2020/01/24:
●オウムと名前が似ているヨウム、オウムの仲間ではなくインコの仲間
●ほとんどいない自らを犠牲に仲間を助ける動物 鳥ではヨウムが最初
●お金を使いこなし、なおかつ仲間のために食べ物をもらうヨウム
●ヨウム以外では無理?ヤマヒメコンゴウインコやカササギの実験
●オウムと名前が似ているヨウム、オウムの仲間ではなくインコの仲間
2020/01/24:オウムと名前が似ていてややこしいヨウム。ヨウムはオウムと同じその名もオウム目の鳥。ただし、オウム科ではなくインコ科なので、オウムよりもインコの仲間といった方が良さそうです。
また、ヨウムはインコの1種ですが、インコやオウムと呼ぶ場合は多くの種類を含めて呼ぶという使い方の違いも見られます。なので、ヨウムはインコでもあると考えて良いのかもしれません。
オウム オウム目オウム科 に属する21種の鳥の総称
ヨウム オウム目インコ科ヨウム属
インコ オウム目インコ科 に属する約330種類の鳥の総称
●ほとんどいない自らを犠牲に仲間を助ける動物 鳥ではヨウムが最初
動物の世界では、自らを犠牲に仲間を助ける特性は一般的ではなく、ほとんど観察されていません。確認されているのは、哺乳類でもほんの数種類だそうです。利他主義は、将来恩恵が期待できるほど社会的に充分繋がった集団にいない限り利益をもたらさないため、なかなか見られないと考えられます。
そして、そのような珍しい仲間を助ける行動を示した最初の鳥類がヨウムだとのこと。鳥の仲間において知的で高度な社会的認知能力を持っていることが知られているのは、
侵入禁止の警告文も効果?人以上の記憶力持つカラスのエピソードなどでやっているカラス科の鳥。そして、このヨウムはカラス科と並んで、しばしば“有毛の類人猿”と呼ばれているほど、霊長類と似た行動を示すとされていました。
ただ、群れで暮らす性質のあるオウムの仲間と異なり、ヨウムを含むインコの仲間は単独で暮らすために人間のペット向きといった説明も見かけます。群れで暮らさないのに、社会的な性質が強いってのはちょっと不思議な気もしますね。今回の行動も野生でのものではなく、実験室内で見られたものだそうです。
(
ヨウムは見返りを求めることなく仲間を助ける GIZMODO / 2020年1月18日 22時0分より)
●お金を使いこなし、なおかつ仲間のために食べ物をもらうヨウム
ヨウムたちは実験開始前に、穴を通して金属製のワッシャーとオヤツを交換することを学んでいました。金属製のワッシャーというのは、お金として使われていたみたいですね。動物がお金を使うという時点で、えらい賢い感じがします。
実験では、それぞれが窓で仕切られた透明な壁で覆われた部屋に分けられました。ふたつの部屋の境目には、ヨウム同士が顔を出せる程度の穴が空いています。ふたつの部屋には違うところもあります。ひとつの部屋は実験者からオヤツを貰えるよう穴が空いているのですが、もう一方はその穴が塞がれていました。
すると、穴なし部屋に入れられた8羽のうち7羽は、穴あき部屋にいる仲間が実験者からオヤツを交換して貰えるよう、少なくとも1枚のワッシャーを渡す行動を見せたといいます。
また、穴あき部屋にいるヨウムは、仲間のオヤツ窓が閉められたり、隣に仲間がいなかったりすると、実験者に渡すワッシャーの数が減りました。これが何を意味しているか?というと、穴あき部屋にいるヨウムたちが自分のためだけでなく、仲間にもオヤツを渡せるように、実験者に多くワッシャーを渡していたことを示しているそうです。
●ヨウム以外では無理?ヤマヒメコンゴウインコやカササギの実験
前述の通り、ヨウムはインコの一種。そして、ヤマヒメコンゴウインコも同じく社会性の高い鳥だといいます。そこでほぼ同様の実験を行ったのですけど、ヤマヒメコンゴウインコの場合はヨウムと明らかに違っていました。彼らはほとんどワッシャーを仲間に渡さなかったといいます。
ただ、これは実験方法にやや違いがあったためである可能性があるとのこと。鳥が餌を食べるとき、ヨウムは器を共有していたのに対し、ヤマヒメコンゴウインコは個別の容器で餌を食べていました。研究者らはこのせいで違いが起きた可能性を考えています。
また、カササギを使って2016年に行われた別の実験では、家族以外の仲間を助けているのが見られた、という報告もあるとのこと。カササギが頭いいって言ってなかったじゃん!と思うかもしれませんが、実を言うと、カササギも前述のカラス科の鳥。他にワタリガラスやカケスもカラス科だそうです。
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