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カスタネットの本当の名前はミハルス…はデマ?みはるさんが作ったのでミハルス


 <カスタネットはカスタネットじゃなくて本当はミハルスと言うって本当?>など、カスタネットの話をまとめ。<カスタネットの本当の名前はミハルス…はデマ?怪しい理由>、<教育用カスタネットとミハルスは別物で参考にすらされていない?>などをまとめています。

2023/06/26:
一部見直し




●カスタネットはカスタネットじゃなくて本当はミハルスと言うって本当?

2013/1/20:ちょっとややっこしくて違っている部分があるんじゃない?とも思うんですけど、おもしろいです。まず、カスタネットは?と言うと、スペインの民族楽器。カスタネット - Wikipediaによると、カスタネットの語源はスペイン語で『栗』を表す『カスターニャ』(castaña)という単語だといいます。

 「栗」が語源となっているのは、ギリシャでは栗の木で作っていたからとも、形が栗の実に似ているからとも言われているとのこと。このスペインの伝統的なカスタネットが、今私たちがカスタネットとして認識しているものと一番何が異なるか?と言うと、普段は閉じているということです。

 で、この元祖カスタネットから、日本でミハルスという楽器が誕生したとされていました。これが「ミハルス」です。ミハルス - Wikipediaによると、ミハルスは、木製の二枚の板を蝶番でつないだ打楽器。スペイン音楽で使用されるカスタネットを簡略化し、幼児にも演奏しやすいように日本で考案・改良された楽器だとされています。

 日本の舞踊家・千葉みはるさんが1930年代までに考案した打楽器なので、考案者の名前から「ミハルス」という名称がつけられたとのこと。おもしろいですよね。ちなみに漢字だと「みはる」は「躬春」のようです。急に格好良くなりました。



 前述の伝統的なカスタネットは、普段は閉じており、子供には打ちづらいと予想されるもの。ただ、この「ミハルス」も「蝶番で留まっており、外面についた指の差込口に指を入れて開閉するしくみであった」とあったので、やはり常時閉だったのかもしれません。


●カスタネットの本当の名前はミハルス…はデマ?怪しい理由

 ただし、「カスタネットはカスタネットじゃなくて本当はミハルス」と書いているサイトが怪しいのは、この後の話が載っていないことが多いため。実は、ミハルスはさらに進化を遂げており、よく見るカスタネットとは違うんですよ。 Wikipediaでは、"その後の「教育用カスタネット」が広く採用されるまでは、小学校での教育用楽器として用いられた"としていました。つまり、今使われているカスタネットは、ミハルスではないという認識です。

 "ミハルスは教育用カスタネットのように赤と青に塗られてはおらず、またゴムひもではなく蝶番で留まっており、外面についた指の差込口に指を入れて開閉するしくみであった"というのも、やはり同様の認識。"かつては学習指導要領にも「ミハルス」の名で記載されており、さらに改良の加えられた教育用カスタネットが採用されるまで、音楽の学校教育に使用されていた"ともありました。やはり我々が知っているカスタネットは、「ミハルス」ではなく「カスタネット」なのだと考えられます。 

 「ミハルス」の名で記載されていた学習指導要領は、1947年や1952年といった大昔。ですので、おそらく現在私たちが認識しているカスタネットはやはりカスタネットであり、「より細かく言うと教育用カスタネットである」くらいの感じで、「カスタネットではなくミハルスである」というのはやはりちょっと違うのではないかと思います。


●ミハルスではなく「教育用カスタネット」という言い方が正確か?

 再び最初のカスタネットのWikipediaの方から。「教育用カスタネット」について、以下のように説明しています。

"教育用楽器として、また幼児のおもちゃとしてよく見られるものは教育用カスタネットと呼ばれ、元々のカスタネットの他、日本の舞踊家千葉みはるがカスタネットをもとに考案したミハルスの影響も強く受けている。元々のカスタネットとミハルスを参考にして現在のような形に改良したのはプラス白桜社の冨澤捷と言われている。材質は当初は桜であったが、その後、カエデを使用するようになり、現在はブナを使用している"
"打ち合わせるだけで簡単に演奏できるため、幼児の教育に多く使用されている。 本来のカスタネットと違って口を開いたままになるので、手で閉じて打ち合わせるだけで音が鳴る。打ち合わせる部分は片方(多くは赤い方)に突起があり、これを下とすることが多い。 音がしやすく丈夫。赤と青は男子が青、女子が赤、男女共同で使えるためといわれている"

 最後に簡単にまとめます。「カスタネットの本当の名前はミハルス」説を書いているサイトは、以下の理解が多いです。

スペインのカスタネット → ミハルス(現在普及)

 しかし、より正確には以下のような流れなのだと思われます。

スペインのカスタネット → ミハルス → 教育用カスタネット(現在普及)

 もしそうだったとしても、おもしろい話でしたけどね。


↓ここはミハルス=教育用カスタネットとしていましたので、そういう理解が普及している可能性もあります。


●教育用カスタネットとミハルスは別物で参考にすらされていない?

2018/07/19:以上のように書いていましたが、上記は2013年に閲覧したウィキペディアなどのもとにした記述。2018年になってミハルスのWikipediaを読み直してみると、内容が書き換わっていました。まず、以下のようにミハルス説を明確に否定。これが正しければ、私の理解で問題なかったようです。

<2012年頃から、「教育用カスタネットの正式名称はミハルスである」という言説がインターネット上で流れたものの、上述のようにミハルスはスペインのカスタネットに近い貝殻状の形式のものであり、赤青に塗り分けられておらず、またゴム紐で結わえられているものでもない>

 ただし、"教育用カスタネットとして知られるものとミハルスの関係は必ずしも明らかでなく、ミハルスのほうが年代は古いものの、両者は別物であり、「赤青に塗られたカスタネットの正式名称はミハルス」というのは誤認ないし混同である"ともありました。なので、「ミハルス」が「教育用カスタネット」に進化したという理解も違うかもしれません。


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