アパレルSHEIN(シーイン)に関する話をまとめ。<すでに「ユニクロ超え」評価の中国アパレルSHEIN(シーイン)の強み>、<SHEIN(シーイン)への日本人の反応「使い捨てのゴミ製造企業」>、<アメリカではユニクロ超えどころかすでにアマゾン超えとの報道>などをまとめています。
その後、<SHEINの開発が爆速なのはパクリだから?著作権違反の訴訟が多い>、<シーインを批判するのはおじさんだけ?ファッション好きの学生の評価は?>、<シーインはユニクロと全然似てない 世界3位程度は眼中にない?>、<シーインの労働者が服にHELPのメッセージ忍ばす → 悪質なデマ>なども追記しました。
2023/04/30追記:
●シーインはユニクロと全然似ておらず、世界3位程度は眼中にない?
2023/07/23追記:
●シーインの労働者が服にHELPのメッセージ忍ばす → 悪質なデマ 【NEW】
SHEIN ドローストリングウエスト ジッパーアップ フード付きコート
●すでに「ユニクロ超え」評価の中国アパレルSHEIN(シーイン)の強み
2022/10/27:ユニクロ関係の記事を話を探していたら、<「ユニクロ超え」謎の中国アパレル・シーイン、その「世界制覇戦略」と「真の目的」>(22/9/29(木) 8:18配信 現代ビジネス)という記事が目につきます。ユニクロとは全然関係なさそうな記事ですが、おもしろそうなので読んでみました。
<オーバーサイズのトップスに、シースルーのスカート。ゆるいキャラクターがプリントされたスウェット、ちょっと露出度の高いタイトなワンピース、さらにはウエディングドレスまでーー。
10代~20代前半のZ世代女性の心をとらえるアイテムが、500円から高くても5000円程度の安値でずらりと並ぶ。「SHEIN(シーイン)」の通販サイトを訪れると、その無限とも思える品揃えに圧倒される。日本でもすでに「ユニクロよりも可愛いし安いから、全身SHEINで揃えている」という中高生が増えてきている。
いま、大人には耳慣れないこのファストファッション・ブランドが世界のアパレル業界に激震をもたらしている。年間の世界売上高は200億ドル(約2兆8000億円)に達し、ユニクロを運営するファーストリテイリングの2兆2500億円(2022年通期業績予想)をすでに超えているとも言われる。
さらに今年4月には、1000億ドル(約14兆円)もの資金調達を検討しているとも報じられ、市場の度肝を抜いた。時価総額1000億ドルを超える未上場スタートアップ企業は、まだ世界でもイーロン・マスク率いるスペースX、TikTokを運営するByteDanceの2社だけ。ファストリの時価総額が約8兆6000億円だから、その規格外ぶりがよくわかる>
https://news.yahoo.co.jp/articles/5ea434b9628596b714cd8013efcad9a8a7635b6c
シーインにはウェディングドレスもあるというのが他にない特徴なのですが、2008年に創業された前身の南京希音電子商務は当初、ウェディングドレスに特化した通販サイトだったそうです。現在の従業員は1万人以上、世界150の国と地域で事業を展開。ただし、主要拠点は中国国内ということで、今はまだ中国がメインの企業のようです。
ここの創業者である許仰天(シャー・ヤンティエン)さんはウェブマーケティング企業の出身だといいます。SHEIN(シーイン)の特徴の一つ目は、ネット・SNS上のファッショントレンドを超高速で取り入れる、リサーチと企画のスピード感だそうで、ネットでの強さを感じさせるものでした。
「SHEINは世界中のファッションサイトやInstagram、TikTokといった若年層の多いSNSを巡回・分析し、常に最先端のトレンドを追いかけながら商品企画を立てているといわれます。
信じられないことに、企画から製造までは最短で1週間。SHEINの製造工場は中国にあるため、全世界の顧客の手元に届くまでは少しタイムラグがありますが、それでもトレンドを捉えられる驚異的なスピードです」中国専門ジャーナリストの高口康太氏)
●そもそもSHEIN(シーイン)はアパレル企業じゃなくてアマゾン?
2022/11/13追記:SHEINのもう一つの強みは、前述した「爆速」で捉えたトレンドを実際の商品に落とし込んでゆく圧倒的な製造力。世界中のアパレルブランドが製造を委託している広州市に製造拠点があるため、他社にはマネできないスピードでの製造が可能だといいます。中国の製造業はイメージと違ってハイレベルなんですよね。
中国の製造業がハイレベルというのは、
中国製造業の魅力は人件費以外にある 熟練労働力やサプライチェーンなどや<脱中国で製造業回帰…スティーブ・ジョブズ氏は全否定していた>(
日本でもすでに起きていた製造業のリショアリング・国内回帰にまとめ)で書いたことがあります。
ウェブの強さに関して言うと、「巨大アパレル企業として天下を取る」では済まない可能性も。経営コンサルタントの竹内謙礼さんは、「SHEINは『中国版Amazon』になるポテンシャルを秘めている」と指摘しています。アパレル企業というよりは、ECサイトという捉え方で、ユニクロ超え評価なのもそれが理由と見ていました。
「そもそもSHEINを『アパレル企業』としてとらえるべきか否か、という問題があります。アパレルのサプライチェーン構築でユニクロやZARAよりも優れているとは考えにくいですし、売上は高くても、利益率まで高いかどうかは分からない。
(中略)かつてAmazonは、最初はあえて儲からない書籍通販で流通網を構築し、その後ありとあらゆるものを販売する巨大ECに成長しましたが、SHEINにとっての服とはAmazonにとっての本なのかもしれません。
今後SHEIN が、集積していく顧客データやマーケティングデータを利用して成長し、中国初の世界的ECプラットフォームに成長する可能性もあるでしょう。実店舗を持たずネット通販に徹しているのを見ても、一店舗ずつ利益を積み上げて成長してきたユニクロのモデルとは異なり、アメリカ型のプラットフォームビジネスに近いと見ています」
●SHEIN(シーイン)への日本人の反応「使い捨てのゴミ製造企業」
2022/11/28追記:記事は上記のようなものでしたが、実はヤフーニュースの一般人コメントはさんざん。これはアマゾン的な視点の批判ではなく、服の品質的な話ですね。「娘も買っている。(中略)質はイマイチでも、安いから割り切って買ってる人も多いと思う」といったコメントもありましたが、以下のように批判が多かったです。
<SHEINが勢いあるのは夏だけ。S M Lで大体サイズが合うワンピースなら世界共通して販売出来るので生地が安くさくても安くてデザインよいので買いやすい。
しかしタイトな物は欧米の方と日本韓国中国系アジア人とではS M Lで型が全然違うし、気候の変化も少ない国の真夏の服が寒い季節も表示され続けてニット系は少ないのがネック>
<一回切りの撮影やオソロコーデだったりに使う分には良い(中略)
海外から初購入の人は生地が薄いとか縫製がとかよく言ってるイメージ。流行り物を割り切って使い捨てを買うところなので、来シーズンも着たいと思うような大人の方はちゃんとしたところで買う方が満足度高いよね>
<安いけど質が悪くてワンシーズンでの使い捨てなんて 時代に逆行している。ゴミばっかり増やして。スウェーデンのH&Mは要らない服や布を回収して 売れるものはセカンドハンドに回して売り上げは慈善事業へ その他のボロキレでは断熱材作ってる。これからは企業は売るだけでなく その後もリサイクルに責任を取るって大事>
●アメリカではユニクロ超えどころかすでにアマゾン超えとの報道
2023/01/08追記:もうちょっとシーインの話を…と検索。シーインについては問題も報じられているようなのでそちらの話をやろうと思いました。ただ、別の記事が目についてしまったので先にこちらを。<すでに「ユニクロ超え」評価>という話をうちではやっていたのですが、ユニクロどころかアマゾン超えだというので驚きです。
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米でアマゾンを抜きトップに…謎のECアパレル「シーイン」の正体 | FRIDAYデジタル(2022年10月21日 南充浩)
<ここ10年、世界的に急成長したアパレル企業は生まれず、同じような顔ぶれで拡大競争が繰り広げられてきたわけですが、コロナ禍が始まった2020年から突如として急成長ブランドが現れ、注目を集め始めました。それが「SHEIN(シーイン)」です。
アメリカでは昨年5月に最もダウンロードされたECアプリとしてAmazonを抜きトップになり、日本国内でも2021年ごろから盛んに経済系メディアやアパレル業界メディアで報じられるようになりました。これは、自分が知る限りにおいては、中国メディアによって5兆円規模の巨額の資金調達があったことが報じられたのを受けてのことです。それまでは国内のアパレル業界人、業界メディア人でも自分も含めてその存在すら知りませんでした>
何がアマゾン超えか?と思ったら、上記の通りダウンロードされたECアプリの話でした。おそらくこれは期間を区切った順位であり、アマゾンはすでに普及済みだったということはありそう。また、アマゾンの方が品揃えが多いため、おそらく売上規模としても勝負にならないでしょう。とはいえ、それでも驚きではありますね。
●SHEINの開発が爆速なのはパクリだから?著作権違反の訴訟が多い
2023/02/17追記:前回引用の記事はおおむね最初に紹介した記事と同じ内容。ただ、アマゾン超えの話がそうであったように、いくつか私が読んでいなかった話もあります。前回「シーインについては問題も報じられている」と書いたのですが、この記事でもネガティブな話が少しありました。
<一説には、デザイン作成から商品投入まで3日間しかかからないという報道もあります(これも事実かどうか不明)が、通常の洋服作りだと、デザインしてからパターン(型紙)作り、それに基づいたサンプル製作、サンプルの修正を経て量産に入るので、3日間で完了することは考えられません。しかし、他社ブランド製品のいくつかをそのまま盗用しているとしたら不可能ではないでしょう。圧倒的な規模成長が取りざたされるSHEINですが、著作権の違反で訴えられることも増えています>
●シーインを批判するのはおじさんだけ?ファッション好きの学生の評価は?
この他、SHEINが2020年まであまり注目されないままに急速にブランド規模を拡大できたのは、ほとんどの販促・告知をTikTokやインスタグラムをはじめとする若者世代が好むSNSのみに集中していたことが理由だとも指摘。オジサン・オバサン世代が愛用しているフェイスブックでは、ほぼ宣伝が出ていなかったそうです。
以前<SHEIN(シーイン)への日本人の反応「使い捨てのゴミ製造企業」>で紹介したように、著作権うんぬんではなくSHEINの服の品質という点で、悪口はすごいものがありました。ただ、ユーザーの年齢層が偏っていることからすると、オジサン・オバサン世代と、若者世代で温度差が大きい可能性もありそうです。
ちなみに、作者の作者の南充浩さんは、断続的に8年間ファッション専門学校で非常勤講師をしていたとのこと。こういうファッション専門学校で学ぶ学生たちは、シーインみたいなゴミを買わないか?と思うかもしれませんけど、そうじゃないんだそうな。やはり世代間の感覚の違いを感じさせる話でした。
●シーインはユニクロと全然似ておらず、世界3位程度は眼中にない?
2023/04/30追記:もう少し同じ記事からの話。うちでもタイトルに使ったように報道では「ユニクロ超え」などと言われています。しかし、そもそも<SHEINとユニクロは商品企画からビジネスモデル、目標などすべてが異なるため、日本国内でユニクロの客が大幅に奪われるということは考えにくい状態>とされていました。別ジャンルなのです。
<SHEINは先ほど書いたようにトレンド商品を高速で投入することに対して、ユニクロは比較的ベーシックなデザインの商品を扱い、デザイン開始から店頭投入までおよそ1年間~半年かかるのが特徴です。またネット通販がほとんどのSHEINに対して、ネット通販もありますが実店舗販売が大半以上のユニクロとでは、客層も客数も大きく異なります>
作者の南充浩さんはそれよりも<SHEINと競合が激しくなるのはユニクロではなくトレンド商品を高速投入するZARAではないでしょうか>と指摘。SHEINがわざわざ世界3位程度であるユニクロを展開するファーストリテイリング打倒を目標とすることは考えづらく、世界1位であるZARAを目標として設定するでしょうとも指摘。本当かいな?とも思いますが、ユニクロは眼中にないという見方でした。
●シーインの労働者が服にHELPのメッセージ忍ばす → 悪質なデマ
2023/07/23追記:シーインの悪い話もやりたい…と思って検索していたら、そもそもデマが出回っているとのこと。中国憎しのせいですかね?
【ファクトチェック】「HELP ME…」SHEIN商品のタグに“隠されていた”と拡散した画像は不正確(2022年11月23日)などの記事が出ていました。
とりあえず、シーインは「工場で労働者が劣悪な労働環境におかれている」という一部報道はある模様。デマなのは、これに絡んで、シーインの商品である衣服の洗濯表示などを載せているタグに「NEED YOUR HELP」「HELP ME」と労働者からメッセージが記されている…という話だといいます。
こっそり助けを求めるメッセージを入れているというドラマみたいな話。ただ、服のタグだとバレバレでしょう。いかにも嘘くさいと言えば嘘くさいのですけど、中国を叩ける話なら信じる人も多いのかも。また、このデマの発信元はわざわざタグを加工している可能性も感じさせ、勘違いレベルではなく、かなり悪質なデマかもしれません。
<「NEED YOUR HELP」のタグは、「SHEIN」の服のものとして拡散しているが、これは一部分の切り抜きだ。「HELP ME」のタグは、「SHEIN」関連ブランドのひとつ「Romwe」のものだが、そもそもこれは、ギフト向けの「Help Me Bookmarks」という商品名の一部だ>
もう一つ、「I HAVE DENTAL PAIN」のタグは出典がはっきりしないそうなのですけど、当初は「元気が出る服の変なラベル」などというミーム…海外のネタとして流行ったものなんだそうな。これはそもそもシーインとは関係ないネタだったってことですかね。とりあえず、シーインの労働問題と関係する根拠は見つかってないそうです。
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