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「り」 陸遜 ~妬まれても、嫉まれても~


 突然ですが、人名しりとりをやりたくなりました。

 ひとりで週1くらいで延々とやろうと思います。ジャンルは適当、思いつくままで。


【前回】 しりとりの「り」
        ↓
【今回】 陸遜(りくそん)



 陸遜(りくそん)


 最初なんで好きな人物を。

 「り」はいきなり日本人にいないような名前で、ちょっと悩みました。


 陸遜は三国志でお馴染みの人物・・・ですが、前に友人と話していたら「そんなヤツいたっけ?」と言わてしまいました。でも、有名なはず!

 陸遜伝(孫呉考察室)が詳しかったので、ここより引用。


 字(あざな)は伯言。もともとの名前は陸議だそうです。呉郡四姓と呼ばれる地方の名門の出身。陸家と孫家(三国のうち呉というところ、トップは孫権)は敵同士でしたが、後に帰順。最初の頃は呉内の不服従勢力の平定を行い、降伏させて味方に引き入れて軍勢を整えています。

 丹楊の不服住民の費桟との戦いでは、味方の方が少なかったので、あちこちに旗を立てた上、夜に太鼓を鳴らし喊声(かんせい)を上げつつ攻め込みます。そうすることで、大軍で攻めてきたと勘違いさせて勝ったりと、多くの功績を上げます。


 と、こんな風に活躍してしまうと、いつの時代にも妬む人は出てくるものです。妬んだのは淳于式(じゅんうしき)という人で、「陸遜は不法に民衆を徴用して自軍に編入しており、それにより民衆が苦しんでいる」と付け口します。

 でも、陸遜はこれに対して、逆に主君の孫権の前で「淳于式は立派な官吏である」と称賛します。孫権が告げ口の相手をなぜ称賛するのか尋ねると、「淳于式には民衆を思う心があるゆえに告げ口をしているのであって、ここで言い合いをしても国にとって得は無く、話を断ち切るべきなのです」と答えたんだそうです。

 んー、普通カッとなっちゃって、なかなかこんなこと言えませんが、相手の面目も保つ良い対応です。


 そうやって国内で活躍していた陸遜ですが、呂蒙に認められてその後任に決まります。呂蒙は荊州というところの関羽(三国のうちの蜀所属、劉備のところ)と応対する場所にいました。荊州は孫権が劉備に貸していた土地だったのですが、約束を破って返してくれないので取り返そうとしていたところでした。

 任地に赴くと陸遜は、関羽にへりくだった態度の手紙を送ります。三国志演義などでは関羽の同僚の張飛ばかり悪く書かれていてかわいそうなのですが、実は関羽も張飛と似た性格だと思います。この手紙を読んだ関羽は「今度の陸遜ってのは大したことねーなー」と油断してしまいます。そして、兵力の多くを三国のもう1つの魏(ぎ)の方へと割いてしまいます。お陰で初期の攻略はすんなりとできました。陸遜は退路を断ち、呂蒙は関羽を破り、荊州攻略に成功します。


 荊州を取られて、関羽をやられちゃった劉備の方は怒って、大軍を率いて呉に攻めてきます。このとき呂蒙は亡くなっていたので、荊州攻略で活躍した陸遜が対する軍のトップに立ちますが、これまた味方に嫉妬されます。

 地位も年齢も功績も陸遜は不足していませんでしたが、引用元の筆者は育ちが良い上に活躍しすぎちゃったせいで妬まれたのではないかと書かれています。


 この戦い(夷陵の戦いと呼ばれます、読みはいりょう)で陸遜はとにかく慎重。討って出てきてくれないので、蜀軍は罵ったり、罵倒したりしますが、それでも陸遜は動きません。呉の将らはこの罵倒にカッカ来ていて、攻めさせてくれない陸遜に不満を持ちます。結局後から蜀が伏兵を用意していたことが判明しますが、それでももともと嫌いな陸遜に臆病者とレッテル張りします。さらにその後も陸遜は攻めず、相手が疲れるのをじっくりと待つ作戦ですが、呉の将らはイライラ。

 7,8ヶ月経って頃合だと見て陸遜はやっと腰を上げますが、これまた呉の将らは反対します。「最初に攻めるべきだった」と陸遜に言いますが、「集中力も切れて、疲労して、意気消沈している今こそチャンス」と陸遜は見ます。この戦いは火攻めも使って、結局味方にほとんど被害を出さずに完勝。呉の将らも陸遜に心服することになります。


 この後、呉の将らは勝ちに乗じてさらに攻めようとしますが、陸遜は本当の敵は蜀ではなく魏(三国で1番強い)であり、あんまりいじめると後でこじれるし、魏は呉を狙っているだろうから、速やかに軍を引き返すべきだとします。陸遜の言うとおり、魏軍が攻めてきましたが、先の戦いでほとんど勢力を失っていなかったので、守りきることができます。

 夷陵の戦いでは多くの武将が指揮に従いませんでしたが、それについて孫権に聞かれた陸遜は、告げ口のときと似た感じで他の武将らを誉め、自分は謙遜し、「頭を低くして国家の大事をつつがなくやり遂げたいと願って行動するのが一番相応しいと判断いたしました」と答えています。

 ここらへんの対応は人それぞれでしょうが、嫌われながらも我慢して、敵を作らないようにするところはすごいと思います。ただ威張って指示を出すだけでは、人はついてきませんしね。


 その後も内外に活躍し、呉の国力を高めた陸遜ですが、晩年は迷走する孫権に意見を繰り返し訴えたために疎まれてしまい、罪を着せられ、憤慨のうちに死亡します。陸遜がしつこく意見していたのは、孫権の跡継ぎ争いの騒動です。陸遜はここで引かなかったのは、その重大さを理解していたからでしょう。

 結局、孫権がこれを長く放置していたために、呉は衰退していくことになります。


 うまくいかないもんだんぁと思いつつ、今日はここで終わりにします。(しりとりの次は、孫亮 ~悲運の皇帝~です)


 関連
  ■憤死した人物(三国志編)
  ■その他の人名しりとりの記事
  ■もののふ診断、戦国武将占い
  ■鎖国の良かった点、悪かった点
  ■日本三大奇書とは ~古文書編~

陸遜―孫権を支えた呉の大軍師 (PHP文庫)陸遜―孫権を支えた呉の大軍師 (PHP文庫)
(2004/03)
太佐 順

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