上小阿仁村。読みづらいですけど、「かみこあにむら」と読みます。秋田県の中央部に位置する村です。
この村は村名はともかく、話を聞けば「ああ、あの村か……」わかる有名な村です。ただし、全然嬉しくない名の売れ方をしています。
以下は昨年11月に調べたときのものですけど、いじめ村なんで嘘だ!という新しい記事を読みましたのでその前に一つ。
じゃあ、嫌な有名のなり方について。
国保診療所における医師退職問題
昨今、村唯一の医療機関である上小阿仁村国保診療所に医師が定着せず、物議を醸した。
経緯
2008年(平成20年)3月、
僻地医療に20年も従事していた医師が「この村が、医師として最後の勤務地。人への愛情、興味が尽きない限り、診療を続けたい」と2008年(平成20年)2月に着任したものの、
村人からの苛烈な嫌がらせにより、わずか4か月で辞意表示・着任から6か月で退職した。
その後2009年(平成21年)1月に、
離島やタイで医療に従事した経歴を持つ医師が新たに着任したが、同医師も翌2010年(平成22年)3月に辞意を表明、「後任が見つかるように」との理由から2011年(平成23年)3月をもって離職すると発表した。この辞意表明の直後、数多くの村民からの慰留、村当局による改善策の申し入れにより、辞意は撤回された。しかし、同医師は2010年(平成22年)9月に再び退職願を提出し、2011年(平成23年)2月下旬受理された。
さらに村の公募に応じて北海道北見市から2011年(平成23年)6月に赴任した医師も、2012年5月に村に辞意を伝えた。
上小阿仁村は2012年(平成24年)10月1日、5月に辞意を伝えた上記の医師が10月12日に退職し、同日付で北海道帯広市の西村勇医師が診療所の新所長に就任すると発表した。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E5%B0%8F%E9%98%BF%E4%BB%81%E6%9D%91 3人が次々とやめる異常事態です。
詳しい内容は以下です。
背景
僻地医療のベテランを含む3人の医師が相次いで短期間に辞職している背景には、激務によるものだけでなくモンスターペイシェントによる嫌がらせなどの問題行動、およびそれに真摯に対応しなかった村役場の姿勢にあるとされている。
例えば、下記のような患者の問題行動が報道されたが、これに対して村当局がどのような対応をしたかは報道されていない。
・昼食をとる時間がなく診療所内で食事をしようとパンを買ったときに「患者を待たせておいて買い物か」と住人に責められる。
・年間休日18日。土日や祝日も村内回り、お盆期間も診療を続けた。しかし盆明けの8月17日を休診にすると「平日なのに休むとは一体何を考えているんだ」と批判した住人がいた。
・診療所向かいの自宅に「急患にすぐに対応できるように」と、センサー式照明を設置費用・電力費用を自費で設置したが、「税金の無駄使いをしている」と苦情を言った住人がいた。
・自宅に嫌がらせのビラがまかれた。
・辞めていった医師の中には、村の広報紙に村人の医師への対応について苦言を呈した者もいたが、何も改善されなかった。
村当局の対応
診療所の小嶋有逸事務長補佐(2010年(平成22年)3月報道時60歳)は「こんなに身を粉にして働く医師は過去に例が無く無医村になったら村民が困る。自分で自分の首を絞めている」と語った。
当時の村の責任者であった小林村長は「お会いして、いろいろとお話を聞き慰留に努めました結果、結局は辞任の意思は不変の様であります。上小阿仁村ではこれ以上診療を続けられないとのお話の原因について、ここで詳細に論ずることは控えますが…」「一部の不心得者のために人格も腕も一流の医師を失うのは不本意。医師不足は深刻で、無医村になる公算は限りなく大きい」と語った。
2人目の医師の辞意表示のあと、村当局は急きょ改善策を申し入れるがいったん固辞される。また同村の広報誌『広報かみこあに』2010年(平成22年)3月号では、重要事項として「有能で献身的な医者を安定的に確保すること」を挙げた。一度2人目の医師は辞意を撤回し、上小阿仁村の無医村化は回避されたが、最終的に退職願は受理された。
しかし、村民の医師に対する接し方及び村当局の対応は改善することもなく、2012年(平成24年)5月には3人目の医師も辞意を表明している。
このうち3人目の医師については、記事を取っておいたので残っています。
上小阿仁村の公募医師が辞意 3人連続1年で
(2012/07/14 09:52 更新) さきがけオンザウェブ
上小阿仁村の村立上小阿仁国保診療所長を務める男性医師(49)が、村に辞意を伝えていたことが13日分かった。退職日は未定。村は慰留を諦め、無医村を避けるため後任探しを始めた。村では連続して3人が就任から1年ほどで辞意を示したことになる。(中略)
医師は昨年6月、村の公募に応じて北海道北見市から赴任した。退職理由について、取材に「内地の気候が合わないからで、後は特にない」と話した。
前任の女性医師は京都府福知山市から2009年1月に就任したが、一部住民との不和が原因で10年2月に辞意を示した。多くの村民の慰留で一度は辞意を撤回したが、後任が見つかったのを機に昨年5月末に退職した。
この女性医師の前の男性医師は、公募で採用された初めての医師。07年11月に栃木県日光市から赴任し、翌年末で退職したが、辞表提出後、村の広報誌に「村執行部の医師に対する見方、接し方、処遇の仕方の中に医師の頑張る意欲をなくさせるものがあった」「次の医師が見つかっても、その人も同じような挫折をすることになりかねない」などとする意見を掲載、波紋を広げた。
リンク切れ
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20120714c
そして、Wikipediaの時点では、就任が発表されたというところで終わっていた4人目の医師の記事。
またも常勤医が辞意、上小阿仁村 着任1カ月足らず
(2012/11/07 09:09 更新) さきがけオンザウェブ
先月12日に上小阿仁村国保診療所長として着任したばかりの西村勇医師(71)が、「体調が思わしくないので、後任を探してほしい」と村に辞意を伝えていたことが6日分かった。
村内唯一の医療機関である同診療所はただ1人の常勤医の所長が定着せず、前任を含む3人は連続していずれも1年ほどで辞意を示し、今回は1カ月足らずでの辞意となった。
中田吉穂村長は秋田魁新報社の取材に「健康面を心配したが、本人が健康に自信があると言っていたし自己管理できていると思っていた。突然で驚いた」と話した。西村医師は取材を拒否し、病名などを明らかにしていない。
リンク切れ
http://www.sakigake.jp/p/akita/national.jsp?kc=20121107c
理由は健康ということですけど、まるで呪われたような村です。田舎って陰湿ですからね。人口が減るにはわけがあるのです。
しかし、今回村民を擁護するような記事を見つけましたので、明日投稿します。 →
上小阿仁村医者嫌がらせ・いじめは嘘ばかり 村民らが反論、本当の理由を説明 関連
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