流し雛が気になって調べてみました。
いつも頼りにしているWikipediaの記載量が少なかったので、他を探すと
各地の流し雛(雛祭り子供の日.com)というページにいくらか情報が載っていました。
流し雛は現在の雛祭りの起源となったとは聞いたことがありましたが、以下のような流れだそうです。
3月3日の上巳の節句の薬草摘み
↓
流し雛 人の形をした紙の人形(かたしろ)で体を撫でて、それを川に流すことで穢れを祓う災厄祓い
↓
ひいな遊び 平安朝の貴族文化のなかで幼い姫君たちの遊び道具となり、ままごとのような遊び(ここは
ひいな遊び 吉浜人形より引用)
↓
雛祭り
流し雛の「川に流すことで穢れを祓う」という概念自体はさらに古い歴史があるそうで、中国の前漢の時代(紀元前202年前~)には三月の上巳の日に水で身を浄める儀式があったこと、日本神話でイザナギが黄泉から戻ったときに祓祓(みそぎはらい/水洗して穢れを祓う)をしていることが挙げられています。
さらに日本人は先述の死の他、罪や病気、天変地異などの災厄の穢れを、古来よりみそぎや祓いで身を浄めてきており、 嫌なことを「水に流す」というのも、このみそぎから来る言葉なんだそうです。
「三月の上巳の日に穢れを祓う」という共通点がありますので、流し雛は中国の影響が強いのかもしれません(元々節句自体が中国由来ですが)。
もう1つ、
流し雛(ながしびな) 日本大百科全書を読むと、地方による風習の違いに触れていて、以下の通りです。
鳥取市周辺:竹骨に貼った小型の一対の紙人形を、三月節供に飾り祭ったうえ、3日の夕方供物の苞(つと、わらなどでつ編んだ容器)ともども、桟俵(さんだわら、俵の両端の口に当てる円形のふた)にのせて川へ流す
岐阜県など:粗製の土人形を流し送る
関東・中部の各地:三月節供に子供たちが野外に雛人形を据えて祭り、名残を惜しみつつ「雛送り」をする
その他:古びた雛人形を神社や辻に送り納める習俗も流し雛と一脈のつながりを示している
最初の
各地の流し雛(雛祭り子供の日.com)には写真も載っています。「紙の人形」なんで私はてっきり白い紙を人型に切っただけかと思ったんですが、けっこう手間が掛かっている感じです。
なかなか素敵な風習だなと思いつつ、今日はここで終わりにします。
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