鮭卵でつくるイクラと鱒(マス)卵でつくるイクラで味が違うのでは?といった疑問が出ていました。ズバリ鱒イクラはまずいのでは?といった予想もあるようです。ただし、そもそもサケとマスに違いがないとされている他、同じ種類の魚なのにサケとマス両方の名前がついていることもあり、サケとマスという名前だけでは区別できない感じでした。また、イクラと筋子の違いについても最初に書いています。
2019/06/09:
●筋子の方がおいしいのにあまりない…イクラと筋子の違いとは?
●イクラや筋子の、鮭卵と鱒(マス)卵で味の違いは?実はそもそも…
●最も根本的な疑問点…そもそも鮭と鱒(マス)に違いはないって本当?
●英語はサーモンで日本語はマス、海に降るのをマスと呼ぶ例も
2020/12/11:
●鱒卵・マスコで作るイクラは偽物のイクラでまずい!と注意喚起
●筋子の方がおいしいのにあまりない…イクラと筋子の違いとは?
2019/06/09:北海道の代表的な食べ物の一つといったイメージのあるイクラ。ただ、北海道出身の私的には筋子の方が好きです。筋子はあまり見かけなくて人気ないのかなぁ…と思いますけど。このイクラと筋子の違い。
筋子といくらの違い | かに通販ブログでは、以下のように説明していました。
・イクラ
サケの卵。筋子の卵巣膜を取り除き、産卵前の熟した卵を1粒ずつに分けたものを言う。バラ子とも。一般的には加熱加工せず、塩漬けや醤油漬けにして食べらる。
・筋子
サケ科魚類の、卵巣に入ったままの卵でまたその塩蔵加工したものす。その名の通り、筋(スジ)のような卵巣膜によって卵が繋がっている。
卵を外す前のものは、全て筋子と呼ばれるが、流通している物のほとんどが塩蔵加工品であり、このため特に未加工の筋子を生筋子と呼ぶ。
●イクラや筋子の、鮭卵と鱒(マス)卵で味の違いは?実はそもそも…
ヤフー知恵袋では、「鱒イクラと鮭イクラ(どちらも醤油漬けとして)では、結構味に差がありますか?」といった質問がありました。鱒卵と鮭卵で味に違いがあるのではないかといった疑問ですね。
ただし、この質問サイトページでは、回答がひとつしかつかず、圧倒的な情報不足。唯一の回答者というのも実は食べたことがないという人で、検索してのネット情報での説明。もともと鱒子のほうが鮭子より甘みが強く小粒だといった説明でした。
ただし、そもそも鮭と鱒(マス)に明確な違いはなく同じ種類だともいいます。だとすれば、鱒イクラはこうだ、鮭イクラはこうだといった説明はできないでしょう。鮭の方が環境的に大きくなりやすいといった大雑把なことならひょっとしたら言えるかもしれませんが、より細かい品種の違いが主なもので、「鮭と鱒の違い」とは言えないと考えられます。
●最も根本的な疑問点…そもそも鮭と鱒(マス)に違いはないって本当?
鮭と鱒は本当に同じ種類なのでしょうか。検索して出てきた
食の医学館の解説では、ズバリ「学問上はサケ・マス類(科)と呼ばれ、サケとマスの区別はありません」とされていました。明確な違いはない…というのが正解のようです。
より細かい説明があったのが、
サケとマスの違い:越後村上の味:株式会社 永徳。私は「陸封型」(残留型)をマス、「降海型」をサケと呼ぶと思っていたものの、これも異なると知って驚き。結論から言うと日本語における「鮭」と「鱒」には明確な区分はないとされていました。
私の理解は、英語圏のものの方が近かったですね。英語における「サーモンsalmon」と「トラウトtrout」は海へ降って海洋生活をするものと河川などで一生をすごすものを区別しているとされていました。ところが、ややこしいことにこれでもきっちりと分けることは不可能でやはり曖昧。というのも、同じ種類であっても「河川に残る個体」と「海に降る個体」が発生する種も多く、川と海では区別しきれないのです。
●英語はサーモンで日本語はマス、海に降るのをマスと呼ぶ例も
鮭と鱒を明確に区別できていないとわかる例は、以下のようにこのページからだけでも多数の例を確認することができました。同じ種類の魚なのに、サケ・サーモンと呼ばれるときとマスと呼ばれるときがある、川に生息する個体と海に生息する個体がいるなど、前述の条件では区別できないという実例がわかります。
・キングサーモンの和名は「マスノスケ(鱒の介)」。
・サクラマスは「海に降る個体」を言い「河川に残る個体」をヤマメと呼ぶ。
・カラフトマスは全ての個体が海に降りる。
・ヒメマス=ベニザケ、ニジマス=スティールヘッドだが、陸封型(河川残留型)・降海型で呼び名が異なる。
河川に残留したヤマメ(私が暮らしている北海道では「ヤマベ」とも呼びます)が同じ3年間生きた場合、一般的には30cm程度になる一方で降海型のサクラマスは60cmほどに成長するといった感じで、海で生きる個体の方が大きくなりやすい傾向はありそうでした。
ただし、この例では大きいイメージがある鮭ではなく鱒と呼ばれる個体が大きくなるということで、「鱒より鮭が大きい」といった言い方すらできないかもしれません。本当ややこしいですね。
●鱒卵・マスコで作るイクラは偽物のイクラでまずい!と注意喚起
2020/12/11:マスイクラについてもうちょっと検索していると、お魚を扱うお店の人、いわゆるプロと言って良い人が、マスのイクラ・マスコについて「偽物のイクラ」という言い方をしていました。安いイクラは偽物なので、購入する際に注意が必要だとも注意喚起されています。ただ、プロの方にこう言っては悪いのですけど、前述の通り、サケとマスに明確な違いがないということからすると、かなり怪しい記述。しっかり理解されていないのではないかと思われます。
ただ、伝統的に「サケ」や「イクラ」と呼ばれていたものは、通称「シロザケ」(白鮭)と呼ばれる種類の魚と卵です。なので、おそらくシロザケのイクラ以外を偽物という理解で呼んでいるんだと想像はできます。この理解なら、サケであってもシロザケ以外は偽物であり、マスかどうかは無関係なので、やはり「マスコのイクラは偽物」というのは、だいぶ変な感じなんですけどね。
とりあえず、
イクラ - Wikipediaを見てみると、<日本において、白鮭の卵が主流であるが、ロシアで使用されるのは樺太鱒(ピンクサーモン)の卵であり、これを原料としたものを、日本では特にマスコ、マスイクラとして区別する場合がある>という説明がありました。やはりシロザケをホンモノとする理解があるようで、実際にはサーモンという名前がつくのですがピンクサーモンの卵だと偽物のイクラで「マスコ」として区別しているようです。
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