●ベトナムは大人もキャラクターつきノート、その意外な理由とは?
2013/3/19:以前書いた
カンボジア人に漫画文化は難しい 子供は楽しむ余裕もなく文字を追うので精一杯とは逆で、ベトナムではキャラクター文化がよく浸透しているのかもしれません。大人もキャラクターつきノートを使うという話ですから相当です。日本人のキャラクター好きはかなりだと思いますけど、それに負けていない勢いを感じます。
ただし、単なる好き…だけでなく、途上国ならではの意外な事情もありそうでした。このことを書いた記事は、
ドラえもんが品質保証 キャンパスノート、ベトナムへ(2013/1/8 7:00 日経新聞)というタイトル。アジア全般で認知されているドラえもんは、「正規ライセンスを取得したブランド品」といった感覚でとらえられていると予想されています。
ドラえもんつきでも偽物のノートが跋扈しているなんてことになると嫌なんですけど、記事では、そういう話は書かれていませんでした。あんまりパチもんないんですかね、ベトナムは…。一般的には、途上国だとパチもん製品もあふれているイメージなんですけどね。
●柄付き・キャラクター付きが一般的で、派手なデザインのものが多い
ところで、記事のタイトルで「キャンパスノート」というのが書いてあったように、これは「キャンパスノート」の話。ベトナムでは2010年に発売されていて、北部ではB5、南部はA5サイズが好まれるという地域差があるのがおもしろいですね。よく「中国は~」「インドは~」などといった言い方をするものの、実際には、地域差があることが多いです。
現地で流通している学習用ノートはほとんどが糸とじ、ホチキスとじ。キャンパスノートのような、無線とじ(のりで背を固めるとじ方)は珍しいそうです。紙質などを比較してもキャンパスシリーズはクオリティーが高く、ほかのノートよりも若干高価です。これはいかにも日本企業らしい特徴でしょう。
ただし、日本製ではなく、ベトナム製。イラスト、デザインも現地で手がけています。そして、12の星座をそろえたキャラクターシリーズが人気だというキャラクターの話が出てきました。コクヨS&Tの石田明美・アジアパシフィックマーケティング事業部マーケティング部グループリーダーは以下のように説明していました。
「ベトナムのノート製品は表紙が柄付き、またはキャラクター付きが一般的で、派手なデザインのものが多い。日本のキャンパスノートそのままでは表紙がシンプルすぎる印象があったため、現地のニーズに合わせてキャラクターを付けた」。
星座のキャラクターは中学生くらいから大学生まで、ドラえもんの柄は小学生から大学生までが対象。この大学生のことを「大人」と言っているかはわからないのですが、記事では、「日本ではマンガのキャラクター付きは子供っぽい印象だが、ベトナムでは大人も好んで使う」という表現も見られました。
●やっぱり流行っていたパチもん…キャンパスノートを売る前から多数?
最初に書いたパチもんの話。ベトナムの話とは書いていませんし、キャラクター製品のパチもんというわけでもないのですが、キャンパスノートそのものの偽物はアジアで見られたようです。海外、主にアジア諸国でも、どこか似かよったロゴ文字や似た色合いの類似品を多く目にするといいます。
「類似品が出るのは人気の証拠」と言えると記事では書いていたものの、そもそもコクヨS&Tがキャンパスノートの海外販売を始めたのはごく最近の2010年。なので、正規品があってその偽物が流通したのではなく、偽物だけが先に広がっていた感じの説明でした。
2010年の1年間は、市場の反応を知るためにキャンパスノートのテスト販売を行い好感触。本格販売の開始は2011年で、特に評価が高いベトナムでは、初年度に1500万冊と一気に販売冊数が増え、2012年はさらに伸びるとコクヨS&Tは見ていました。ノートで正規品であるなしなんて気にされるのかな?と思いますが、売れるんでしたら大いに売って稼いでいただければと思います。
【本文中でリンクした投稿】
■
カンボジア人に漫画文化は難しい 子供は楽しむ余裕もなく文字を追うので精一杯【関連投稿】
■
賄賂はベトナムの文化の一部 役人だろうが民間だろうが次々と賄賂を要求 ■
ベトナム進出の日本企業・日系企業は注意 売上が11ヶ月なのに給料13ヶ月と言われる経済事情 ■
微笑みの国タイ タイ人の微笑みはなんと13通り! ■
ミャンマー民主化もアウン・サン・スー・チーに失望 少数民族差別の問題 ■
海外・世界・国際についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|