2012/12/27:
●足が退化して運動能力向上という蛇の進化、足が痕跡がある種も…
●蛇が特別かと思いきや…足が無くなる退化は珍しいものではない
●両生類のアシナシイモリの爬虫類のヘビの共通点「左肺は退化」
●足が退化して運動能力向上という蛇の進化、足が痕跡がある種も…
2012/12/27:蛇に関する豆知識をいろいろと。特に断りがない場合は、
Wikipediaからの引用です。まずは、蛇の進化に関わるものをいくつか。退化は進化の反対だと思っている人がいますけどそうではなく、退化は進化の一種です。蛇に限らず生物は退化によって利益を得てきました。
・蛇はトカゲ類から分化した。
一見して分かるとおり本亜目の構成種は四肢が退化している。その他の特徴からトカゲ類から分化したと考えるのが妥当であり、おそらく中生代に水中もしくは地中に進出したトカゲの一群がその祖先となったと思われる。
・足は邪魔だったので、退化した。
水中や地中で抵抗になる四肢が退化したといわれる。
・耳や眼は必要なかったので、退化した。
外界からの音が少ないため耳孔や鼓膜、眼が退化したといわれる。
・運動能力はむしろ向上。
移動するための四肢を失ったため運動能力が下がるかというとそうではなく、長い全身を利用することでむしろ様々な足場を利用できるようになったともいえる。水槽で飼う場合、ヘビの逃亡を防ぐのはトカゲの逃亡を防ぐよりずっと難しい。
・足の痕跡の残る蛇もいる。
四肢に関しては現在もメクラヘビやニシキヘビ科など一部の原始的なヘビに腰帯の痕跡を持つ種類がある。一部のニシキヘビには大腿骨も残っている。なお、肩帯のある種類は現存しない。
●蛇が特別かと思いきや…足が無くなる退化は珍しいものではない
・足が無くなる退化はそれほど珍しいものではない。
両生類の無足類もまさにそれである。現生のトカゲ類においてもアシナシトカゲやヒレアシトカゲのように足がないかほとんど無いいくつかの群がある。鳥類では例がなく、ほ乳類ではクジラやイルカの後肢が退化している。
クジラやイルカもそういや、そうですね。言われてみるまで意識しませんでした。子供のころはあってすぐに消滅するクジラの種類では、ごくまれに大人まで残ることがあるそうです。(ここはWikipedia以外の情報))
無足類(無足目)の話に行くと話が逸れまくりますが、蛇との共通点がいくつも見られるのは興味深いですね。ここでは、
アシナシイモリ - Wikipediaの項目だけ見てみましょう。
アシナシイモリは、両生類 無足目(Gymnophiona【「裸の蛇」の意】または Apoda【「足無し」の意】)に属する、ミミズや蛇に似た外見の生物の総称です。両生類のため蛇とは全然近い種類ではないのに、蛇と似たところがあります。
<形態>
・四肢と肢帯を持たず、体は細長い円筒状で、多くの体節的な環状の皮膚の襞(環帯)を持つためミミズに似ている。(中略)
・目は皮膚に覆われている。明暗を感じる程度しか役に立たない。
・感覚器官として触手を持つ。引き込むことができ、ヤコブソン器官(鋤鼻器)に匂いを運ぶ。
・鼓膜を持たない。空気中を伝播する音はごく低い周波数のものしか(上限200Hzという)聞き取ることはできないが、地面の振動は敏感に感じ取ることができる。
・上顎に2列、下顎に1〜2列の牙状の歯がある。噛み付いた相手を強力に保持するのに役立つ。
・顎を閉じる際、他の顎口類同様に下顎挙筋によって下顎を引き上げるのに加え、後下骨間筋によって下顎骨の関節後突起を後下方に引き付ける事で下顎前部を上方に動かし、頭長筋を収縮させることで顎と頭蓋を屈曲させる。これによってきわめて強い力で顎を閉じることができる。
・頭骨はほぼ完全に骨に覆われている。地面を掘り進むのに使われる。これが原始両生類から受け継いだ特徴なのか、地中生活に適応して新たに手に入れた形質なのかはよくわからない。
・多くの場合、左肺は痕跡的で、右肺が袋状に発達している。ミズアシナシイモリ科は左右の肺が共に発達している。例外的に肺を持たない種が2種(ミズアシナシイモリ科の Atretochoana eiselti (南米)、Caecilia iwokramae )発見されている。皮膚と口もガス交換に使われる。
<生態>
・地中生の種は、環帯の間にある襞を収縮させることによって地中をゆっくりと動き回る。水辺の湿った土の中、畑の柔らかい土の中、林床の落葉の中などに住む。夜間には餌となる節足動物や小型の脊椎動物を探して地上に出てくることもあるという。
・水生の種はヒレ状になった胴体後部を使って泳ぐ。水底の石や倒木の下に住む。
・外敵に襲われたとき、多くの種では皮膚から大量の粘液を出して相手の手から滑り抜けようとする。毒液を出す種も少数いる。毒の種類については詳しい研究は進んでいないが、他の両生類の毒とはかなり異なったものらしい。また、大型種はかなりの力で噛み付くこともできる。アシナシイモリ科に属する Geotrypetes seraphini は口から相当な力で水弾を撃ち出すという。
●両生類のアシナシイモリの爬虫類のヘビの共通点「左肺は退化」
どこが蛇とアシナシイモリと同じかわかりづらかったかもしれませんが、例えば、蛇には以下のような特徴があるそうです。
・体形に合わせて内臓も細長くなっており、2つの肺のうち左肺は退化している。
原始的なヘビほど左肺が大きい傾向にある。
「左が退化まで一致」しているんですね。アシナシイモリのWikipediaを読んだときは、何で片方なんだろう?と思いましたが、細い方が生き残る上で有利であり、肺がたまたま退化した祖先たちが生き残ったのかもしれません。
その他の豆知識は以下のあたり。
・移動方法はいくつかある。
具体的な移動方法としては
蛇行
直進(腹筋を動かして直進する)
横這い(上半身を移動する方向へ持ち上げた後、下半身を引き寄せる)
...等の移動方法が見られる。
・眼は悪いものが多い。
視力は人間などに比べると弱く、現存する種にも目が退化したものは多い。
・ただ、視力の良い蛇もいる。
立体的な活動を行う樹上棲種においてはこの限りではなく、視覚が発達し大型の眼を持っている種もいる。
以上です。それゆえに嫌われやるい…わけですが、蛇というのは改めて考えてみると非常に個性的な生物ですね。
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