ちょっと遅くなりましたが、科学ネタ。
今まで最も軽い液体だと思われていた「液体水素に比べても30分の1」なんですから、大幅更新です。
どうもそもそもヘリウム3は液体になることがないと思われていたようです。
炭素でできたグラファイト(黒鉛)の表面にヘリウム3の原子を吸着させた状態で、絶対零度近くまで温度を下げる実験をした。ヘリウム3は水たまりのような集まりを作り、液体になったことが確認できた。
これまでの理論では、ヘリウム3は絶対零度でも気体のままだと考えられていた。
というか、ヘリウム3が何?というところからですけど、「ヘリウムの同位体」の呼称だそうです。
同位体ってのは、同じ元素でも中性子の数が違うやつですね。水素の場合は、重水素またはデューテリウム、三重水素またはトリチウムという風に、ちゃんとした名前を貰っています。トリチウムは有名で、名前を聞いたこともあろうかと思います。
トリチウムは放射性同位体で、他に同位体で有名なものも放射性同位体が多いです。たとえば、炭素14、カリウム40、ヨウ素131、プルトニウム239など。
こうやって見ると違和感ありませんが、ヘリウムの場合小さい数字ですのですごく新鮮でした。ドラクエ3みたいなものかと思っちゃいましたよ。
ヘリウム3の原子核は、陽子2個と中性子1個からなり、通常のヘリウム原子より軽い安定同位体である。ヘリウム3は核融合のD-D反応、陽子-陽子連鎖反応の際に発生する。(中略)
存在
ヘリウム3は地球の大気中ではヘリウム4の100万分の1しか存在しない。しかしながら太陽大気中には0.0142%の同位体比で存在し。このため月面の岩石からヘリウム3の採掘を試みる研究も行われている。これは太陽大気中には宇宙の初期においてビッグバン原子核合成の結果生成したヘリウム3が蓄積しているのであるが、地球大気では地球創成期に存在していたヘリウムがほとんど宇宙空間に逸散し、現在の地球大気中に存在するヘリウムは大部分が岩石中のトリウムおよびウランなどのアルファ崩壊の結果生じたものであるためである。一方、月面においては太陽風から供給されるヘリウム3が蓄積している。(中略)
核融合への応用
重水素とヘリウム3との核融合はそのクーロン障壁が高いため、核融合炉としての実現が比較的容易であると考えられているD-T反応による質量偏差をも上回る。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A03 新元素113番元素ウンウントリウム、日本の発見確実で理研が命名権獲得か(ジャポニウム、ニシナニウム)もそうでしたけど、日本が発見ってのは嬉しいですね。
関連
■
僅か6年のスピード受賞、山中伸弥京大教にノーベル賞 iPS細胞作製で ■
ヒッグス粒子についてCERN緊急記者会見 神の粒子ついに発見か? ■
レーザー核融合の原理・しくみ ~大出力レーザーが決め手~ ■
核融合炉は爆発も暴走もしない? ■
その他の科学・疑似科学について書いた記事
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|