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世界初!日本が海底からメタンハイドレート採取に成功 100年分の消費量


 「日本が海底からメタンハイドレート採取に成功」というニュース。私としてはこれで浮かれずに…という以前と同じ考え方のままですけど、技術があれば選択肢も増えますし、ともかくまずは喜ばしいことです。(2013/3/14)

 以前からの考え方というのは、以下のあたりで。

  ■日本は資源大国であるって本当?
  ■オランダ病と資源の呪い、資源大国は不幸な国?

 その後、続報として、"5年で商業化目指す2度目の実験が4年後"を追記しています。(2017/05/16)


●世界初!日本が海底からメタンハイドレート採取に成功

2013/3/14:NHKによると、資源エネルギー庁は、将来の国産天然ガスの資源として期待されている「メタンハイドレート」について、愛知県と三重県の沖合で世界で初めて海底からのガスの採取に成功したと発表しました。

リンク切れ 海底からメタンハイドレート採取に成功 3月12日 11時51分 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130312/k10013138431000.html

 「世界で初めて」ですって。気持ちいいですね。嬉しいのでもう1回書いておきます。"世界で初めて海底からのガスの採取に成功"です!
発表によりますと、12日午前9時半ごろ、愛知県と三重県の沖合で、国の委託を受けた独立行政法人のJOGMEC=石油天然ガス・金属鉱物資源機構が中心に進めているメタンハイドレートの試験開発で、海底より数百メートルの深さの地層から天然ガスの採取に成功しました。

資源エネルギー庁によりますと、海底にあるメタンハイドレートからの天然ガスの採取は世界でも初めてということです。

 埋蔵量については以下。
今回の海底には日本の天然ガス使用量の14年分に相当するメタンハイドレートの埋蔵が見込まれていて、資源エネルギー庁は、5年後をめどに商業化に向けた技術を確立したいとしています。

●日本のメタンハイドレートは100年分の消費量

 しかし、メタンハイドレートはここだけじゃありません。
さらに、新潟県の上越沖や北海道の網走沖、日本海の秋田県から山形県にかけての沖合などで実際にメタンハイドレートが確認されているほか、紀伊半島から四国、九州にかけての太平洋沿岸でも埋蔵の可能性が指摘されていて、日本近海の埋蔵量を合わせれば、日本の天然ガス消費量の100年分に相当するという試算もあります。

このため、政府内には「商業生産が実現すればエネルギーの輸入依存体質を大きく変えられる」といった見方もあり、開発にはこれまで588億円が投じられています。

ガスと水が結びついたシャーベット状のメタンハイドレートから、天然ガスを採取するには高い技術が求められますが、日本はこの技術面で世界をリードしています。

世界で初めて内陸部のメタンハイドレートからガスが採取されたカナダ北西部の内陸部での試験開発も、日本政府が中心になって進めました。

●でも5年で商業化は大嘘か?

 もちろん課題もございます。
通常の天然ガスは、埋蔵している地層にパイプを通せばガスが出てくるのに対し、メタンハイドレートは、シャーベット状の固体からガスだけを取り出す必要があります。

このため、今回の試験採取については、アメリカで生産が増加しているシェールガスと比べても、コストは17倍になっているという試算もあります。

また、一般的なガス田に比べると、メタンハイドレートからガスを採取する効率は10分の1程度とされ、効率の悪さも課題です。

 じゃあ、5年で商業化ってまた官僚の「絵に描いた餅」じゃね?という気がしなくもないですが、NHKも"コストの圧縮や、効率の向上が大きな課題となりそうです"とのこと。

 あと、"電力会社やガス会社は、今回のガス採取について期待感をもっているものの、商業生産に向けてはまだ多くの技術的な課題があるとして、今後の開発状況を見極めたいとしています"ともあります。

 電力会社が出てくるとまたお得意の陰謀論が飛び交いそうですが、これにはガス会社も含まれています。

 ちょっと前に書いた日本がシェールガス革命の利益を享受できない理由 スイッチングコストの問題で出てきたスイッチングコストというやつも関係あるかもしれません。

 とは言え、シェールガス・シェールオイルというのはちょっと前まで使いものにならないシロモノでしたし、石油の枯渇年数が伸び続けたのも技術のブレイクスルーが連続したというのが理由の一つです。

 ここらへんの技術は飛躍的な発展を遂げる可能性も十分にあると思います。
(そのため、メタンハイドレートの埋蔵量も技術次第で前後するんですけど、NHKの100年が今の技術を前提としたものかどうかは書き方を見てもよくわかりません)

 あと、気になるのは尖閣諸島の件ですね。尖閣諸島は資源の宝庫 石油・天然ガス、さらにレアメタル・メタンハイドレートも?で見たように、現状尖閣諸島についてメタンハイドレートと絡ませた記事はあまりないんですけど、悪い方向に影響がないようにと願います。


●5年で商業化目指す2度目の実験が4年後

2017/05/16:最初の投稿が2013/3/14ですから、「5年で商業化」まであと1年と迫りました。しかし、課題があると書いていたように、案の定難航しているようです。

 今回の第2回メタンハイドレート海洋産出試験は、JOGMECが2017年4月7日より、渥美半島~志摩半島沖(第二渥美海丘)において、準備作業を進めていました。そして、5月4日にメタンハイドレート層からの分解ガスとみられるメタンガスの産出を確認し、ガス生産を開始することに成功しています。
(第2回メタンハイドレート海洋産出試験 配信元:PR TIMES 2017年5月8日より)

 ところが、これが早くも15日に中断と発表されました。ガスを取り出すために海底の地層を掘削した井戸に大量の砂が混入したためだとしています。今回の実験は当初、商業化のための技術確立に向けて3~4週間連続でガス生産することを目指していたため、2週間も持たずに中断というのは良くない結果です。
(海底メタン、生産中断=大量の砂混入―愛知・三重沖 時事通信 / 2017年5月15日 19時51分より)

 そもそも5年で商業化を目指しているのに、2度目の実験が4年後というのは、遅すぎでしょう。この時点で計画が大幅に遅れているのでは?と思ってしまいます。

 ただ、これで中止というわけではなく、 経産省は今後、別の方法で砂混入の防止策を講じたもう1本の井戸でガス生産を試みる方針とのこと。

 やっぱりできもないことを大げさに言っていたのでは?と思うところもありますが、PR TIMESでは、異なる出砂対策を施した2本の生産用坑井を用いてという説明でしたので、もう1本の対策の方が効果的という可能性はありそうです。


 追加
  ■南鳥島沖レアアース、中国鉱山の30倍 メタンハイドレートはカナダの9倍

 関連
  ■日本は資源大国であるって本当?
  ■オランダ病と資源の呪い、資源大国は不幸な国?
  ■尖閣諸島は資源の宝庫 石油・天然ガス、さらにレアメタル・メタンハイドレートも?
  ■日本初EEZ内でレアアースの泥発見(南鳥島)
  ■日本がシェールガス革命の利益を享受できない理由 スイッチングコストの問題
  ■その他の商品・サービス・技術について書いた記事

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