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ハコモノ行政批判は古い?公共事業での失敗例には100万都市も…


2013/2/17:
●国が公共事業を推奨しお金も大幅に補助…で公共施設が乱立
●地方の負担は少ないから問題ない…というのは本当なのか?
●つくって終わりではない!維持管理費で財政悪化の現実
●公共事業での失敗例には100万都市も…毎年155億円の不足に
●事故を起こしてはいけないからこそ新たな公共事業が必要?
●公共事業批判やハコモノ行政批判はもう古い?


●国が公共事業を推奨しお金も大幅に補助…で公共施設が乱立

2013/2/17:地方自治体がそこかしこにハコモノと云われる公共施設を作っていた時期がありました。これは地方自治体が勝手にやっていたわけでなく国の推奨です。それと同時に、お金の出どころも地方自治体ではなかったようです。

<バブル経済の崩壊後、国(政府)は地方に公共投資を増やすよう促した。景気対策の一環である。公共事業の拡大を誘導するツールの1つとなったのが、地域総合整備事業債(地総債)である>
(地方がはまった“有利な起債”の落とし穴 ハコモノ維持管理費が自治体財政を直撃 2013年2月5日 相川俊英 ダイヤモンド・オンラインより)

 地総債そのものは、1978年に創設されたもので、自治体が単独で実施する公共施設の整備に充当する地方債です。ただし、1984年からこの地総債の性質が変わりました。

 地総債は、1984年度から新たに「一般分」と「特別分」という区分が設けられました。そして、このうちの特別分については、国が元利償還金の一部を、後年度に地方交付税で措置するという特典がつけられました。要するに、自治体の借金返済の一部(事業費の6割以上)を国が肩代わりするしくみです。

 国にツケ回しできるとあって、地方は大喜び。国の補助事業よりも自治体の持ち出しは少なくて済むために、「地総債は有利な起債だ」と全国の自治体が競って活用するようになりました。その後、バブル経済が崩壊し、国は大規模な景気対策を打ち出したときには、地方にも大型の公共事業を推奨したそうです。


●地方の負担は少ないから問題ない…というのは本当なのか?

 地方自治体の懐はあまり痛まないため、後先考えずにじゃんじゃんと作りました。4割であっても無駄なお金を使う時点でどうかと思いますが、とりあえず、地方自治体にとって悪いことはないように見えます。

 ただ、そんな夢のような話はありません。少し視点を変えてみると、問題があることがわかります。まず、地方自治体の負担が少ないというのは、国民の負担が少ないという意味ではないということ。そもそも地総債のツケは国が払うのではなく、国民が負担します。使って良い無駄な税金などないのです。

 また、地総債には、「ハコモノ行政を助長し、地域の主体性と財政規律を損ねてしまった」といった批判が強くなりました。政府もこの地総債の制度が問題であったことを半ば認めているようで、2001年に廃止としています。


●つくって終わりではない!維持管理費で財政悪化の現実

 さらに重要なのは、建設時に限れば負担が少ないように見えるものの、その後地方自治体の負担は増すということ。実は、地方にとっても無駄な公共施設は財政悪化のもととなるのです。それは、造った後のハコモノの維持管理の問題です。

 国はさすがにハコモノの維持管理まではみてくれず、これは地方自治体で行う必要があります。当然公共施設を増やしすぎれば、建設後にかかる維持管理費や修繕費などがかさむことになるでしょう。実際、借金を増やし苦しむ自治体が増えてきています。

 例えば、市内に各種のハコモノをもつ、岐阜県土岐市。住民1人当たり床面積は約7.96平方メートルで、全国平均(3.50平方メートル)を大きく上回るハコモノ王国です。

 そうしたハコモノ(公園などを含む)の維持管理費(光熱費や補修費など)は、年間(11年度決算・以下同)約9億3000万円。歳出総額(約187億8500万円)の4%ですが、さらに施設関連の人件費を含めると、維持管理費総額は約20億3000万円に。これだとちょうど1割くらいですね。土岐市の普通建設事業費は約21億5000万円だというので、建設と同じだけ維持にかかっている状態です。


●公共事業での失敗例には100万都市も…毎年155億円の不足に

 別記事のアベノミクス相変わらず「花の建設、日陰の管理」老朽インフラ補修・維持後回し(2013/2/ 2 12:00 J-CAST)で出ていた埼玉県さいたま市については、確実に財源が不足すると明記されていました。

 さいたま市と言うと、人工100万人以上の大都市ですが、いまあるインフラ、公共施設をそのまま維持した場合の管理コストを試算してみて、たいへんなことがわかりました。今後40年間は毎年155億円の財源不足と出たのです。

 そこでさいたま市の場合は、「ハコモノ三原則」というものを打ち出しました。公共施設を増やさず、更新時に複合施設化し、総床面積も縮減(40年間で15%)するといったもの。空いた土地の売却益でインフラの維持をしようというものです。ないものはないんですから、仕方ないですね。


●事故を起こしてはいけないからこそ新たな公共事業が必要?

 東洋大の根本祐二教授は「1960年代、70年代のものがいま集中的に老朽化しています。今後、加速度的に事故が起こると認識すべきだろう」といしていました。

 しかし、教授の試算では、いまあるインフラの現状更新だけで、毎年8兆1000億円を50年間続けないといけないといいます。非常にお金がかかるんですね。

 もちろん命に関わるものなので、事故を起こすわけにはいきません。なので、「維持管理が優先で新規は後回しにしないといけない」としています。また、「新規の投資は3倍の維持費が要る」ということで、新しいものを作るとさらに財源不足が促進するという悪循環となると説明されていました。


●公共事業批判やハコモノ行政批判はもう古い?

 国が地方のためにお金を使うのであれば、こういうところをやるべきだと思いますが、インフラ補修を新規公共事業が圧倒、笹子トンネル事故は利用されただけ?麻生太郎財務相がメンテナンス予算開示を渋るを見ていると、正直大丈夫なんだろうかと思います。どうも人命を守る維持管理ではなく、新規公共事業に夢中のようです。

 ただ、古いとか新しいとかの問題じゃないので全く頭を使ってない主張な気がしますけど、「ハコモノ行政批判は古い」みたいな意見も見られます。新しい公共事業をどんどんとやれ!というのに賛成な人は結構いらっしゃるようです。

 でも、むしろ現在はハコモノ行政の問題点がはっきりと浮かび上がってきている時期のように見えますね。「ハコモノ行政批判は古い」ではなく、今こそハコモノ行政批判が必要なのではないでしょうか。


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