<民間の給与・平均年収の推移 人事院勧告のデータでは減少なし増加し続けだったけど?>と<国家公務員の給与と税収(税金)の推移を比較>をまとめました。
●民間の給与・平均年収の推移 人事院勧告のデータでは減少なし増加し続けだったけど?
2013/2/6:
国家公務員の給与の推移(人事院勧告改定率)の続きで、今度は民間の給料の話。こちらもあまり良いのはないですが、一番良さそうだったのは、<サラリーマン平均年収の推移(平成23年)-年収ラボ>です。統計元は"国税庁 平成23年 民間給与実態統計調査結果"だとされていました。
http://nensyu-labo.com/heikin_suii.htm・民間の給与・平均年収の推移
年度 西暦 サラリーマンの平均年収
平成7年 1995年 457 万円
平成8年 1996年 461 万円
平成9年 1997年 467 万円
平成10年 1998年 465 万円
平成11年 1999年 461 万円
平成12年 2000年 461 万円
平成13年 2001年 454 万円
平成14年 2002年 448 万円
平成15年 2003年 444 万円
平成16年 2004年 439 万円
平成17年 2005年 437 万円
平成18年 2006年 435 万円
平成19年 2007年 437 万円
平成20年 2008年 430 万円
平成21年 2009年 406 万円
平成22年 2010年 412 万円
平成23年 2011年 409 万円
平成7年(1996年)を1として変化を見てみます。
・民間の給与・平均年収の推移 (平成7年(1996年)を1とした場合)
年度 西暦 変化
平成7年 1995年 1.00
平成8年 1996年 1.01
平成9年 1997年 1.02
平成10年 1998年 1.02
平成11年 1999年 1.01
平成12年 2000年 1.01
平成13年 2001年 0.99
平成14年 2002年 0.98
平成15年 2003年 0.97
平成16年 2004年 0.96
平成17年 2005年 0.96
平成18年 2006年 0.95
平成19年 2007年 0.96
平成20年 2008年 0.94
平成21年 2009年 0.89
平成22年 2010年 0.90
平成23年 2011年 0.89
以前やった人事院勧告のデータだと、民間企業は減少している年はなく増え続け…というちょっと信じら得ない結果。しかし、こちらでは逆にガンガン減っています。理由はいろいろと考えられそうですけど、あっちで書いたように人事院勧告のものは特殊な条件を与えて抽出したものですからね。、
今回のデータは1995年が一番最初で、それ以前のデータはなく、人事院勧告のものより調査期間は短いです。これらのデータのうち重なる範囲だけで、国家公務員との比較をしてみようと思います。ただ、とりあえず、その前に人事院勧告の民間データと今回の民間データを比較して、違いを見ておきます。
・民間の給与・平均年収の推移 人事院と国税庁の比較
(国税庁は小規模も含む。人事院は主要企業)
年度 西暦 人事院 国税庁
平成7年 1995年 1.00 1.00
平成8年 1996年 1.03 1.01
平成9年 1997年 1.06 1.02
平成10年 1998年 1.09 1.02
平成11年 1999年 1.11 1.01
平成12年 2000年 1.13 1.01
平成13年 2001年 1.16 0.99
平成14年 2002年 1.18 0.98
平成15年 2003年 1.19 0.97
平成16年 2004年 1.21 0.96
平成17年 2005年 1.24 0.96
平成18年 2006年 1.26 0.95
平成19年 2007年 1.28 0.96
平成20年 2008年 1.31 0.94
平成21年 2009年 1.33 0.89
平成22年 2010年 1.35 0.90
「国税庁は小規模も含む。人事院は主要企業」と書いたように抜き出し方が違うので違って当たり前なんですけど、あまりにも違いますね。国民の感覚としては、人事院データではない今回のデータの感覚に近いでしょう。じゃあ、次、国家公務員と比較。これは今回の民間の推移に近い感じになっているんじゃないかと思います。
・民間の給与・平均年収の推移 国家公務員と民間の比較
年度 西暦 国家公務員 民間(国税庁)
平成7年 1995年 1.00 1.00
平成8年 1996年 1.01 1.01
平成9年 1997年 1.02 1.02
平成10年 1998年 1.03 1.02
平成11年 1999年 1.03 1.01
平成12年 2000年 1.03 1.01
平成13年 2001年 1.03 0.99
平成14年 2002年 1.01 0.98
平成15年 2003年 1.00 0.97
平成16年 2004年 1.00 0.96
平成17年 2005年 1.00 0.96
平成18年 2006年 1.00 0.95
平成19年 2007年 1.00 0.96
平成20年 2008年 1.00 0.94
平成21年 2009年 1.00 0.89
平成22年 2010年 1.00 0.90
やはりそうですね。これだとそれほど差がありません。ただ、民間企業に比べて国家公務員の給与はあまり下がっていない印象は受けそう。一方で、人事院が出していた民間の給与は上がりまくり…というものでしたから、印象が違いすぎ。人事院勧告で付記していたデータはずるいなぁと思いました。
●国家公務員の給与と税収(税金)の推移を比較
2013/2/7:国の経済の好不況は企業で言う業績みたいなものなので、公務員の給与も税収とリンクさせたらいいのに…と思います。ただ、単純にリンクさせるというのは、たいへん問題アリではあるでしょう。税金の収入はでこぼこするわけでそれに合わせていては、不安定極まりないです。
また、税金は減税や増税もあります。その他、国の関わる分野が増えることでも税金が多く必要となりますし、逆に小さな政府を目指すと残した税金の使い道に使用できる税金が増えるとも考えられます。ただ、以前、
日本の税金(一般会計税収)の推移 一般会計歳出に占める税収分は半分以下で書いたように、大体世間の景気と連動しているみたいですけどね…。
そんなわけであまり税収と公務員の給与を厳密に連動させてしまうと問題なんですが、もちろん全く関係ないというのもそれはそれでどうなのか?という話です。税収が減っているというのは大抵国が貧しくなっているわけで、その中で公務員給与だけは守らなくてはならないということはないでしょう。
実際にそういう主張をしたのが阿久根市で、あそこはデータによって違うものの人件費が税収と同等かそれ以上でした。夕張市のように既に破綻しているところもあるわけで、ある程度税収を見ながら給料の方も考えようというのは邪道とはいえず、むしろあって良い考え方じゃないかと思います。
…といった感じでいろいろ断った上で、国家公務員の給与と税収(税金)の推移を比較してみることに…。最後に通して全体のデータを載せますけど、ポイントごとに切って見ていきましょう。
・国家公務員の給与と税収(税金)の推移 1985~91年
年度 西暦 税収 国家公務員給与
昭和60年 1985年 1.00 1.00
昭和61年 1986年 1.10 1.02
昭和62年 1987年 1.23 1.04
昭和63年 1988年 1.33 1.06
平成元年 1989年 1.44 1.10
平成2年 1990年 1.57 1.14
平成3年 1991年 1.57 1.18
以上のように税収が増えている感じだった1991年までは、国家公務員の給与も伸びています。しかし、税収ほどは伸びていませんので、強固にリンクさせていないことで国家公務員は損している感じです。ただ、この後税収は低下傾向に変わります。
・国家公務員の給与と税収(税金)の推移 1992~88年
年度 西暦 税収 国家公務員給与
平成4年 1992年 1.42 1.21
平成5年 1993年 1.42 1.23
平成6年 1994年 1.34 1.25
平成7年 1995年 1.36 1.26
平成8年 1996年 1.36 1.27
平成9年 1997年 1.41 1.29
平成10年 1998年 1.29 1.30
税収は流れが変わったものの、公務員給与は上がり続けます。1998年は何だかちょうどいい感じで、同じ程度となりました。しかし、これは私がたまたま1985年を基準年としたものですので、一致したのも偶然。この数字の一致に意味はなく、おおまかな流れをつかむためだけのものです。
ここらへんから公務員給与も伸び悩み、やがて減少傾向へと変わります。
・国家公務員の給与と税収(税金)の推移 1999~2010年
年度 西暦 税収 国家公務員給与
平成11年 1999年 1.24 1.30
平成12年 2000年 1.33 1.30
平成13年 2001年 1.25 1.30
平成14年 2002年 1.15 1.28
平成15年 2003年 1.13 1.26
平成16年 2004年 1.19 1.26
平成17年 2005年 1.29 1.26
平成18年 2006年 1.29 1.26
平成19年 2007年 1.34 1.26
平成20年 2008年 1.16 1.26
平成21年 2009年 1.01 1.26
平成22年 2010年 1.09 1.26
しかし、国家公務員給与は税収ほどは急激には落ちていません。完全にリンクさせるのは繰り返し言うように乱暴ですし、連動を心がけていても遅れて動くというのも自然ではあります。ただ、普段は全く意識していないでしょうけど、税収は減っているんだよということは公務員の方にも心に留めていてほしいと思います。
では、最後に通しのデータを載せておしまいです。
年度 西暦 税収 国家公務員給与
昭和60年 1985年 1.00 1.00
昭和61年 1986年 1.10 1.02
昭和62年 1987年 1.23 1.04
昭和63年 1988年 1.33 1.06
平成元年 1989年 1.44 1.10
平成2年 1990年 1.57 1.14
平成3年 1991年 1.57 1.18
平成4年 1992年 1.42 1.21
平成5年 1993年 1.42 1.23
平成6年 1994年 1.34 1.25
平成7年 1995年 1.36 1.26
平成8年 1996年 1.36 1.27
平成9年 1997年 1.41 1.29
平成10年 1998年 1.29 1.30
平成11年 1999年 1.24 1.30
平成12年 2000年 1.33 1.30
平成13年 2001年 1.25 1.30
平成14年 2002年 1.15 1.28
平成15年 2003年 1.13 1.26
平成16年 2004年 1.19 1.26
平成17年 2005年 1.29 1.26
平成18年 2006年 1.29 1.26
平成19年 2007年 1.34 1.26
平成20年 2008年 1.16 1.26
平成21年 2009年 1.01 1.26
平成22年 2010年 1.09 1.26
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