IQ(知能指数)の意味について。
いつもIQの話が出てくる度にWikipediaで確認していますが、なかなか覚えられません。
問題点など注意すべき点を中心に、一度まとめておこうと思います。
まず、IQの種類。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%A5%E8%83%BD%E6%8C%87%E6%95%B0・「従来の知能検査」……「生活年齢と精神(知能)年齢の比」を基準とした「知能検査」。最近はあまり使われない。
・「偏差知能指数(Deviation IQ, DIQ, 偏差IQ、偏差値知能指数)」……「同年齢集団内での位置」を基準とした「知能検査」
さらに「言語性知能検査」と「動作性知能検査」もあるそう。
最高値と最低値
従来のIQを使用する場合は、年齢の低い児童の場合はIQが200を超えるような場合もあるが、従来のIQは相対的な発達の度合いを示す数値であり、検査問題も難しさは有限であるため、年齢を重ねるごとに一定値以上の数値が出る確率は徐々に減っていく(一定値以下の数値が出る確率は減らない)。
DIQを使用する場合は、分布が厳密であるため、低年齢でも高年齢でも、160程度が上限で、40程度が下限である場合が多い。
従来のIQでないDIQは上限があるようです。
なお、
"パズル本やTV出演者のIQが紹介される時は、高く見せるためにキャッテル式の標準偏差24が暗黙に使用される傾向にある。例えば、ウェクスラー式の140はキャッテル式の164である"
といったテクニックもあるそうです。我々は騙されているんですねー。
IQの意味についてですが、Wikipediaの最初の方には"知能検査は、高いほど知能が高いことを、低いほど知能が低いことをあらわす"とありました。
しかし、後に出てくる"異年齢との比較"という項目を見ると、注意が必要なようです。
「従来のIQ」の数値は、あくまで知能の発達の早さを意味するものであり、異年齢の他人との数値の単純な比較によって直ちに天才的であるとか成人より高知能であるとかを断定することはできない。例えば、5歳の児童が、10歳の平均的な児童と同じ知能を示せば、IQは200になる。そして、IQ100の11歳児とIQ200の5歳児を比べれば、平均的な児童であるIQ100の11歳児の方が、IQが突出して高いIQ200の5歳児よりも知能は高いことになる。
また、5歳でIQ100の人が7歳になったらIQ90であった場合、一見すると数値が低くなったので知能が退化したかに見えてしまう。しかしながら、5歳時のMAは5歳0ヶ月であり、7歳時のMAは約6歳3ヶ月である。このため実際には知能水準は伸びている。こういったことから、IQよりMAを使用した方が発達度合いが感覚的に分かりやすい場合もある。
これは従来のIQですけど、DIQの場合はどうなんでしょうね?
また、IQは検査方法がたくさんありますので、別の検査方法だと違う値が出るというのはごく普通にあるようです。
さらに"同一人物を同じ知能検査で複数回測定すれば、2回目以降は数値が高くなりがち"ということも書かれていました。
「IQは練習できるので意味がない」という批判がありますけど、こういった観点でしょうね。
ただ、30以上変わる場合はほとんどないという記述の他、以下のような記載がありました。
恒常性
同一人物のIQは、一般的には成長しても低年齢時とあまり変わりはないとされている。たとえば1948年にアメリカのホンジックが行った研究では、222人の被験者を対象に6歳時と18歳時のIQを比較した(文献によっては、1歳時と18歳時となっている)が、50以上変化した例は0.5%で、30以上変化した例は9%であった。しかしながら、20以上変化した例は35%で、10以上変化した例は85%であり、ある程度は変動するものだということができる。また、狩野広之による1960年の研究では、小学校1年から中学校3年までの児童生徒を対象としてIQの変化を調べたが、「小学校1年生時点のIQはそれ以降大きく変わるケースが多い」ということと、「小学校3年生以上では、IQの変化はかなり少なくなってくる」ということが分かった。
大きな事件があった場合や、深い悩みがあった場合などはIQが大きく変動する。「病気」・「父の復職」・「非行」・「競技での成功」・「過保護」・「人種的な悩み」・「体重・容貌の悩み」などの要因で、IQが大きく変動するとされている。
一部では、IQは生涯不変の神秘的な数値(マジックナンバー)であるという誤解があるが、学力検査ほどではないにせよ、変わりうるものである。
いろんなこと書いてあって、混乱してきます。
あとは正確性という項目が関係しますね。
正確性
外国人などの非ネイティブ者、言語障害者、非識字者などの場合は、言語面に重点を置いた検査で著しく低い数値がでる場合が多い。このため、そういった被験者を対象とする場合は、非言語式(ノンバーバル式、B式)の知能検査を用いなければならない。逆に、上肢(手指など)に障害がある場合は、B式検査では著しく低い数値が出る場合もある。
(中略)年少児や発達障害児の場合は、知能検査時の体調や感情的状態によって、IQがかなりの程度上下すると言われている。
直接的にはこんなところですが、用途を見ることによってもIQの特徴がわかりそうです。
活用
IQや知能偏差値などは、各種の批判があるものの、いろいろな場面で活用されてきている。
(中略)知能検査の結果は教師であれば知ることができるが、IQが低い児童の潜在能力を低く見てしまい、ゴーレム効果(ピグマリオン効果を参照)・ハロー効果によって本当にその生徒の知能が本来より下がってしまう危険性があることに注意するべきである。(中略)
障害者認定
IQ70または75未満(以下)の人は知的障害があると認定され、また療育手帳の交付対象となる。(中略)
就学時健康診断
就学時健康診断の際にも、知的障害の存在可能性などを調べるために知能検査が行われる。(中略)
学力との相関
学習指導などの目的から、知能と学力の相関を調べる場合がある。これは各学校の教育の達成度合いを見て、学校評価をするためにも使用される。(中略)
小学校入試
武蔵野市にある聖徳学園小学校では、入学試験の際にIQテストを行い、一定値以上の生徒のみを入学させる方式をとっている。
大学入試
1947年度から、旧制高等専門学校入試に係る官立学校志願者のための大学入学者選抜試験の筆記試験の一部において、知能検査が実施されていた。名称は1948年度から「進学適性検査」となり、1949年の新制大学第1回の入学者選抜から大学受験生全員に課せられていたが、1955年度に廃止された。
現在の事例については、「IQ」「知能」という名前こそ冠していないものの、国際基督教大学の入試の1科目である「一般学習能力考査」が、知能検査に近い内容の出題として挙げられる。また2005年度より名古屋商科大学が推薦入試で「IQ入試」と呼ばれる方式を導入している。
法科大学院入試
法科大学院入試に必要とされる適性試験では、「IQ」や「知能テスト」といった名前は冠していないものの、似た内容の出題がされている。
公務員試験
「教養試験」という科目名で出題される「数的推理」「判断推理」「空間把握」や、「適性試験」、クレペリン検査などには、IQ テストの要素が強い。
「学力との相関」は気になるところじゃないかと思いますが、ダラダラ長いので省略しました。
"学力偏差値と知能偏差値を比較し、知能検査の結果に比して学業成績が良い生徒を「オーバーアチーバー」といい、その逆を「アンダーアチーバー」と"呼んで分けているようです。
IQ以上に学力が高い「オーバーアチーバー」はよく頑張っている子であり、IQに対して学力が低い「アンダーアチーバー」はサボっている……もといもっと頑張れば伸びるはずの子といった感じですかね。
私は努力するというのも大切な才能の一つだと思っていますが、「アンダーアチーバー」の子は「やればできる」と思って満足しないようにして欲しいです。
ダニング-クルーガー効果 上から目線の人や自信家はむしろ愚かであることが多い「アメリカ人は30カ国中数学25位、科学21位、自信は1位」も思い出しましたが、向上心のない人って世の中ではあまり役に立たない気がします。
関連
■
幼児・子供へのIQ教育に対する批判 TOEメソッド・TOEベビーパーク ■
簡単無料で知能指数をはかれるIQテスト 簡易IQ測定サイトのリンク ■
無料IQテストを受けてMENSAを目指そう、IQは変化しない?など ■
IQ(知能指数)の高い有名人・芸能人・スポーツ選手とランキング ■
その他の医療・病気・身体について書いた記事
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|