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南充浩の分析、本当のお客様目線 あえてライバルを紹介する理由は?


2013/1/27:
●本当のお客様目線 三越伊勢丹HDがライバル製品も紹介するサイト
●南充浩の分析「自社の宣伝記事ばかり流しても消費者は関心を示さない」
●あえてライバル企業の製品を紹介する理由は?
●「お客様のために」が自社のためにもなる
●ファッションはネットに向かない…ネットの見せ方は雑誌に劣る?
2019/10/21:
●本当のお客様目線…オフィスグリコは他社のお菓子もたくさん販売
2020/09/13:
●南充浩氏、田端信太郎氏と争い「虚偽記事書いた」と連呼される


●本当のお客様目線 三越伊勢丹HDがライバル製品も紹介するサイト

2013/1/27:フリーライター、広報アドバイザーの南 充浩さんが書いた「自社製品を買ってくれ」という情報ばかりでは受け手は疲れてしまう 三越伊勢丹が立ち上げた総合ファッションサイトの成算(2012年12月26日(水)日経ビジネスオンライン)という記事。この記事そのものにはその言葉はなかったものの、これが本当のお客様目線なんじゃないか?と思った話でした。

 この記事はタイトルの通り、三越伊勢丹ホールディングス(HD)が2012年12月5日に立ち上げた、総合ファッションニュースサイト「FASHION HEADLINE(ファッションヘッドライン)」について書かれたもの。このサイトが繊維・アパレル業界や出版業界で話題となっているというのです。

 ファッションヘッドラインが話題となっているのは、方針として「中立性」を掲げていること。この方針は口だけではなく、三越伊勢丹HDとは関係のない企業や競合関係にある企業のニュースも、実際に掲載しているというのです。


●南充浩の分析「自社の宣伝記事ばかり流しても消費者は関心を示さない」

 このことについて作者の南充浩さんは、「今時、自社の宣伝記事ばかり流しても消費者は関心を示さない。消費者の関心を得るためには自社以外のお役立ち情報をどれだけ多く流せるかがポイントになるから、中立なサイトを立ち上げたのでは」と考えたとのこと。

 そして、それは「概ね正解だった」としていました。ファッションヘッドラインの田沼社長は以下のように説明していたそうです。

「百貨店業界は厳しく、バブル崩壊以降全体的に売上高が縮小している。これまでやってきたこと、現場で行われていることをきちんと日本全国、それから世界に知らしめたい。それによって百貨店業界や繊維・アパレル業界を盛り上げたい。そのためには自社だけの情報ではダメ。競合他社や取引先、付き合いのないメーカーのことなど、取り扱う情報の間口を広げる必要があった」

 競合他社、例えば阪急百貨店の記事を配信することで、それを読んだ消費者をライバルに奪われてしまう可能性もあるでしょう。しかし、田沼社長は「『自社製品を買ってくれ』という情報ばかりでは受け手は疲れてしまう。だから他社の面白い情報も配信する」としています。


●あえてライバル企業の製品を紹介する理由は?

 上記の他に田沼社長は「それに百貨店の売上高が縮小していることからもわかるように百貨店を利用しない消費者が増えた。若い世代は特にそうだ。そういった今まで百貨店を利用しなかった消費者に関心を持ってもらえればいい。他店を利用してもそれはそれで業界全体は盛り上がる。回り回って『伊勢丹も一度覗いてみるか』となれば十分効果がある」ともおっしゃっていたそうです。

 ただ、私が一番関心があったのは前半の方。そちらを読んで、以前似たような指摘を読んだことがあったのを思い出しました。書いてあったのはたぶん個人のブログサイトだと思いますが、企業サイトがアクセスを集めるには?といった話です。

 企業は自分のところの製品の売りを紹介したがりますが、それだけではインパクトはありません。今まで来なかった人も集めるには、他の方法を取る必要があります。そこで自社製品に限らず、業界全体に当てはまるようなお役立ち情報などを紹介しましょうというアドバイスだったと思います。

 直接的な自社の宣伝とはなりませんが、多くの人にとって有用な情報は口コミでも広まりやすく、ソーシャルで紹介されたり、ブックマーク数を稼いだりできます。そして、これは自社サイトのドメインを強力にして、検索上位になりやすくしてくれるという効果があり、間接的に売上高を伸ばすことができるという理論だったはずです。


●「お客様のために」が自社のためにもなる

 記事を読み進めると、三越伊勢丹ホールディングスもやはり検索のことが頭にあったようだというのもわかりました。

 自社だけの情報発信では検索で上位に出ず、埋もれる可能性があったため、繊維・アパレル業界全体まで間口を広げた情報サイトの構築を考えたとのこと。おもしろいですね。

 でも、これは一種のお客様目線だと言えるでしょうし、「お客様のために」が自社のためにもなるという私の考える商売の理想です。奇策でも何でもなく、本来の姿であり、実は真っ当な道じゃないかと、ちょっと思ってしまいました。


●ファッションはネットに向かない…ネットの見せ方は雑誌に劣る?

 毛色が違う話であり、入れどころがなかったのですけど、以下もへーと思った話です。

「純然たるファッションとITは意外に相性が悪く、IT化を表明したファッション雑誌もいくつかあったが、なかなか上手くいっていない。廃刊同然になっている誌面もある。しかし、ニュースはITとの親和性が高く、成功する可能性があると考えた」(野田編集長)

 個人的にはネットの商品の見せ方はまだまだ稚拙に感じ、たまに雑誌を読むと構成の読みやすさや工夫に感心してしまいます。

 ここらへんは人の好みですかね?ネットでの正解スタイルは楽天ショップの縦長サイト構成らしいですが、正直嫌いです。個人的には、あれじゃ購買意欲は湧きません。


●本当のお客様目線…オフィスグリコは他社のお菓子もたくさん販売

2019/10/21:途中であった「あえてライバル企業の製品を紹介」の件で思い出したのが、オフィスグリコの置き菓子は創意工夫のびっくり箱 回収率は?でした。

 オフィスグリコの置き菓子というのは、オフィスなどにお菓子を入れたボックスを置いておき、買った分だけお金を払ってもらうというサービス。アナログなお菓子の自動販売機的なものです。グリコは、路上の野菜売り置き場を参考にしたとしていました。あれのお菓子版をオフィスでやったものという感じです。

 で、おもしろかったのは、グリコではあるけど、グリコだけでなく、他社のお菓子もたくさん入れていること。グリコは、「お客様のニーズに応えていくと、他社商品も増えていくことになりました」と言っており、まさに「本当のお客様目線は他社製品も紹介する」になっていました。

●南充浩氏、田端信太郎氏と争い「虚偽記事書いた」と連呼される

2020/09/13:南充浩さんの書いている記事で何かおもしろいものはないかと検索。おもしろそうな記事は見つかったものの、このページで紹介するような内容はありませんでした。ちょっと合わないんですよね。で、それ以外のところで気になったのが、南充浩さんが虚偽記事を書いているというネット上の批判です。

 検索してみると、当時はまだZOZOに在籍していた田端信太郎さんが、南充浩さんの書いたZOZOに関する記事の間違いを指摘したのが発端。南充浩さんらは間違いを認めなかったわけではなく、訂正と謝罪を行っているものの、この件から発展してお互いに争い。それぞれの信者や部外者が参戦し、お互いの派閥に分かれてバトルしていたようです。これ1件であり、虚偽記事ばかり書いているということではないみたいですね。

 あと、ここで出た「虚偽」というキーワードで検索していたら、菅官房長官に近い自民党議員の親族がやっている、正真正銘デマだらけの保守派系まとめサイトを、南充浩さんが拡散していたという話までヒット。私もツイッターを見てみたところ、右派サイトの引用ツイートとネトウヨ的な発言を多数確認できました。右派的発言は田端信太郎さんも多数してきており、本来なら思想信条が近いおふたりだと思うんですけどね…。


【本文中でリンクした投稿】
  ■オフィスグリコの置き菓子は創意工夫のびっくり箱 回収率は?

【関連投稿】
  ■会社は社員のもの?法律の社員は株主の意味で、従業員ではない
  ■中間管理職・マネージャーいらない論 グーグルは必要・不要どちらと結論づけたのか?
  ■ビジネス・仕事・就活・経済についての投稿まとめ

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