意外と読めない漢字クイズ5 複数ある読み方の熟語編1の続きです。
前回の答えに関することも書いちゃうので、両方やりたいという方は
意外と読めない漢字クイズ5 複数ある読み方の熟語編1からどうぞ。
前置きはなしでいきなり問題と行きたいでけど、前回と同じく「複数ある読み方の熟語」の例を一つ。
「昨日」=「きのう」「さくじつ」みたいな系統です。
じゃあ、問題。
■問題6 「生物」の読み方を複数挙げてください。
■問題7 「風車」の読み方を複数挙げてください。
■問題8 「寒気」の読み方を複数挙げてください。
さらにボツ問題も2つ。これはちょっと反則的だと納得できなかったので、採用しませんでした。
■ボツ問題 「一度」「二度」「三度」の「いちど」「にど」「さんど」じゃない読み方は?
■ボツ問題 入場料などの「大人」「小人」の正しい読み方は?
例で出した「昨日」ですが、辞書には他の例もありました。
ただ、「意外と読めない漢字クイズ」とは到底言いがたくなるため、こういうのは含みません。
ところで、上記の「清濁は確定しがたい〕」って何なんでしょうね?そのままコピペしましたけど、誤植かな?
「終わりの"〕"があるのに始まりのカッコがないじゃん」と気持ち悪く思われた方もいるかもしれませんが、何とこれも原文ママなのです。
素直に考えると、「きそ」ではなく「きぞ」の可能性があると判断するのが適当な気はします。
ただ、カッコの間違い方を見ると、丸っきり関係ない文字が残っている可能性も……と思い、検索。
ああ、「きぞ」説があるってことで良かったようです。
すっかり話が逸れてしいましたが、回答へ。
■答え6 「生物」=「せいぶつ」「なまもの」(「いきもの」)
■答え7 「風車」=「ふうしゃ」「かざぐるま」
■答え8 「寒気」=「さむけ」「かんき」
次の問題。
■問題9 「文言」の「ぶんげん」以外の読み方を挙げてください。
■問題10 「早急」の「そうきゅう」以外の読み方を挙げてください。
補足は「生物」の最後の「いきもの」について。これはおまけ的です。
通常「いきもの」と読む場合、「生き物」と書きますので、違和感があります。大辞林 第三版にも「生物」での「いきもの」の読みはなし。
ただ、まあ、そう使う人もいるかも……と思ったので、入れておきました。
いきもの[生き物]
①生きているもの。生物。狭義では,動物だけをさす。
②まるで生きているように自分で動くもの。 「相場は-だ」
他は特に補足ありませんけど、前回の「(大)人気」と今回の「寒気」が同じ系統だったなぁ……と思いました。
ともに「き」と読むものを「け(げ)」という形にしていますので、どっちか片方にすれば良かったかな?と少し思いました。
また、前回の「変化」もちょっと似た印象だったかもしれません。違う字で「か」と「げ」で読みパターンも違うんですけどね。
候補は結構あったので、もうちょっと工夫すれば良かったでしょうか?
ただ、1回の予定を二度に分けることにしましたので、「寒気」を後半に持ってくる変更を行いました。これでちょっとは良くなったような。
■ボツ問題 「一度」「二度」「三度」の「いちど」「にど」「さんど」じゃない読み方は?
これはもともとは「2度、3度、ふたたび、みたび」というメモからですけど、最初メモの意味がわかりませんでした。こういうことってたまにありますよね。
「三度」を「みたび」と読むんだし、「二度」を「ふたたび」と読んでもいいんじゃない?って意味かなと思って辞書を見ると、「ふたたび」の漢字は「再び」もしくは「二度」だそうな。本当に読むんだ!
ふたたび[再び・二度]
①同じ動作状態などの重なること。にど。副詞的にも用いる。 「同じ事を-三度(みたび)と繰り返す」 「 -巡ってきた絶好のチャンス」
②二度目。 「 -の御祓へのいそぎ/源氏 葵」
③生まれかわり。再来。 「大師の-と,これをおろかにせざりしに/浮世草子・織留 4」
まあ、書かないし、読みづらいから「再び」って書く方が良いんですけどね。
同様に「ひとたび」「みたび」もそう読ませたいときは、ひらがなを混ぜる、ルビをふるなど工夫するのが親切だと思います。
回答としてはとりあえず「ひとたび」「ふたたび」「みたび」ということです。
■ボツ問題 入場料などの「大人」「小人」の正しい読み方は?
一般的には「おとな」と「こども」です。
しかし、昔見た辞書によると”だいにん”と”しょうにん”が正しいらしいです。たまげました。
ちなみに間を取った”中人(ちゅうにん)”という分類もあるそうな……。浸透していませんね。
大辞林ではいろいろ載っていました。
おとな[大人]
①十分に成長して,一人前になった人。成人。 ←→ こども 「 -になる」
②考え方や態度が一人前であること。青少年が老成していること。 「年は若いが,なかなか-だ」 「君の考えもだいぶ-になったね」
③元服をすませた人。成人。 「 -になり給ひて後は,ありしやうに,御簾(みす)の内にも入れ給はず/源氏 桐壺」
だいにん[大人]
おとな。風呂屋などの料金の区別に用いる場合は,中学生以上をいう。たいじん。 → 中人(ちゆうにん) ・ 小人(しようにん)
たいじん[大人]
①体の大きい人。巨人。
②おとな。だいにん。
③徳の高い人。度量のある人。人格者。大物。 「 -の風格がある」
④身分・地位の高い人。 「政治界の-とならんか/福翁自伝 諭吉」
⑤師匠・学者を敬っていう語。うし。
うし[大人]
①貴人・富者などを敬っていう語。 「太子に啓して曰く,-何ぞ憂へますこと甚しき/日本書紀 履中訓」
②師や学者または先人を尊敬していう語。 「今茲(ここ)に開ける梅暦は為永-の吉書始めにして/人情本・梅児誉美 後」
"たいじん[大人]"が「こびと」との対応でしょうか……と思ったら、こっちもいろいろ。
しょうにん[小人]
子供。少年。入場料・乗車賃などを示す場合に小学生以下をいう。 → 大人(だいにん) ・ 中人(ちゆうにん) ・ しょうじん(小人)
しょうじん[小人]
①幼い人。こども。 → しょうにん
②器量の小さい人。人徳のない人。小人物。
③身分の低い人。こもの。 「 -の家のむすめ,慎みて身をもてかろがろしく人にゆるす事なかれ/十訓 5」
④男色関係で,若衆。美童。 「 -,気の毒ここにきはまり/浮世草子・一代男 1」
⑤こびと。
こびと[小人]
①身長のきわめて低い人。侏儒(しゆじゆ)。
②童話や物語などにでてくる体の小さい想像上の人間や妖精。
③武家で,雑用に使われた身分の低い人。
④江戸時代,幕府や藩で雑役に従事した者。小者。
"たいじん[大人]"の対応は"しょうじん[小人]"っぽいですね。
じゃあ、こびとの対応は巨人かな?上の説明にはありませんので、認められてなさげですけど。
では、最後の回答。
■答え9 「文言」=「もんごん」
■答え10 「早急」=「さっきゅう」
ぶんげん[文言]
①手紙や文章の中の言葉。もんごん。
②中国で,旧来の伝統的な文章表現。文語。 ←→ 白話
もんごん[文言]
文章の中の語句。文句。 「法律の-」 「手紙を取上げて読下す,その-に/浮雲 四迷」
私は「もんごん」と読む癖がありますけど、「ぶんげん」との使い分けがよくわかりません。
上の説明を見ても同じような感じですね。
そうきゅう[早急]
( 名 ・形動 ) [文] ナリ
「 さっきゅう(早急) 」に同じ。 「 -に連絡をとる」
さっきゅう[早急]
( 名 ・形動 ) [文] ナリ
非常に急ぐ・こと(さま)。至急。そうきゅう。 「 -な措置を要する」 「 -に対策を講ずる必要がある」
昔「そうきゅう」は間違いだとしているものがあり、NHKでも「さっきゅう」が正としていると聞いたことがありました。
ただ、現在は完全に「そうきゅう」が「さっきゅう」を駆逐し、NHKのアナウンサーも「そうきゅう」と読んでいるのを見ました。
"「さっきゅう」が本来"説の正誤は知りませんが、私は言葉は変わりゆくものであり、十分に浸透したものを間違いだと大騒ぎするのは不毛だと思っています。
まあ、つい指摘したくなるんですけどね、私もやっちゃいます。ただ、そうやって僅かな知識の差で偉ぶるのは未熟だなと感じますので、今後も気をつけていきたいです。
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