消費期限と賞味期限の話をまとめ。<消費期限と賞味期限の定義 品質保持期限など法律における表示ルール>、<消費期限から4日すぎただけのお菓子で小学生が体調不良に…>などをまとめています。
2023/07/20追記:
●消費期限から4日すぎただけのお菓子で小学生が体調不良に… 【NEW】
●消費期限と賞味期限の定義 品質保持期限など法律における表示ルール
2013/2/14:日経ビジネスオンラインで、<“消費期限”と”賞味期限”なんでこんなにわかりにくい?>(田代 真人 2012年11月30日(金))という記事があったので、消費期限と賞味期限の違いの話を。たしかにわかりづらいところがありますね。一方で、そもそもこの2種類の表記の違いに気づいていない人もいるかもしません。
<加工食品の賞味期限の見直しが始まっている。包装技術の進歩により、いままで以上に賞味期限を延ばせるようになったのがその理由。また、昨年の東日本大震災の影響で長期保存できるものへのニーズが高いという側面もある。いずれにしても保存料など添加物に頼る方法でないのであれば、無駄も少なくなり喜ばしいことである。
しかしこれは賞味期限の話。そのほか似たような表現に消費期限というものがある>
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20121128/240257/?mlt&rt=nocnt 消費期限と賞味期限はテキトーに使い分けしているんだと思ったんですけど、法的な裏付けがあるそうです。考えてみればあってしかるべきですね。
<そもそもこの2つの表現は、表示ルールとして2003年7月から取り入れられている。それ以前は、「消費期限」のほかに、食品衛生法とJAS法でそれぞれ「品質保持期限」と「賞味期限」が定められていた。この2つが「賞味期限」と統一され、「消費期限」と「賞味期限」となったわけである。
2003年以前では、製造年月日のみの表示も可能だったが、それだと製造年月日を見ただけで食品ごとにどのくらい日持ちするかがわからず、かえって返品や廃棄を増大させてしまうという理由で期限表示をおこなうようにした>
統一ということそのものは良かったんですけど、問題は名前です。田代真人さんは以下のように指摘しています。
<議事録によると「品質保持期限」と「賞味期限」を統一する際の理由の一つに「文字数が少ない」ということも挙げられていた。そこまで考えるのであれば、なぜ「しょうひ」と「しょうみ」を発音すればわかりにくいということに想いが至らなかったのだろうか。「ひ」と「み」も両方とも母音が「い」なので、余計に混乱を招く>
この経緯からすると、「賞味期限」は「品質保持期限」と言い換えれば良いってことでしょうね。漢字を見ると「味」があるので大体わかると思うんですが、それぞれの簡単な説明としては、以下です。
・消費期限
「お弁当や洋生菓子など長くは保存がきかない食品に表示してあります。開封していない状態で、表示されている保存方法に従って保存したときに、食べても安全な期限を示しています」(農林水産省)
<「長くは保存がきかない食品」というところが微妙にわかりにくいのだが、(中略)放っておけばすぐに腐る食品と考えればいいのだろう。(中略)
いずれにしても「この期限過ぎたら腐っている可能性が大だから食べてはダメ! 絶対ダメ!」という期限なので、よほど胃腸に自信がある人以外、食中毒で体調が悪くなり、最悪、命を落とすおそれもあるので捨てるほうが無難だ>
・賞味期限
「定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日をいう。ただし、当該期限を超えた場合であっても、これらの品質が保持されていることがあるものとする」(農林水産省)
<ポイントは「ただし、賞味期限を過ぎても食べられなくなるとは限りません」ということ。つまり品質を保証するわけではないが、食べたからといっって、すぐに異常を来すものでもないようだ。
農水省Webサイトの別のページには「ハム・ソーセージやスナック菓子、缶詰など冷蔵や常温で保存がきく食品に表示してあります。開封していない状態で、表示されている保存方法に従って保存したときに、おいしく食べられる期限を示しています」という解説もある>
<消費期限は“食べちゃダメ!”表示>とされていました。ところが、私は消費期限でも全然構わずに切れたものを食べていたんですよね。あらららら。
あと、こうした期限は保管方法など、条件によっては大きく変わってきます。記事では、<消費期限にせよ賞味期限にせよ、期限表示は容器・包装を開封する前の期限を表しているので、一度でも開封した食品は、表示された期限にかかわらず、早めに食べたほうが無難だ>としていました。こうした注意事項は包装にもよく書いていますね。
開封されたもの、さらに冷蔵保存のものを常温保存していたなどは、前述の期限に従いませんので、気をつけてください。
●消費期限から4日すぎただけのお菓子で小学生が体調不良に…
2023/07/20追記:私は賞味期限も消費期限もあまり気にしないで食べるのですけど、本当にそんなことあるんだ!と驚いてメモしていたのが、<小学校で消費期限切れの菓子 児童9人が一時体調不良 三重 鈴鹿>(2023年2月25日 1時32分 NHK)というニュースでした。
<鈴鹿市によりますと、24日、一ノ宮小学校で市が5年生を対象に行ったお茶に関する出前授業の中で、消費期限が今月20日だった焼き菓子のお茶サブレが提供されました。
児童の1人が消費期限が切れていることに気付き回収されましたが、23人が菓子を食べたということです。このうち、9人が腹痛や吐き気などの体調不良を訴えました。いずれの児童も、これまでに体調は回復したということです。
焼き菓子は、もともと先月25日の授業で提供される予定でしたが、大雪の影響で授業は24日に延期され、市の職員が菓子の消費期限を確認せず、児童に出したということです。>
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230225/k10013990621000.htm
このケースは賞味期限ではなく、消費期限。絶対食べちゃだめな期限であり、その重要性がわかるニュースだと言えるかもしれません。一方、消費期限を4日すぎた程度でそこまで劇的に悪くなるか?とも思います。これが消費期限数日の食品の消費期限4日切れであればわかりますが、今回はそうではありません。
1ヶ月ほど予定より遅れたいせいで消費期限4日切れなのですから、少なくとも1ヶ月程度は消費期限があるものでした。それが4日切れただけで、一気に変質するだろうか?と思います。普通こうした期限は安全を見て決めるため、この程度でダメならもっと消費期限を短くしないとまずいでしょう。
私が可能性として考えたのは、心理的な理由による腹痛や吐き気などの体調不良ではないか?ということ。パニックによる集団の体調不良というのは、高校生などもっと上の年代でも見られるんですよね。消費期限切れを知ったことでショックを起こし、体調不良となった…という可能性はありそうな気がします。
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