●手軽に乗れるように開発されたホバーバイク…気になるお値段は?
2021/10/28:<地上から浮く“ホバーバイク”販売へ 東京のベンチャー企業>(2021年10月26日 18時44分)によると、東京のベンチャー企業「A.L.I. Technologies」(片野大輔社長)が、ドローンのように地上から浮いて移動するバイク型の乗り物「ホバーバイク」の販売を始めることになったそうです。
全長およそ3.7メートルある車両は、前後に6枚あるプロペラを回し、モーターで回転を制御しながら浮き上がる仕組み。公開した映像では、エンジンをかけると、車体がその場で3メートルほど浮き上がり、時速30キロの速さで8の字を描くように空中を移動していました。
会社側では、ホバーバイクを量産して販売するのは国内では初めてではないかとしています。ただし、今回公開されたホバーバイクは、現状では公道を走行することはできません。開発した会社では、山梨県と協定を結んで実証実験を行い、災害時など活用する機会を増やしていきたいとしていました。
開発した「A.L.I. Technologies」の片野大輔社長は「比較的手軽に乗ってもらえることを重視して開発した。認知度をあげ、日本発の産業として広げていきたい」と説明。しかし、価格の方は全然手軽ではなく、1台7770万円だとのこと。770万円じゃないですよ。7770万円です。およそ8000万円で1億に近い数字。飽くまで大金持ちの道楽ですね。手軽というわけには行きません。
●空飛ぶクルマやホバーバイクに日本勢続々 A.L.I. Technologiesなど
このNHK記事によると、「A.L.I. Technologies」のようなホバーバイクの他、いわゆる「空飛ぶクルマ」など地上から浮く次世代の乗り物が今熱いらしいんですよ。トヨタ自動車の出身者などが創業したベンチャー企業「SkyDrive」は有人での飛行試験を行っています。
また、トヨタ自動車が空飛ぶタクシーの開発を手がけるアメリカのベンチャー企業に出資し、機体の量産化技術などで協力。ホンダも「eVTOL」と呼ばれる機体の開発を発表したばかりで、ビジネスジェットの事業で得たノウハウを組み合わせ、400キロの航続距離を実現する計画だといいます。
ただし、日本勢が海外勢より進行している…といった話はなく、どれくらい有力なのかは不明。国内外で開発競争とされていましたが、海外の例もひとつだけでよくわからず。ドイツのベンチャー企業「ボロコプター」が、シンガポールで空飛ぶタクシーの試験飛行を行っているという話だけ紹介されていました。
●いつまで経っても実用化されない…「空飛ぶクルマ」楽観論にご注意を
ただ、「空飛ぶ車」はかなり昔から何度も報道されているものの、「実用的」と言えるような車は出てきていないんですよね。なので、期待しないで待っていた方が良いかもしれません。検索すると新しい記事ばかり出てきちゃうんですが、その中では、2023年に日本で「空飛ぶクルマ」が販売されるという話が、なかなか実現しないという良い例に見えました。先程も名前が出てきた「SkyDrive」の記事ですね。
「空飛ぶクルマ」が日本でも実現間近 5年後には販売開始へ:日経クロストレンド(2018年11月20日)
<日本発の取り組みとして世界で羽ばたこうとしているのが、有志団体CARTIVATOR(カーティベーター)が開発する空飛ぶクルマ「SkyDrive(スカイドライブ)」だ。12年から活動を始め、現在は ⾃動⾞メーカーや航空業界、スタートアップなどに所属する有志が100⼈ほど集まって活動を継続している。トヨタ自動車出身でカーティベータ―の共同代表を務め、18年10月に設立した事業会社、SkyDriveの代表取締役である福澤知浩氏は、「目指すのは2050年までに誰もがいつでも空を飛べる時代を創ること」と話す>
<バッテリーの進化などにもよるが、スカイドライブは年間数台規模の生産を目指す23年の時点で、飛行時の最大時速100㎞、飛行距離にして20~30㎞程度を予定している。機体価格は当初スーパーカー1台分、4000万~5000万円程度がターゲット。量産化が進めば半額以下に引き下げていくことも可能で、ヘリコプターに比べて燃料やメンテナンスなどのコストも低い。2030年代以降は空飛ぶクルマの自動運転化も進むとみられており、移動サービスとしては将来的にタクシー並みの料金を期待できるだろう>
●2020年東京五輪でお披露目して2023年に生産開始のはずだったが…
記事では、東京五輪が開催される2020年、屋外での試験飛行にこぎ着け、聖火台への点灯を目指すとされていました。ただ、1年延期された2021年の五輪開会式でも「空飛ぶクルマ」の話は聞かなかった覚え。例によって実現しなかったのかもしれません。また、前述のホバーバイクより安い価格を目指しているんですけど、これは小型化しているためでした。
<スカイドライブは機体の四隅に8つのプロペラを配置した2人乗り・世界最小サイズの実現を目指している。ちょうどドローンを大型化したものに人が乗るイメージだ。電動駆動で排気ガスゼロ、騒音を抑えており、滑走路なしでもコンビニの駐車場2台分のスペースがあれば垂直離着陸できるから、究極のところ街中でも運用可能になる。「例えば、現在のビルの屋上は5t以上の機体重量があるヘリコプターの離発着に耐えられる仕様のところはまだ少なく、移動サービス面では大半が未活用のまま。スカイドライブは最大離陸重量を400㎏に設定しており、これなら既存のビルの屋上を移動拠点として有効活用できる」(福澤氏)という>
「空飛ぶクルマ」楽観論に注意を促したものの、大きい「ドローン」と言うと、途端に現実味が増してきますね。何しろドローンなら既にいくらでもあります。最初のホバーバイクもドローンの延長線みたいなものに見えました。「空飛ぶクルマ」ではなく「大きいドローン」というと、今度は逆にワクワク感がなくなっちゃうんですけど…。
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