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新型コロナウイルス検査数が少ない日本 厚労省の検査しない理由が驚き


 データ比較などを見ると日本は世界一の医療レベルと言って良いのですけど、新型コロナウイルス問題では検査数が少ないという不自然なことになり、海外の専門家からも疑問の声が出ていました。これは政府広報の失敗とも考えられます。というのも、論理的な説明がないために、何か隠蔽しているのではないか?という憶測を読んでしまったためです。

2020/03/02:
●新型コロナウイルス検査数が少ない日本、海外専門家からも疑問の声
●厚労省の検査しない理由が驚き「陽性だったら仕事ができないから」
●チャーター便の場合は職員も乗客も検査、感染濃厚の職員はなぜ?
●さすがに信じられない話…だが、安倍政権では割とよくある話でもある
2020/03/09:
●検査数が少ないのは「感染研のOBのせい」「縄張り争いのせい」
●東京五輪で隠蔽?の質問に「そんな官僚今どきいません」は変な回答
●感染研の陰謀ではなく別の問題が原因?政府対応が後手に回った裏事情
2020/04/11:
●ドライブスルー方式は医師がいないからやらない、実は嘘だった…
●デマに対してデマで反論することでさらに陰謀論が拡大…という逆効果
2020/05/02:
●軽症者にPCR検査はするな!検査せず全員自宅謹慎すべきというのは本当?
●西村康稔担当大臣、無症状でPCR検査を受けて陰性だとして公務復帰
2020/05/10:
●全員検査で医療崩壊は事実 ただ日本は極端に検査が少なすぎた…
●ネットでは専門家バッシング!ただPCR検査できなかった理由を見ると…?
●専門家会議による安倍政権への忖度が生んだ「発熱後4日」ルールの神話化!
●感染症対策を激しくやった…尾身茂副座長が名指しした国とは?
2020/05/25:
●高熱4日以上の受診の目安、勝手に誤解されたと加藤厚生労働大臣
●実は国民や保健所が受診の目安を理解しても問題は解決しない
2020/06/05:
●関西初の感染者、国が検査を断り、観光して帰国していたと判明


●新型コロナウイルス検査数が少ない日本、海外専門家からも疑問の声

2020/03/02:世界最高峰の医療体制を持つ日本…というのは、本来自慢できるところだったはずなのですけど、新型コロナウイルスの検査数については「少なすぎる」と、海外の専門家からも懐疑的な声が聞かれています。医療レベルが下のはずの他国よりむしろかなり少ないようです。

 これには、やむを得ない事情があるのかもしれません。実際、反論のようなものも見られています。ただ、不自然な状況のために、日本政府にとっては良くない様々な憶測を呼んでしまいました。ひょっとしたらこうした状況自体が失敗に近い状態だと言えるかもしれません。

 というのも、新型コロナウイルス問題について、専門家は情報を隠さず今わかっていることを伝えるように…としていました。マスコミはそのこととこの問題を繋げて報道していないようですけど、検査数が少なすぎることは、日本政府が何か隠しているのでは?という疑心を生じやすい状況だと言えます。

 また、検査数の他、感染症に対応できる病床数が少なかったことも驚きでした。平時の病床数が少なかったというのはわかるものの、感染拡大が予想されたにも関わらず、当初は「病床数が少ない」という話だけで、「増やそう」という動きはかなり遅かったように思えます。ここらへんは伝え方の問題ではなく、意思決定の遅さの問題ですね。


●厚労省の検査しない理由が驚き「陽性だったら仕事ができないから」

 この検査数に関する話はいろいろあるんですけど、とりあえず、今回は<厚労省職員ら“検査受けず”職場復帰 TBS NEWS>(2020/02/22)の件だけ。忙しくて書けなかったために、すでに元記事は削除されてしまいました。テレビ局のニュースはテレ朝以外削除が早いんですよね。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3911566.html

 さすがに誤報ではないか?と信じられないのですけど、関係者が言う厚労省が職員らに検査を行わなかった理由というのが、日本の検査数が少ない話と考え合わせると興味深いところがあります。

・クルーズ船内で業務していた90人を超える厚生労働省などの職員の多くが、ウイルスの検査を受けずに職場に復帰していた。また、クルーズ船に入った厚労省以外の国の職員や災害派遣医療チーム「DMAT」の医師らも、症状が無い人は検査を受けていない。
・関係者によると、厚労省の内部では船内に入った職員らに検査を行うことが一度は検討された。しかし、陽性者が多く出た場合の業務への影響を懸念する声などがあがり、見送られたと話している。
・加藤厚生労働大臣は22日朝、それぞれの職員の船内での業務内容を確認し対応していくと述べたが、職員に検査を行うかについては言及しなかった。


●チャーター便の場合は職員も乗客も検査…感染濃厚の職員はなぜ?

 上記の話は、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では、船内で作業を行っていた厚労省の幹部など国の職員4人の感染が明らかになっている…というのが重要な予備知識です。特に乗客らと接触がない、本来最も感染する確率が低いはずの事務職員も感染しているというのは重要でしょう。このことから他の人も感染している確率が高いと考えられました。実際、その後、新たな感染者が確認されています。

 一応、検査を行うのは過剰という反論も考えられるでしょう。また、その場合は結局職場復帰は無理なので厚生労働省の対応とは異なっているのですけど、潜伏期間を考えると、隔離してから検査の方がより望ましいとも考えられるかもしれません。

 このうち、「検査を行うのは過剰」に関しては、中国・武漢からのチャーター便に関わった内閣官房の職員らは、他省庁の応援も含めてウイルスの検査を受けているということで、必要と考えている部署もあるようです。つまり、政府内でも考え方がバラバラだということがわかります。

 繰り返しになりますが、前述の理由により、かなり感染している可能性が濃厚な状況だったということは、強調しておきたいところ。武漢からのチャーター便で来た一般人については、政府も検査を強く推奨していて、検査を拒否した人たちに強い憂慮を示していましたよね。ちぐはぐさを感じます。


●さすがに信じられない話…だが、安倍政権では割とよくある話でもある

 さっきも書いたように私はさすがに事実ではないのではないか?と信じられないのですけど、今回の件では他にも信じられない話がたくさん出てきていました。さらに、安倍政権ではこの手の信じられない話が常に出続けているということもあり、なるべくしてなっているような気も正直します。はてなブックマークでは、以下のようなところが人気コメントでした。

IkaMaru これで3.11が安倍政権下だったら、というifの結論は出たな。「放射線が多く検出されたら困る」が最優先課題になる
Clock0311 "陽性者が多く出た場合の業務への影響を懸念" バグが出たら納期に間に合わないのでデバッグしません、的な…?
whkr 検査しなければ感染者は出ないから、ヨシ!
shufuo 令和のインパール作戦として後世に語り継がれるだろうな。/現場がすべて悪いわけじゃない。おかしいと思って情報を出した人もいる。今回は明らかに決定権を持っている人が悪い。さて誰だろう。
wrss 見なかったことにしよう、ではなく、見ないことにしよう

 3.11が安倍政権下だったら…と似たコメントはちょくちょく見かけます。今でも十分たいへんな状況ではありますが、本当、より難しい状況だった東日本大震災のときに安倍政権じゃなくて良かったと思いますわ。


●検査数が少ないのは「感染研のOBのせい」「縄張り争いのせい」

2020/03/09:政府対応の失敗のせいで憶測を呼んでしまった…という例は他にもあったので、もう少し追記。2月28日の話なのですけど、『モーニングショー』というテレビ番組に元国立感染症研究所(感染研)研究員で現在白鴎大学の特任教授を務める岡田晴恵氏が出演して、以下のような話を言っていたとのことでした。

<岡田教授は、もともと日本でPCR検査が広まらないことについて、感染者数増加によりオリンピックに向けて日本に悪いイメージをつけられたくない政府の大きな力だと思っていたというが、「(政治家の)先生方にぶつけました。そしたらハハハハと笑われて、『数をごまかしてまで、そんな肝のすわった官僚は今どきいません』と」と否定されたことを告白。また、一方では、「これはテリトリー争いなんだ」と言われたといい、現在国内で行われているPCR検査の検査結果について、「このデータを感染研が自分で持っていたいということを言っている感染研のOBがいる、と」と民間に託すと結果全てを感染研が把握できなくなるため、民間への委託を反対しているOBがいるといい、「そこらへんがネックだったんだとおっしゃっていて、私が思ったのはぜひやめていただきたいと思った」「論文がどうだとか業績がどうだとかよりも、人命をとっていただきたい」と訴えていた>
(新型コロナウイルスの検査めぐる告発が話題 「感染研OBが独占したいから」と告発 2020年02月28日 23時30分 リアルライブより)

 上記は「感染研のOBのせい」という結論でも問題なのですけど、オリンピック問題の陰謀論が出てしまっているというのが困ったことです。どちらにせよ良からぬ憶測が出てしまっています。


●東京五輪で隠蔽?の質問に「そんな官僚今どきいません」は変な回答

 あと、上記で出てきた岡田特任教授と政治家の方はズレたやり取りをされていると思いますね。私は東京五輪のために感染者数をごまかしているとは思わないものの、仮にそうであったとしても政治家の「そんな肝のすわった官僚は今どきいません」というのはズレた回答。

 なぜかと言うと、そもそも東京五輪成功が至上命題なのは一部の省庁の官僚のみであり、多くの省庁はそこまでではありません。縄張り意識の強い官僚の世界ならなおさら、感染症を管轄する省庁の官僚が、他の省庁のために一生懸命働くというのは考えづらいでしょう。なので、「東京五輪のために」といった場合は自ずと官僚ではなく政治家が主犯だと考えられます。

 前述の通り、私は東京五輪のために感染者数をごまかしているとは思わないものの、もしそうであった場合は、政治家が官僚を動かしているか、政治家のために官僚が忖度しているかのどちらかでしょう。「そんな肝のすわった官僚は今どきいません」というのはズレた説明で、話題そらし的な感じですね。政治家のためであれば官僚が危険なこともやる…というのは、他の案件でも見えてますし、肝のすわった官僚がいないがために政治家には言いなり…とも言えそうです。


●感染研の陰謀ではなく別の問題が原因?政府対応が後手に回った裏事情

 私は「感染研のOBのせい」「縄張り争いのせい」も事実ではないだろうと思うのですけど、これを書くにあたって軽く検索してみたら、政府や感染研などが甘く見ていたせいではないかという報道は出ていました。何らかの陰謀があるわけではなく、ここらへんが正解なのではないでしょうか。前半の厚労省の対応もそういったものです。

<政府や厚労省、感染研が、新型コロナウイルスの遺伝子検査の需要について、当初どのような見積もりを立てていたかは分からないが、ある業界関係者は、「厚労省は恐らく『これまで通り、感染研が中心となって自家調整の遺伝子検査を実施すれば乗り切れるだろう』と高をくくっていたのではないか」と批判する>
(新型コロナウイルス、検査体制の拡充が後手に回った裏事情:日経バイオテクONLINE (2020.02.28 17:00) 久保田文より)

 ただ、これが正解だとしても「だから問題ないよね」という話ではなく、「だから問題だろう」という話。他の新型コロナウイルス問題への対応でも言えることなのですけど、国民に対してはパニックを助長するような危機感を演出しつつ、政治家や官僚自身はかなり甘く見て真剣に対応していなかったのではないでしょうか。これらは本来それぞれ逆であるべきなんですけど…。


●ドライブスルー方式は医師がいないからやらない、実は嘘だった…

2020/04/11:アメリカや韓国で行われているドライブスルー方式の新型コロナウイルス検査。ネットでは逆効果!とかなり叩いている人がいたのですけど、今頃になって政府がついに検討すると報道されました。ただし、今頃になっても飽くまで「検討する」というもので、実施されるかどうかは不明です。

 この検査をなぜ日本でしない?と騒がれたのは、日本は意図的に検査を少なくして新型コロナウイルス感染者を少なく見せているという陰謀論と関係しています。そうした陰謀論に与してほしくはないんですが、この検査をしない理由について、以前、政府が虚偽の説明をしていたことは気になっていました。

 3月15日、厚生労働省はツイッターで、いくつかの報道で紹介されている「ドライブスルー方式」のPCR検査は、「普通医師の診察を伴わないので日本ではできない」といった説明をしたのですが、これはほぼ嘘と言って良いものだったのです。

<新型コロナウイルス感染症にかかっているのではないかと心配される方が、PCR検査を受けるためには、医師の診察が重要です。「ドライブスルー方式」では、医師の診察を伴わないことが多いため、我が国では、実施しておりません>


●デマに対してデマで反論することでさらに陰謀論が拡大…という逆効果

 <「ドライブスルー方式」では、医師の診察を伴わないことが多い>と主張した厚生労働省に対して、海外でも普通医師が診断しているというツッコミが多数。医師がいない「ドライブスルー方式」をみんなが求めていたなら上記の反論でも良かったのですけど、実際にはそうではなかったみたいなんですね。

 誰も言っていないのに勝手に反論しやすい意見を作り出して攻撃する…といった論法を藁人形論法といいます。今回の件は、藁人形論法的でしたね。厚生労働省は翌日の3月16日に以下のような言い訳をしており、話を捏造しドライブスルー方式を否定したことをほぼ認めた形になっています。

<現在ドライブスルー方式でのPCR検査を行っている国では、問診票を配布し、医師が検査の要否を判断しているものがあると承知しており、正確性を欠く表現であるため、訂正させていただきます>

 さらに翌日の3月17日には、加藤厚生労働大臣が、衆議院厚生労働委員会で、感染の防止に十分に配慮して対応するのであれば、車に乗ったまま受けられるドライブスルー方式で検査を行っても問題はないという考えを示しています。今日本でドライブスルー方式を実施するのが有効かどうかについては、専門家に任せますが、国としてもすでに「問題なし」と認めているものでです。
(新型ウイルス ドライブスルー方式検査 問題なし 加藤厚労相 2020年3月17日 20時03分 NHKより)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200317/k10012336281000.html

 前述の通り、「政府が感染者を少なくする隠蔽工作をしている」という陰謀論には加担してほしくないのですけど、政府の説明はあまりにも不自然すぎでした。デマにデマで反論するのは逆効果で、さらにデマを呼ぶことになります。安倍政権ではこうやって、余計、国民の混乱を大きくしているアクションが多く、問題が大きいです。人災的なところがあります。


●軽症者にPCR検査はするな!検査せず全員自宅謹慎すべきというのは本当?

2020/05/02:PCR検査以外でも多かれ少なかれ似たような問題があるのですが、PCR検査は精度が低く、特に新型コロナウイルスに感染しているのを見逃す「偽陰性」の問題が指摘されています。このため、陰性であっても新型コロナウイルスに感染している可能性があり、陰性を免罪符に積極的に出歩くようなことは推奨されません。これ自体は事実です。

 問題は、これを理由に「PCR検査は行わない方が良い」とする主張があること。PCR検査でどういう結果が出ても家でおとなしくしていなくちゃいけないので、軽症者は検査せず自宅謹慎しているべき!というものです。これも理解できるところはあります。最も懸念されるのは医療崩壊ですから、軽症者については自宅謹慎に留めてもらおうという意図もわかります。

 ただ、不思議だったのは、これとセットでPCR検査を多くできるのは韓国みたいな人権侵害の国だけ!という韓国バッシングが見られたこと。法的根拠なく、新型コロナウイルスかどうかの検査もせず、感染者でない人も含めて自宅謹慎を求めるこの主張こそ人権侵害に思えるんですけどね。

 また、医療崩壊を防ぎ自宅謹慎優先というのは、飽くまでやむを得なず…というものであり、ベストではありません。国内でも実際にそうしている地域が一部にあるように、本来であれば病院側の受け入れ体制を整えて医療崩壊を防ぎつつ、感染者も受け入れるというのがベストです。

 すでに日本でも自宅謹慎中に容態が急変して死亡に繋がる…というケースが、かなり出ています。自宅謹慎を促すというのは、ベストではなく、危険が多いやり方。一部の犠牲者を出すことを受け入れるという、それこそ人権うんぬん言う人が出てきそうなやり方です。なのに、このやり方が唯一の正解であるかのような主張がなされているのは行き過ぎでしょう。


●西村康稔担当大臣、無症状でPCR検査を受けて陰性だとして公務復帰

 このような状況の中で、西村担当相PCR検査に批判続出 「要人だから」「ずるい」:時事ドットコム(2020年04月27日21時58分)というニュースがありました。新型コロナウイルス対策を所管する西村康稔経済再生担当相はそもそも軽症者ですらなかったのですけど、PCR検査を受けたそうです。

 検査した理由は、以前視察に同行した職員に感染が確認されたためとのこと。濃厚接触者だったわけでもないようです。25日から自宅待機し、ツイッターで26日「PCR検査も受け、陰性であることも確認した」と投稿した後の27日に公務に復帰したとされていました。

 新型コロナウイルス対応にあたる人であり、検査などを優先することについては、私は特に問題だとは思いません。ただし、前述の「検査せず全員自宅謹慎すべき」論と完全に矛盾する話。しかも、これはその主張で最も危険視されていた、陰性の証明に使えないPCR検査の陰性を免罪符に活動してウイルスを撒き散らすおそれがある…というもの。これにより、国民はますます症状の有無に関係なくPCR検査を受けたい…と思うようにもなる悪影響な行動でもあるでしょう。

 前述の通り、検査せず自宅謹慎という主張も理解できるのですけど、実際のところこの主張をする人の中には、安倍政権を正当化したり韓国をヘイトしたりしたいという動機が強い人が多く含まれているのかもしれません。はてなブックマークでもそのような反応などが人気になっていました。

limit90 自分は政府要人だからこの優遇は許されると思ってるけど、「偽陰性の可能性あるから陰性の証明にならないし治療法はないから家で寝てろ」って言うんだよね?
Arturo_Ui 「濃厚接触者には当たらない」のであれば検査を受ける必要はない、というのが保健所の説明。率先垂範すべき立場の人物が横紙破りをしていれば、不信を買うのも当然だろう。非常時の恨みや怒りは、簡単には薄れない。
x988 橋下とのテレビ番組にでて朝のワイドショーの言うとおりにPCR検査増やしたら絶対ダメですよという暴言を制止もせずにやけていた本人。お二方は真っ先にPCR検査をうけたもよう。
ponpon_qonqon 医療崩壊ガー「無症状者・軽症者は家で寝てろ!検査すると日本は滅亡する!」


●全員検査で医療崩壊は事実 ただ日本は極端に検査が少なすぎた…

2020/05/10:前回一応理解できるやり方…と書いたのですけど、その後今までの主張が総崩れな感じの発言が続いて驚きました。安倍政権よりと言われる日経新聞でもかなり辛口の記事を書いています。PCR検査の目詰まり、首相認める 対応遅れが出口の壁に(2020/5/4 23:19 (2020/5/5 5:43更新))という記事です。

<新型コロナウイルスに関する政府の専門家会議は4日、国内のPCR検査数が国際的に少なく、新しい感染症の流行に対応する検査体制が整わなかったとする分析結果を公表した。安倍晋三首相も同日の記者会見で、伸びない検査件数について「目詰まり」と表現した>
<首相は4日、PCR検査について「人的な目詰まりもあった。実行は少ないというのはその通りだという認識をもっている」と述べた。同席した専門家会議の尾身茂副座長も「日本はPCRの件数を上げる取り組みが遅れた」と話した>

 検査するな!と主張をしていた人を見てみると、こうした報道の後も相変わらず同じような主張を繰り返していました。日本や政府の悪い問題や矛盾には触れず、韓国だけでなく欧米も叩いています。以前気づかなかったのですが、「左翼」を罵倒するハッシュタグを使っており、完全にネトウヨな人だったみたいです。

 この人は「希望者をみんな検査すると医療崩壊する」と主張しており、それは前述の通り、嘘ではありません。ただ、日本はそれ以前のレベルで少ないんですよ。この点を隠蔽した主張です。安倍首相は「目詰まり」という言い方をしたんですが、医師が必要と判断した人すら全然検査がおこなれていなかったことが公的に認められました。以前から問題が指摘されていたのに、安倍政権が適切な対処を取らなかったことが原因だと見える話にもなっています。

<検査体制の拡充が遅れた要因として専門家会議が指摘したのは、国立感染症研究所と都道府県などの地方衛生研究所(地衛研)など公的機関が、感染症のPCR検査を専ら担ってきた特有の事情だ。特に地衛研は感染症法で規定された結核やはしかなどの検査を業務とし「新しい病原体について大量に検査することは想定されず、体制が十分に整備されていなかった」と分析した>
<医師が検査を必要と診断したにもかかわらず、検査ができない状況を生んだ「ボトルネック」は、帰国者・接触者相談センターを担当する保健所の業務が多すぎることや、地衛研の人材不足、マスクや防護服などの調達の遅れなどだった>


●ネットでは専門家バッシング!ただPCR検査できなかった理由を見ると…?

 この報道に関する反応では、政治家よりも専門家が叩かれている感じでした。今回の件は、専門家にも問題があったのは事実でしょう。安倍政権に忖度しすぎていたというところも見られます。ただし、すでに上記を見てわかるように、最も大きな問題は政治の問題。政治家じゃないと変えられない問題が多くなっていました。

<日本でPCR検査が拡充されなかった理由6つ>
(1)帰国者・接触者相談センター機能を担っていた保健所の業務過多
(2)入院先を確保するための仕組みが十分機能していない地域もあった
(3)地方衛生研究所は限られたリソースの中で通常の検査業務も並行して実施する必要がある
(4)検体採取者および検査実施者のマスクや防護服などの感染防護具などの圧倒的な不足
(5)保険適用後、一般の医療機関は都道府県との契約がなければ検査を行うことができなかった
(6)民間検査会社などに検体を運ぶための特殊な輸送機材が必要だった

 上記は、PCR検査、日本が少ない6つの理由は? 専門家会議が会見で説明 | ハフポストという記事からの話。はてなブックマークだと、やはり政治の問題という反応が人気になっています。一般的な反応は前述の通り専門家叩きなんですけどね。

JULY その理由を読むと、ほとんど行政側の体制の問題で、専門家会議自体が主体的に語るような話じゃないよなぁ。保健所がパンク状態なのは何ヶ月も前から報道レベルでは言われていたことだし。
gerge0725 これってずいぶん政治的なのでは?→“一般患者の受診目安が『(発熱後)4日』と定められた理由についても、「(医療現場の)キャパシティーが低くて足りなかったという実態があった」と明かした。”
minamihiroharu 「必要な予算措置が適切に取られなかった」って話だよな、この内容だと。
ohisashiburi もう5月なんだけど、当初から予想できた理由以外述べられてなくて引く。保健所の業務の引き算が必要なことなんて、始まる前からわかりそうなもん。スピード感をもって先手先手で全力で取り組んでますなぁ。


●専門家会議による安倍政権への忖度が生んだ「発熱後4日」ルールの神話化!

 安倍政権に忖度しすぎていたというのは、政府専門家会議の尾身茂副座長が一般患者の受診目安が『(発熱後)4日』と定められた理由について、以下のように話していたことからわかります。科学的根拠があったわけではなく、日本の医療体制に合わせていたといった説明。理想的ではないが現状やむなしで本来は改善が必要…というこの説明を、もっと早くすべきでした。

「(医療現場の)キャパシティーが低くて足りなかったという実態があった」
<3月中旬には政府に対して検査体制の強化や検体数と陽性率の把握を強く求めた一方、「現実を無視した提案はできなかった」という>

 また、ここの部分を見ても、安倍政権が専門家の要請を無視したために起きた問題だということがわかりますね。専門家もここで安倍政権に合わせるのではなく、本来は問題なんだ!というところを強く訴えてほしかったところなんですけど…。


●感染症対策を激しくやった…尾身茂副座長が名指しした国とは?

 別記事を読んでみると、前述の韓国叩きをやっていた「検査すんな!」な人たちの血管が切れそうなことも尾身茂副座長は言っていました。韓国の方が日本より良かったと受け取れるようなこともおっしゃっていたみたいなのです。

「日本は幸いSARSが2003年、国内で大流行が起きなかった。当然、幸いだったが、事実として(流行が起きた)韓国とかシンガポールは感染症対策を激しくやった。日本はPCR検査能力の拡充の機運が起こらなかった」
「必要な人が受けられるようにするべきだと専門家はみんな思っている。今のままでは不十分。早い時期から議論したがなかなか進まなかった。これにはフラストレーションがあった」
<尾身氏はこれらを説明したうえで、医師が検査が必要だと判断した患者は、軽症者であっても迅速、かつ確実に検査する体制に移行すべきだ、と主張>
(PCR検査拡充されず「フラストレーションあった」 専門家会議 5/4(月) 22:16配信 THE PAGEより)

 なお、擁護者の方は死亡者数や死亡率などで、国の対応の良し悪しを語っているのですけど、これは適切ではありません。国によって状況が異なり、なおかつ関連する因子が多数あるため、政府の対応が良かったかどうかを検証するには向かないのです。これは日本が悪いと主張する場合でもいっしょですよ。日本は過去の新型インフルエンザのときも致死率が低かったらしいので、政府対応以外で大きく他国と異なる部分がありそうでした。

 もちろん死亡者数や死亡率が低いこと自体はすごく良いことです。ただ、もっともっとよくできたはずなのに…という部分は、やはり改善していかなくてはいけません。殺人や交通事故なんかでは、「日本は少ないからもう改善しなくて良い」みたいなこと言いませんよね。もうほとんど改善できないのならともかく、不備が大きいならやはり改善すべきでしょう。日本はもっと良い国になれるはずです。


●高熱4日以上の受診の目安、勝手に誤解されたと加藤厚生労働大臣

2020/05/25:加藤厚生労働大臣が、厚生労働省が2月に公表したPCR検査に向けた相談センターへの相談の目安の見直すと記者会見したことがあります。この受診の目安というのは、問題となった「37.5℃以上の発熱が4日以上続く」などが含まれた内容です。

 この見直し自体は良いのですけど、ひどかったのが、この記者会見の際の言い分。「目安ということが、相談とか、あるいは受診の一つの基準のように(とらえられた)。我々から見れば誤解でありますけれど…」などと、誤解した方が悪いと責任転嫁していたことです。

 「これについては幾度となく、通知を出させていただいたり、『そうではないんだ』ということを申し上げて、相談や受診に弾力的に対応していただいた」などとも言っていたとのこと。ただ、現実には弾力的ば対応が行われていなかったのは周知の通り。そして、通知を出していたとしても、伝わらなくては意味がありません。これは政治の問題です。
(加藤厚労大臣 相談目安「我々から見れば誤解」発言にネット怒りの声「ふざけるな」「酷い」 5/8(金) 22:47配信 デイリースポーツより)


●実は国民や保健所が受診の目安を理解しても問題は解決しない

 これについては、右派の多いヤフーコメントのおすすめ順上位3つすら全部批判コメント。3つ目のコメントは私が書いた伝える能力の問題に触れています。安倍政権では問題があっても説明がされず、信者が「実はこういうこと。わからないやつが悪い」と擁護するのがパターンなのですけど、本当にそうならわかりやすく説明しない政権が一番悪いんですよ。こういう無理やりな擁護を続けてきたおかげで、今回、新型コロナウイルスで死者を増やすことになりました。

<手柄は自分、間違いの責任は現場に丸投げ。過ちを認めることから政策の改善が始まるのに「そうは言っていない」と言い逃ればかり。安倍だけでなく全部の閣僚が腐っている>
<PCRの検査が進まない理由は勝手に基準を間違えた保健所が悪いってか。
4日間高熱で自宅待機してた人が可哀想>
<国会議員、ましてや大臣が国民の生死にかかわる物事を正確に伝える能力がないというのは致命的ですし、その誤解を解かずに放置してきたのなら、未必の故意ですよね。犯罪的、と言うか犯罪でしょう>

 なお、仮に国民や保健所が、加藤厚生労働大臣の言う正しい理解をしていたとしても、実は問題は解決しなかったと思われます。前回の追記でわかるように、そもそも対応できるキャパシティに問題があったためです。記事でこの話は一切出ていませんでしたが、ここを政治的に解決すべきだったという点についても大事でしょう。


●関西初の感染者、国が検査を断り、観光して帰国していたと判明

2020/06/05:いろいろあって書くのが遅れていた件。大阪府のりんくう総合医療センターによると、1月19日、中国・武漢から関西空港に到着した女性に疑わしい症状があったのに、診察した病院からの検査要請を厚生労働省が断っていたそうです。そして、後に冷蔵保存していた女性の鼻やのどの検体を検査すると陽性だったことがわかっています。

 当時は検査態勢や基準の整備途上で、厚労省は「できる限りの対応だった」と説明。また、当時のPCR検査をする当時の国の基準は「37・5度以上の発熱とせきなどの呼吸器症状がある」などで、厚労省はこの女性には当てはまらないとしもていたようです。

 とはいえ、かなり疑わしい状況だったとようにも見えます。37・6度の発熱などがあったため診察を受けてみると、せきやのどの痛みはなかったものの、その後、熱は38度以上に上がり、肺炎の兆候もあったとのこと。武漢から来たということもあり、りんくう総合医療センターの判断の方が理解できます。

 当時は、すでに国内でも新型コロナウイルス感染者が確認されていた時期でした。また、関西で初の感染者が確認されたのは1月28日であり、この女性のケースはそれよりも10日ほど早くなっています。感染を確認できなかったこともあるのか、女性はその後普通に観光して帰国しており、この対応が関西での感染を拡大した可能性もありそうでした。

 りんくう総合医療センターも、「春節前に現場の声を受け止めてくれたら、もっと早く対策を打ち出せたかもしれない」とも指摘していました。
(1月に中国から来日、「軽症」で国が検査断る 実は陽性 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル、(武漢から到着女性、国が検査断る 1月入国、後に陽性判明 | 共同通信より)


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