであった場合、その筆頭著者による単独の「犯行」が疑われます。もちろんこれは深刻なケースです。一方、筆頭著者が異なっていた場合もそれはそれで深刻。というのも、こうした場合、組織的・常習的に不正が行われていた可能性があるため。ある意味、単独犯行よりヤバイかもしれません。


●問題が拡大 経歴が似た幹部6人が関わる41本に不正の指摘

2023/11/06追記:前回までの記事の紹介を優先したのですが、そのときすでに心臓病の最高権威「国立循環器病研究センター」幹部6人に論文不正疑惑“画像の使い回し”か|NEWSポストセブン(2023.09.27 11:00)という別の記事が出ていました。以前、<大型不正が連続で発生!国立循環器病研究センターの異変>という話を書いています。今回の記事が事実なら、さらに不正が拡大することになります。

<心臓病分野の最高権威とされる国立循環器病研究センター(以下、国循)。その経営トップの大津欣也理事長が研究論文で“画像の使い回し”などの不正を繰り返していた疑惑を本誌・週刊ポスト(2023年8月4日号)がスクープした。報道後に設置された第三者調査委員会は不正の疑いがあると判断して本調査に入った。しかし、この問題はまだまだ収束しそうにない。新たに複数の幹部医師に大津氏と同様の論文不正の疑惑が浮上したのだ。ジャーナリスト、岩澤倫彦氏がレポートする。>

 こちらも前回と同じく、世界中の研究論文を検証するウェブサイト「パブピア(PubPeer)」で「実験画像の使い回し」の疑いが指摘されているとのこと。例えば、国循ナンバー3の理事については、幅と高さを変更するとピッタリと重なる2つの実験画像や角度を変えた画像で、使い回しが疑われています。

 また、理事長特任補佐でもあるセンター長には、なんとパブピアで14本の「論文不正」疑いが指摘されている状況。うち13本の論文は理事長が共著者です。また、前回の不正を指摘されたタイミングで辞職している前副所長は15本。ダブりを除いて数えた総計41本には6人の幹部が関わっており、経歴に共通点が見られるそうです。

<パブピアで「論文不正」が指摘された国循の医師6人に共通するのは、“大阪大・循環器内科医局”出身という点である。しかも、指摘を受けた論文の大半は、国循に異動する前の大阪大時代に行なわれた研究だった。
 (中略)研究不正に詳しい榎木英介医師はこう指摘する。
「同じ実験画像を加工して使い回す手法は共通しているので、大阪大・循環器内科で日常的だった可能性があります。大阪大は上下関係が厳しく、結束力が強い。研究不正に異議を唱えることを許されない空気があったのかもしれません」>


【本文中でリンクした投稿】
  ■大阪大・国立循環器病研究センター・野尻崇医師が捏造や改ざんの不正と発表
  ■架空の実験で113カ所の捏造改ざん、神谷厚範岡山大学教授

【関連投稿】
  ■山口大教授に捏造・改ざん不正疑惑 画像データに加工の痕跡
  ■高知県立大学教授が論文盗用?本人は反論否定し訴訟へ
  ■松山大教授を盗用と研究費不正使用で告発もほぼ認められず
  ■論文不正で宮崎敏明会津大学学長が辞任 自己盗用や二重投稿
  ■二松学舎大・中山政義学長に盗用疑惑 正当な引用か?
  ■研究不正疑惑についての投稿まとめ

Appendix

広告

ブログ内 ウェブ全体
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示









Appendix

最新投稿

広告

定番記事

世界一スポーツ選手の平均年収が高いのはサッカーでも野球でもない
チャッカマンは商標・商品名 じゃあ正式名称・一般名称は何?
ジャムおじさんの本名は?若い頃の名前は?バタコさんとの関係は?
ワタミの宅食はブラックじゃなくて超ホワイト?週5月収10万円
朝日あげの播磨屋、右翼疑惑を否定 むしろ右翼に睨まれている?
レーシック難民は嘘くさいしデマ?アメリカの調査では驚きの結果に
赤ピーマンと赤黄色オレンジのパプリカの緑黄色野菜・淡色野菜の分類
アマゾンロッカーってそんなにすごい?日本のコンビニ受け取りは?
就職率100%国際教養大(AIU)の悪い評判 企業は「使いにくい」
ミント・ハッカでゴキブリ対策のはずがシバンムシ大発生 名前の由来はかっこいい「死番虫」
移動スーパーの何がすごいのかわからない 「とくし丸」は全国で約100台
ビジネスの棲み分け・差別化の具体例 異業種対策には棲み分けがおすすめ
主な緑黄色野菜一覧 と 実は緑黄色野菜じゃない淡色野菜の種類
タコイカはタコ?イカ?イカの足の数10本・タコの足8本は本当か?
トンネルのシールドマシンは使い捨て…自らの墓穴を掘っている?
ユリゲラーのポケモンユンゲラー裁判、任天堂が勝てた意外な理由
好待遇・高待遇・厚待遇…正しいのはどれ?間違っているのはどれ?
コメダ珈琲は外資系(韓国系)ファンドが買収したって本当? MBKパートナーズとは?
大塚家具がやばい 転職社員を通報、「匠大塚はすぐ倒産」とネガキャン
不人気予想を覆したアメリカのドラえもん、人気の意外な理由は?

ランダムリンク
厳選200記事からランダムで









アーカイブ

説明

書いた人:千柿キロ(管理人)
サイト説明
ハンドルネームの由来

FC2カウンター

2010年3月から
それ以前が不明の理由