石破茂さんの話はいらなかったんですけど、タイトルになっていますのでまずはそちらの説明。
さて、猫の話、そして、動画の話。
突然ですが、皆さんは猫たちが、私たちと同じようにテレビ画面を見ていると思われますか? 細かい話は後回しにして、結論から言うと、猫は私たちのようにはテレビを見ていないと思われます。もちろん猫に訊いたわけではないですが、傍証を積み重ねてゆくと、猫たちには私たちが見るように、テレビ画面が動画として映っていない可能性が高いと思われるのです。
私たちが動画だとして見えるのはパラパラ漫画の原理であり、テレビはパラパラ漫画のすごい版のようです。
テレビでは基本、1秒間に30コマの絵を送ってゆきます。(中略)
これが1秒に1コマとか2コマだと、決して動画には見えません。10コマくらいまでなら、静止画の断続と映ります。ところが秒速15~20コマあたりから動画っぽく見えてゆき、秒速30コマになれば確実に動画に見えるようになります。
これは人間の場合です。
ところが、他の動物にとっては異なります。
例えばネズミたちは非常に素早い動きをします。かれらの脈拍は1分間に300程度とヒトの5倍、また彼らの動体視力はすさまじく俊敏で、1秒あたり1000コマ近い素早い動きも、パラパラと独立して見ることができると思われるのです。
そんなねずみたちにとっては、人間には動画と見えるテレビ画面は、断続する紙芝居のページ、「コ・マ・オ・ク・リ・も・で・き・ま・す・よ」というような静止画の連なりとしか映っていないと思われます。
これはほかの家電でも同様で、私たちには連続して光って見える蛍光灯、関東と関西で50サイクル60サイクルと違いがありますが、これもネズミたちにとっては、チカチカとせわしなく点いたり消えたりするストロボライトにしか見えていない可能性が高く、ネズミの目には蛍光灯はさぞかし疲れるのではないか、と要らぬ心配をしてしまいます。
(中略)1997年の年末に起きたテレビ・アニメーション「ポケットモンスター」の放送事故です。あのときはメインキャラクター「ピカチュウ」が必殺技を繰り出して相手を攻撃する際「パカパカ」と呼ばれる画面を高速で入れ替える効果をオンエアしたところ、多数の子供が「光過敏症候群」とか「光癲癇」と思われる症状を呈して社会問題になりました。
(中略)ネズミがピカチュウの「ピカピカー」を視てどう反応するか、ちょっと考えて見ましょう・・・何も起きないと思われるわけですね。
いかんせん、ネズミは秒速1000コマでやっと動画に見えるかしら、という高速な動体視覚を持つ生き物です。秒速30コマのテレビで、赤やら青やらをパカパカ変化させても・・・パ・カ・パ・カ・・・という程度のスローモーな変化に留まって、到底「光過敏症候群」などの症状は起こさないでしょう。
同様に猫にも効かないようです。
猫もまた、ネズミほどではありませんが、人間よりは遥かに高度な動体視覚を誇ります。(中略)1秒間に40コマとか45コマ程度のコマ送りまで、猫たちは見分けることができると思われます。
猫に幸いだったかもしれないのは、東京も関西も、交流の周波数は50とか60サイクルで、どちらも猫程度の素早さよりは高速であること、つまり彼らにもどうやら蛍光灯の光は連続して輝いて見えるらしいことでしょう。しかし30ヘルツは遅すぎます。
猫のテレビの見方は以上ですけど、石破茂さんの話。
デジカメでモニターを映そうとすると、変なシマシマが映って画面にならない、という経験をお持ちの方があると思います。「モアレ」と呼ばれる干渉ですが、そんな現象が起きていた可能性が、現実には一番高いのではないかという気がします。
ところで、実家の犬はテレビでの犬映像に興味を示すことがあります。ただ、すべてということで全くなく、滅多に反応しないといって良い状況です。
しかし、実家の猫は犬と比べると遥かに多く、テレビを見るようです。
音声のせいもあるのかな?と思いますけど、静止画でも何か彼らの興味を引くものがあるのかもしれません。
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