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ドイツは残業しないって本当?有給休暇・病欠など労働環境の違い


 海外の労働の話をまとめ。<「3週間休みを取った」の時点で日本ではありえない>、<同僚や上司と飲みに行くことはほぼなし「自分は一度もない」>、<ドイツで病欠は有給休暇とは別 日本では突然欠勤だと怒り>、<ドイツは残業しないって本当?月20時間以上残業している人は~割>などをまとめています。

2023/10/22:
一部見直し


●「3週間休みを取った」の時点で日本ではありえない

2013/2/26:グーグルジャパン幹部が選ばなかった日本企業の職場環境 徳生健太郎がインターンで知ったアメリカとの違いではちょっとアメリカの話を書きました。

 ただ、あんまり数字に関する話はなし。一方、今回のドイツの話はもっと具体的です。内容は以下の映像。これをテキスト化してくれた人がいて、私はそちらのはてな匿名ダイアリー 2011-07-25 ■ドイツの労働環境の方を読みました。

ロルちゃん・社会コーナー・ドイツの労働事情又はその条件・ビデオNo.023


 ビデオの方はつかみで変身(?)みたいなのをしていますが、そこらへんはテキスト化していません。あと、余計なところはちょこちょこ飛ばしているみたいです。

 今回の話は、どっかのビデオで「3週間休みを取った」と言ったら、日本のみなさんから「3週間!?」と驚かれたので、ドイツの労働事情について話をすることにした、という経緯だとのこと。

 私もドイツの企業と仕事したことがありますけど、「できれば、~日までに返事してください」ということがあって何で?と思ったら、長期休暇に入っていなくなるからってことでした。海外での企業ではこういうことがあります。この1点だけ見たとしても、「日本ではあり得ない」という話です。


●残業は基本なくて早く帰れる その分始業が早い可能性は?

 ビデオの方は、この日午後4時近くまで働いていました。午後4時って早いな!と思ったら、実はこれでも遅いほうだとのことでした。公務員なんかは金曜日なら午後1時で、フランスも同様とのこと。やっぱりどこでも公務員は早いんですね。他に以下のような話があります。

「労働時間は週30〜40時間で、業種によります。
残業はすごく少なくて、人の地位とか業種によるけど基本的に少ないです」
「日本でよく聞く「上司が帰らないうちは自分はなかなか帰れない」ってこともなくて、始業から7時間か8時間たったら帰れます。
自分の部下はAM7:00〜AM7:30ごろ出社して、PM3:00〜遅くてもPM4:00に帰ります。僕はそれを止められません。それは彼の権利だから」
「日本の会社でよくある、先輩/後輩の話もあまりないし、後輩は先輩の言うことを聞かなきゃいけないという感覚もないです」

 7時に出社というのは早いですね。「始業が早いだけ」で前にズレているというところはあるでしょうか。ただ、「自分の部下はAM7:00〜AM7:30ごろ出社して」という言い方だと始業時間ははっきり決まっていないのかもしれません。あと、先輩後輩文化というのも日本独特のものみたいです。

「なんで3週間続けて休暇を取れるかという話。
有給は30日で、土日を入れれば6週間になる。上司の許可が必要だけど、許可さえもらえば3〜4週間連続で取れます。9年前は4週間取ってアメリカに行ったし、去年は3週間、今年も3週間取って日本に行きます。3週間取ってもまだ3週間残ってる。
10月とか11月に有給休暇が残ってると人事部から注意が来る。「早くとれ」と」

 有給休暇を使うようにお達しが来る企業ってのは日本でもあるにはあるんですけど、極めて稀であることも確かでしょう。本当は法律違反なんじゃないかと思いますが、私がいた会社では逆に有給休暇を取りづらくするズルいルールが設けられていました。


●同僚や上司と飲みに行くことはほぼなし「自分は一度もない」

 「ドイツの平均給料は今の為替レートで500万円くらい。この倍、10倍、100倍もらってる人もいる。100倍は数人だけど」というお金の話もありました。そのときどのレートによってかなり変わりますが、500万円なら安いわけではなく、むしろ高いでしょう。日本は平均400万円とよく言われています。

 また、「夜、同僚や上司と飲みに行くことはまずないです。自分は一度もない」ってのは、個人的にはいいなぁ~と思った話でした。飲みの付き合いって個人的には嫌です。先輩の飲みの誘いを断って説教食らったことあります。本来プライベートとビジネスは別なので、これもおかしな話なんですけどね。

 それから、「日本には名刺交換の文化があるけど、ドイツにはありません。じつは名刺を持ってるけど、それは以前日本のお客に対応するときに作ったもので、それ以来使ってません」に驚き。私はドイツの人と名刺交換しましたけど、日本用に作ったものだったんでしょうね。その企業は昔から日本に子会社持っているところだったので、しっかり用意していたんでしょう。


●ドイツで病欠は有給休暇とは別 日本では突然欠勤だと怒り

 その他には、病欠の話が出ていました。

「ドイツに進出してる日本の会社が一番いつも怒っていること。それは"病欠"。
病欠は有給休暇からさっぴかれない。他のヨーロッパの国でもたぶんそう。病気は従業員のせいじゃないから有給からさっぴいたら可哀想でしょ、ってことで有給からさっぴかれない。悪用する人がいるので法律がちょっと変わったけど、うちの会社は以前のまま」

 ヤフー知恵袋情報で信頼できないものの、これについては検索すると、日本とドイツで考え方が全然違うんだなという話がありました。

質問
<病欠という言葉はよく耳にしますが
病欠とは欠勤なのですか?
有休なのですか?
会社の裁量でどっちともなるものなのでしょうか?>

ベストアンサーに選ばれた回答
<欠勤です。基本的に。
 有給というのは基本的に事前取得が原則です。病欠というのは前もってわかる入院などを除けば事前にはわかりませんね。ですから扱いは欠勤ということになります。
病欠(事後報告)で有給が使えるのは違法ではありませんが これは労使ともに納得した場合です。あなたが有給として処理してもらいたくとも会社が認めないと有給として処理はできません。>

 「突然具合悪くなって休んだから、前もって連絡していないから欠勤と同じ扱いが当然」という説明であり、あまりにもひどすぎて笑いました。「入院などを除けば事前にはわかりません」という書き方だと、朝起きたら具合悪くて上司に電話みたいなパターンは「事前連絡とは言えない」と見ているんでしょうね。

 上記の内容が本当に本当かどうかはわかりません。ただ、日本のブラック労働問題ではマジでひどい話があふれているために、こういう意識の人がいそうな感じ。有給休暇に理由は必要ない むしろ理由がいるのは取得を拒む会社側というのも前にやりましたが、本当労働者軽視だなぁ、日本は……。


●でも日本よりずっと高いドイツの労働生産性

 最後は怒り狂う人が出そうな労働生産性の話。

「ドイツに住んでる日本人たちのなかに、こういうことを言う人がいる。「なんでドイツ人たちがあんなに休んでるのに、労働時間がそんなに少ないのに、経済大国になっているのか。なんで日本と同じくらいの国内総生産があるのか。」
何か理由があるでしょう。考える価値があると思います」

 はてなではこれにWikipediaからのデータを載せていました。実際にはGDPは同じくらいということはなく、日本の方が明らかに多いです。

GDP (IMF2010)
日本  4,309,532 (3位)
ドイツ 2,940,434 (5位)

 しかし、これは日本の人口が多いためです。そのせいで一人あたりGDPにすると結果が大きく異なります。

一人あたりGDP (IMF2010)
日本  33,805 (24位)
ドイツ 36,033 (19位)

 以上のように一人あたりGDPで見ると、ドイツが日本を上回りました。でも、同じくらいではあります。大した変わりないじゃんとこれだけ見ると思います。

 ただ、ここでもまだトリックがあります。日本は労働時間が多いのです。それを踏まえて労働生産性を見てみます。

労働生産性 (2009)
日本  39.9 (21位)
ドイツ 53.5 (8位)

 こうなると、圧倒的にドイツなのです。日本人の国民性は勤勉は嘘?社員のやる気、世界でダントツ最下位って話もこの前やりましたが、日本人の働き方はあまり効率良くないようです。


●ドイツは残業しないって本当?月20時間以上残業している人は~割

2019/10/22:「ドイツ人は残業しない」説の大いなる誤解 | ワークスタイル | 東洋経済オンライン(雨宮 紫苑 : フリーライター 2018/08/22 8:00)という記事があったので読んでみました。ただ、タイトルは子供の揚げ足取りみたいで良くありませんね。「ドイツ人は残業しない」と言う場合、100%の人が1分たりとも残業しないという意味ではなく、残業が当たり前の日本と違ってかなり少ないという意味です。

 とりあえず、データとしてあったのは、BAuA(Bundesanstalt für Arbeitsschutz und Arbeitsmedizin)の統計で、週に48時間から59時間働いている人が13%、60時間以上が4%でだいたい5人に1人は週48時間以上働いているという話。さらに5人に1人(2割)は月20~40時間、10人に1人(1割)は月40時間以上の残業をしている計算だとされていました。ちなみにヨーロッパの中では、ドイツは非常に残業が多い国だと言われているそうです。

 同じ形式の調査がなく比較しづらいですが、日本でのデータを探すと、月20時間・30時間が27.5%というのがありました。ドイツの2割よりやや多い程度です。ただ、40時間以上はドイツが1割なのに対して、日本は57.5%とえらいことになっています。ドイツでは残業月20時間未満が7割程度で普通であり、日本では20時間以上が85%で普通といった感じ。やっぱりどえらい差ですね。前述の通り、これでもドイツは残業の多い国という理解らしいんですけど…。
(約6万8000件の社員クチコミから分析した‘残業時間’に関するレポート OpenWork 働きがい研究所より)


●ドイツは休暇を取れるけど不便な国…日本人はそれでいいの?

 記事では、<わたしが知る限り、「残業なんて絶対しません」と言う人はだれひとりとしていません>という話もありましたが、これは経験談ですし、前述の通り幼稚な揚げ足取り。ドイツでは、「今日2時間残業したから明日2時間早く帰る」といった「労働時間貯蓄制度」が浸透していますとのことで、結局作者の主観でも、普通にホワイトじゃね?という話がありました。

 ドイツは休暇を取れる分仕事が滞り、サービス利用者も不便で、日本なら文句が出るともしています。そして、ドイツでそういうことが起こらないのは、客を含めたみんなが「お互い様」だと諦めている、割り切っているからにすぎないとのこと。こちらについては意見が分かれそうですが、私としてはこれもむしろドイツの方がいいんじゃないの?という話だと感じました。

 「過剰にドイツを美化するべきではない」という作者の主張そのものは、その通りだと思います。ドイツという国は、残業しなくても便利で快適…みたいな夢の国ではなく、残業が少ない分不便な国なのでしょう。ただ、ドイツの闇を強調しようとしているこの記事ですら、日本の闇の深さが際立つ内容になっていると感じるのは、私の気のせいでしょうか?


【本文中でリンクした投稿】
  ■グーグルジャパン幹部が選ばなかった日本企業の職場環境 徳生健太郎がインターンで知ったアメリカとの違い
  ■有給休暇に理由は必要ない むしろ理由がいるのは取得を拒む会社側
  ■日本人の国民性は勤勉は嘘?社員のやる気、世界でダントツ最下位

【関連投稿】
  ■フランス人は労働時間3時間 残りは休憩1時間、おしゃべり3時間
  ■ブラック企業の特徴・社員の使い捨てと選別 とにきは過労死も
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