スターバックスの話の詰め合わせ的な投稿。当初書いていたのは、<スターバックスこっそりコーヒーを減量 問われて初めて「いっぱいだとこぼれる」と説明>といったもの。その後、スターバックスの顧客満足度の低さが話題になっていたので、冒頭に追記するなどしています。
2017/06/30;
●スターバックスの顧客満足度がランク外に ドトール・ミスド・コメダが上位
2012/12/22:
●スターバックスがこっそりコーヒーを減量 顧客への告知は予定せず
●スタバは「いっぱいだとこぼれるから」と客のためだという説明
●告知せずに問われて初めて認める…本当に客のためだったのか?
●大儲けしているくせにせこいスターバックスというイメージに
2020/02/02:
●オーストラリア人はコーヒー嫌い?スターバックスが失敗した理由
●スターバックスの顧客満足度がランク外に ドトール・ミスド・コメダが上位
2017/06/30;JCSI(日本版顧客満足度指数)2017年版で最も注目されていたのが、スターバックスの顧客満足が圏外になってしまったことです。
ここは他の評価もしているものの、最も重視しているのが「顧客満足」。赤枠でかこって目立たせています。その結果が以下でした。
<顧客満足>
1.ドトールコーヒー 74.1
2.ミスタードーナツ 73.8
3.コメダ珈琲店 73.4
4.カフェ・ベローチェ
(
スターバックス、「顧客満足」ランク外に - ITmedia ビジネスオンライン 2017年06月20日 16時56分 更新より)
下位はかわいそうだという温情なのか、昨年も表記していませんでした。その残念なチェーンは、スターバックスの他、サンマルクカフェ、タリーズコーヒーが含まれています。
スターバックスについては、
スタバの椅子に座ると痛い理由は客を長居させず客席回転率を上げるため 客の滞在時間が長いコメダ珈琲はなぜ儲かる?という話をやっています。居心地を悪くして、客を早く帰らせたいという意図があるようです。
一方、今回のネットの反応では、「混んでいて嫌だ」ってのが目立っていました。これを読むと、客を早く帰らせることはうまくできていないのかもしれません。まあ、どちらにせよ、顧客満足に繋がる話ではありませんね。
ただし、スターバックスは他の項目では1位がありました。特におもしろいのは、「推奨意向」が1位であること。スターバックスのイメージは良いので、他人に勧めるには最適なのでしょう。「ドトールはいいよ」とは言いづらいってのもわかりそうです。
また、ロイヤルティでコメダ珈琲が1位だったのも非常に「らしい」です。ロイヤルティというのは、訳しづらい言葉で、忠誠度などと説明されますが、正直ピンと来ないですよね。愛着の深さみたいなイメージで、私は捉えています。「自慢できるコーヒーショップではないけど愛されるお店」といった感じだったのは、非常にコメダ珈琲らしいと思いました。
(関連:
長居しても怒られない喫茶店、コメダ珈琲 予想に反し東京で成功)
●スターバックスがこっそりコーヒーを減量 顧客への告知は予定せず
2012/12/22:スターバックスコーヒージャパンの広報担当によれば、従業員向けのガイドラインを改定し、ショートサイズのコーヒー(300円)の場合、これまで容器の最上位から6ミリの高さまで注いでいたのを15ミリにまで減らすよう通達したそうです。
ただし、これを告知していたのは従業員だけ。なんと<
本件については特に発表しておらず、顧客への告知も計画していない>と書かれていました。
ブルームバーグは話を聞いていた空調会社の50歳の経営者は「スタバの味が好きだ」としつつも「でも少し高いと思う。同じ値段ならコーヒーの量は多い方がありがたい」と述べ、今回の減量にはやはりネガティブな感じでした。
ブルームバーグが実際にショートサイズのドリップコーヒーの量を測定してみたところ、 15ミリの基準をさらに下回るケースが顕著だったとのこと。ガイドラインよりさらに下です。東京・丸の内にある店舗で12月18日午前10時に購入したコーヒーを計測すると、注がれたのは容器最上位から20ミリのところまでしかありませんでした。
(
スターバックスがコーヒーの量を減らしていた-不満の声も 更新日時: 2012/12/20 17:02 JST ブルームバーグより)
●スタバは「いっぱいだとこぼれるから」と客のためだという説明
しかし、お店側は、"容器いっぱいに注ぐとこぼれやすく、またミルクを入れるスペースがないなどとの指摘に応えたものだと説明"。"スターバックスの広報担当者は「お客様から量が多いとこぼす、火傷するなどとの指摘があった」とし、そのため温度の高いお湯を使うドリップコーヒー、ティー、カフェアメリカーノの量を「若干減らした」"としています。そして、"量の減少は「経費節減」のためではない"と主張していました。
実際、経費削減効果としてはどうなんでしょうね。実は微々たるもので全然影響ないんじゃないかと思いますが、結構その僅かな差が効いてくるんでしょうか。
こういった商品は原料費自体が消費者にとっては驚くほど安いことが多いです。それ以外にお金がかかっているんですね。だから、多少減らしたところで?という気はしました。ただ、外食産業同士はみなそういう条件ですので、そのちょっとがライバルとの差をつけるのかもとも同時に思いました。
●告知せずに問われて初めて認める…本当に客のためだったのか?
今回の件ではスタバが悪いと言えてしまうのは、事前告知をしていなかったというところでしょう。記事で出ていた会社員は、"スターバックスは客に告知するべきだと不満を漏らし"ていました。
告知なしでこっそりというのは解せません。後ろ暗いところがないならそう言えばいいわけですし、かなり不自然。本当に「客のため」であるのならなおさら言った方が良かったです。
記事では実際こぼれるから助かるといった反応もありましたし、こっそりやらなければ歓迎された可能性もあったかもしれません。
●大儲けしているくせにせこいスターバックスというイメージに
あとブルームバーグの記事では、「別にスターバックスは経営に行き詰まってるんじゃないよ、余裕だよ」「原料代はむしろ下がってるよ」って話も。「会社がヤバいからセコいことしているんじゃいよ、勘違いしないで」ってことでしょうかね。
スターバックスは2006年、08年、11年にコーヒー豆の高騰などから一部の商品で値上げをしてきた。日本での売上高は13年3月期の上半期 で577億円と過去最高を記録、純利益も32億円と最高益を計上した。株価も年初来約18%上昇している。日本国内には965の店舗がある。今回のコーヒーの量の改定は日本のみだという。
スターバックスが使用するアラビカ種のコーヒー生豆の国際価格は下落している。ニューヨーク先物市場では昨年5月に1ポンド(454グラム)当たり3.089ドルと1997年以来、14年ぶりの高値を付けたが、現在はそれから50%以上、安い水準となっている。
でも、スターバックスは今イギリスで税金全然払ってこなかったと、騒動になっています。日本はどうなんでしょうね? スターバックスに限らずグーグルやアマゾンなど多国籍企業共通の問題ですけどね、これは。アップルなんかは世界一節税がうまい企業とも言われています。
あと、投稿してからきづきました。「セコいことしているんじゃいよ、勘違いしないで」とさっき書いちゃいましたが、ブルームバーグがわざわざ併せて載せている情報なんですから、「おいおい、こいつらこんなに稼いでいるのに、みみっちいことしてるんだぞ」っていうメッセージだったのかもしれません。
●オーストラリア人はコーヒー嫌い?スターバックスが失敗した理由
2020/02/02:古い記事のメモをこちらに追加。<スターバックスの撤退とカフェ文化>(朝日新聞デジタル 郷富佐子@シドニー 2014年8月13日18時00分)という記事です。オーストラリアでスターバックスが失敗した話でした。
http://www.asahi.com/articles/ASG7X3H14G7XUHBI00F.html
タイトルには「スターバックスの撤退」とあり、他社も同じように報じていましたし、もともとは地元経済紙が「米国スターバックス、オーストラリアから撤退」という表現だったようです。ただ、厳密には撤退とも違うかもしれません。"これまでは米スターバックスの直営店だったが、運営権を地元のウィザース・グループへ売却する"という言い方でした。
スターバックスが失敗したと聞くと、オーストラリアにコーヒー文化が根付いていない…と思いそうですが、むしろ逆。"オーストラリア人は、毎日3杯くらいのコーヒーを飲むと言われている"コーヒー好きだそうな。そして、これがむしろ仇になりました。現地の人の好みに合った他のお店が強いという理由です。
海外組でも成功しているところは、"苦みが強く、いつも飲む地元系カフェの味に近"いそう。メニューの名前や持ち帰りには「紙のカップに客の名前を書く」など、他にも独特の風習があります。私が好きでよく書いているローカライズの大切さの一例ですね。
(関連:
イギリス日本食ビッグ4が世界へ 本場感よりローカライズが成功の秘訣)
【本文中でリンクした投稿】
■
スタバの椅子に座ると痛い理由は客を長居させず客席回転率を上げるため 客の滞在時間が長いコメダ珈琲はなぜ儲かる? ■
長居しても怒られない喫茶店、コメダ珈琲 予想に反し東京で成功 ■
イギリス日本食ビッグ4が世界へ 本場感よりローカライズが成功の秘訣【その他関連投稿】
■
スターバックスのカードバグ発見者への仕打ちがひどいと話題に ■
鳥取県にスタバはなくても「すなば珈琲」はある 本家進出でも歓迎の理由 ■
ミスタードーナツのコンビニドーナツへのコメントに好意的な反応 ■
ミスタードーナツはセブンイレブンより先駆的!ドーナツ参入も問題なし? ■
食べ物・飲み物・嗜好品についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|