2018/06/28:
忍者地方創生で3億円の税金、潤うのは代理店ばかり?
クールジャパンが失敗する本当の理由
●忍者地方創生で3億円の税金、潤うのは代理店ばかり?
2018/06/28:クールジャパンがひどすぎるという記事は複数出ているのですけど、
「クールジャパン」×「地方創生」の驚くべき〝惨状〟 無線LANにTPP対策まで、地方で広がる「何でもあり」 WEDGE Infinity(ウェッジ)は2016年11月21日という結構前に指摘していた記事であり、なおかつ「地方創生」との合わせ技というユニークな視点です。作者が地方関係の仕事をしている木下斉・一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス代表理事だからということがあるでしょう。
記事で出ていたのは、例えば、2015年度における地方創生関連交付金で合計約1億7200万円の予算がついた「忍者マーケティング事業」など、忍者関係だけでも合計すると、3億1682円もありました。
ただし、先の「忍者マーケティング事業」の2億円近いお金の使いみちは、ネットの皆さんが忌み嫌う代理店などへの外注によるイベント開催や忍者PR動画。この事業の効果を測る指標も因果関係が不明で、本当に効果があったのかわからないものでした。忍者イベントや動画以外で増える数字があるはずで、本来はこれを除いて考えなくてはいけません。
例えば、約2350万円の予算を獲得した甲賀市は、市・観光協会のホームページ閲覧数の10%アップという目標で9・3%増加したので良しとしていたのですけど、増加数は年4万件。前述の通り、これは本当に忍者のおかげなのか不明なのですけど、4万件の閲覧数増加に2350万円かけるっておかしいのでは?と指摘されていました。
こういうのは本来、実際に忍者由来で増えた観光客が自治体に落としたお金で判断すべきでしょうね。甲賀市の観光客数の増減から忍者由来のものだけを取り出し、そこに観光客一人当たりが使うお金をかければ計算できます。もっと厳しく言うと、観光客の使うお金が全部税金になるわけではないのですけど…。
●クールジャパンが失敗する本当の理由
検索してみると橋下徹さんの肝いりだったようですけど、大阪で12年に「日本のおもちゃ・マンガ・アニメ展」を開催したことがあったそうです。しかし、当初計画6000人のはずが、3分の1の2120人しか動員できず、約1300万円もの大赤字を記録。最終的には、累積で4700万円もの税金が投じられた上で15年に廃止となりました。
この事業の廃止の経緯を見ると、なぜクールジャパン・地方創生が失敗するのかというのがわかります。実は、14年に同事業を推進する民間企業の公募を行ったのですけど、なんと応募企業が1社も現れませんでした。そして、この民間企業公募の際のヒアリングでは「『クールジャパン』というテーマでビジネスを行うことが難しい」という回答が数多く寄せられていたというのです。
つまり、「クールジャパン」で稼ぐというのがそもそも荒唐無稽な机上の空論だということ。少なくとも民間企業は全く金になると考えていないわけですね。なので、民間企業より商売が下手な行政のクールジャパン事業が死屍累々となってしまうのは当然なのでしょう。
本来、世界から「クールだ」と思われるものであれば、市場原理で民間企業が投資してビジネスとして攻め込んでいくのに、それをしないのは、そもそも儲からない可能性が高いからだと、木下斉さんはズバリ指摘していました。
なお、
官民ファンド産業革新機構のベンチャー投資が全損だらけ 失敗案件に追加出資してさらに税金をドブに捨てるでは、クールジャパン絡みで日本漫画などをハリウッドで映画化するという事業に22億円投資して、ほぼ全部損したという話も出てきました。税金をドブに捨てて、日本を悪くすることばっかりやっていますね。
【本文中でリンクした投稿】
■
官民ファンド産業革新機構のベンチャー投資が全損だらけ 失敗案件に追加出資してさらに税金をドブに捨てる【関連投稿】
■
ちびまる子ちゃん7つの秘密 現実の友蔵おじいちゃんは意地悪で嫌われ者だった…など ■
そうだヘイトしよう!保守転向で稼ぐ青林堂には在特会幹部も入社 米田隆司・在特会広報局長は神原隆夫氏と同一人物? ■
青林堂には幸福の科学も関係?幸福実現党・釈量子党首の書籍出版 在特会・幸福の科学だけじゃなく安倍首相も青林堂の雑誌に登場 ■
アニメファン差別か?「ファン」を「マニア」と報道する新聞 ■
打ち切りアニメドラえもんを救った高畑勲 藤子・F・不二雄もスランプだった?も ■
文化・芸術・宗教・海外との比較についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|