野球とタバコの話をまとめ。<タバコに厳しいメジャーリーグ、マイナーでは禁止で高額罰金も>、<日本のプロ野球選手の喫煙率はメジャーリーガー級か韓国級か?>、<野球は喫煙のデメリットない説あるも、治癒や症状悪化の報告>などをまとめています。
2022/11/16追記:
●なぜ日本球界は喫煙者が多いのか?禁煙が進まない理由は~だった 【NEW】
●野球は喫煙のデメリットない説あるも、治癒や症状悪化の報告 【NEW】
●タバコに厳しいメジャーリーグ、マイナーでは禁止で高額罰金も
2013/3/15:
プロ野球選手とサッカーのJリーガー、喫煙率が高いのはどっち?でやったように、日本のプロ野球選手はタバコを吸うことを問題だと感じていない人が多いようで、隠すことすらしない人もいらっしゃるそうです。
日本では最近、喫煙者の方が肩身が狭くなった…と嘆くことがありますけど、欧米では、日本以上と言って良いほど、タバコへの目が厳しいところを感じます。この日本以上へのタバコへの厳しさというのは当然、プロスポーツ選手のタバコ事情でもそうなのでしょう。
メジャーリーグ(MLB)では、「タバコは心肺機能を弱め、運動選手にとって大きなマイナスになる」として公の場における喫煙の禁止が徹底されているとのこと。ということは「ゼロではない」ってことなのでしょうが、WBC米国代表チームにも喫煙者はほとんどいない、とされていました。
なぜかメジャーリーグより下部組織であるマイナーリーグの方が厳しく、明確に喫煙そのものが禁止されているんだそうな。リーグを管轄する機構側からは「タバコポリス」が派遣され、抜き打ちで選手のロッカーをチェックするというので驚き。マジで徹底していますね。
タバコを吸っているところを目撃されればもちろん、持っているだけでも罰金を徴収されてします。金額は1300ドル。プロ野球選手ならどうってことない…ということはなく、マイナーの選手の平均給料は2週間で400ドルなので、1ヶ月半の給料に相当します。かなりの高額です。
しかも選手だけではなく、監督にも1000ドルの罰金。したがって、「『タバコポリス』に見つかって1000ドルも払わされてはたまらない」と監督が自ら選手のタバコの所持をチェックすることもあるそうです。
(
なぜプロ野球選手は「タバコ」がやめられないのか? [臼北信行,Business Media 誠](2013年03月07日 08時00分)より)
●日本のプロ野球選手の喫煙率はメジャーリーガー級か韓国級か?
プロ野球選手とサッカーのJリーガー、喫煙率が高いのはどっち?では、日本のプロ野球選手の喫煙率について、球界関係者が少なく見積もっても4割くらいじゃないかという話が出てきました。では、お隣の韓国はどうか?というのが、以下の部分で出ていました。
"日本プロ球界と同じように韓国のプロ野球選手たちにも喫煙者が多い。いや……。つい最近、複数の韓国メディアが「国内プロ野球選手の半分以上が喫煙者」と報じたことを考えれば、日本プロ球界よりも喫煙率は高いと言っていい。そのぐらい、韓国のプロ野球選手はみんなタバコが大好きだ"
韓国の方が日本と同様か、それ以上に盛んなようです。スポーツに限らずいろいろな調査で、このように日本人は欧米の人より韓国人に似ているということが多いです。身体的にも文化的にも似たところ多いのだと考えられます。
なお、記事では、日本以上に韓国のプロ野球選手の喫煙率が高いとしていたものの、これはちょっと怪しいところがあります。というのも、球界関係者が言っていたのは「少なく見積もっても4割くらい」なのですから、本当はもっと高いといった含みがありました。韓国と同程度かそれ以上という可能性も残っています。
●ヒステリーな記事だ!コメントが荒れまくっていた喫煙率の指摘記事
ところで、こうしたスポーツと喫煙に関わる話を書こうと思った理由は、上記記事への反応が私の予想外のものだったためでした。私はこの記事をいわゆるヒステリックな記事だとは思わなかったのですけど、反応は「ヒステリーな記事だ」といった感じで、それこそ「ヒステリー」を起こしているようなものが多くて衝撃を受けました。
喫煙に関する記事は、確かに顔をしかめるようなものがあるというのは私も感じています。ただし、少なくともこの記事に関して言えば、禁煙運動家のヒステリックな調子ではないので特に違和感を覚えませんでした。それなのにコメントがかなり荒れていたというのにはびっくり。
これもひょっとしたらアメリカとは違う日本ならではの反応かもしれませんね。記事に出ていたメジャー関係者の話によると、アメリカではさらに厳しくなる傾向だそうです。
「米球界でタバコに対する考え方は年々厳しくなっています。最近ではメジャーの選手のみ認められていた『噛みタバコ(無煙タバコ)』にもメスが入ろうとしている。CDC(米疾病対策センター)から『無煙タバコは口や喉のガンを患う確率を高め、心臓へ悪影響を与える』と指摘されているからです。これにMLBも重大な関心を寄せていることから、メジャーの選手がグラウンドでクチャクチャと噛みタバコをやる光景が近い将来なくなるかもしれないですね」
日本・韓国とアメリカでは、喫煙に対する考え方がだいぶ異なると考えられます。
●なぜ日本球界は喫煙者が多いのか?禁煙が進まない理由は~だった
2022/11/16追記:また、似たような記事が目にとまりました。今回は、<なぜ日本球界は喫煙者が多いのか? 新型コロナ、健康増進法、「それでも禁煙できない」根深い理由>(REAL SPORTS / 2020年4月15日 12時15分)という記事です。編集による冒頭のまとめは以下の通り。スポーツライターの広尾晃さんが書いた記事みたいですね。
<「日本野球界の悪習」として古くから指摘されてきたのが、喫煙の問題だ。米球界、他のスポーツと比べても圧倒的に喫煙者が多いといわれている日本野球界。法改正、条例制定などで、喫煙、受動喫煙がマナーではなくルールで縛られる時代が到来し、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染、重症化への悪影響の可能性が指摘されている>
おもしろいなと思うのが、観戦者が喫煙したければスタジアム内の喫煙スペースに行く以外に手はない一方で、選手たちには多くの球場で喫煙スペースが用意されており、試合の最中ですら吸っているとのこと。灰皿が設置され、換気扇が回っており、至れり尽くせり。昔の方が喫煙者が多かったものの、今でも多いとされていました。
<昭和の時代、喫煙は大人の男のたしなみという風潮がたしかにあった。(中略)当時の雑誌では選手に「好きなたばこの銘柄」を聞くことがあった。記憶している限りでは「吸いません」という選手は少なかった>
<Jリーグの選手の喫煙者は皆無ではないようだが、日本のプロ野球の喫煙率は、私見だがいまだに50%を超えているのではないかと思う>
タイトルになっていた<「それでも禁煙できない」根深い理由>ですが、日本野球界が禁煙できない理由は指導者の問題ではないかとのこと。高校野球の指導者には、いまだに喫煙者が多いために、選手に対して「たばこを吸うな」と強く言うことができないとしていました。高校生の喫煙は普通に違法なんですけど…。
●野球は喫煙のデメリットない説あるも、治癒や症状悪化の報告
昔は海外でも多かったとは言え、「30年以上前でも世界のアスリートは、たばこを吸わなかった」とのこと。日本に来る外国人選手の多くが、ロッカールームで喫煙する日本選手にカルチャーショックを覚えたそうです。野球は喫煙大丈夫論もあるのですが、当時から海外では問題視されていたようで、以下のような話もあります。
<1988年にスポーツジャーナリスト、マーティ・キーナート氏は、『ニッポン野球一刀両断』(パンリサーチインスティテュート)の中で、「日本のプロ野球選手は7、8割が吸っているようだが、大リーガーは喫煙は自殺行為だと知っているので、9割以上が吸わない」と書いている。また「それでいて、たばこを吸っているシーンを撮影すると選手は怒るんだ」とも書いている>
野球は喫煙大丈夫という主張に関しては、以下のような話もありました。少年野球の指導者の中には、たばこを吸いながら子どもたちを指導している人がいること、子どもたちの付き添いでグラウンドに来て、お茶当番などをする保護者の中には、練習を見ながら喫煙する人がたくさんいることに関連して出てきた話です。
<近年の研究では、少年の野球肘(OCD=離断性骨軟骨炎)が、受動喫煙によって治癒が遅れたり、症状が悪化することが報告されている。整形外科医の中には「野球肘の治療をした子どもを車で迎えに来たお父さんが、たばこをくわえているのを見ると、本当にがっかりする」と嘆く>
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