2013/3/29:
●いつからいつまで?誤解している人もいる早生まれの定義
●実際には皆より遅く誕生…遅生まれなのに早生まれと呼ぶ理由は?
●廃れた伝統のせいでわかりづらく?早生まれの語源・由来には異説も!
2019/11/17:
●「4月1日生まれ」が1学年上になるのはなぜ?チコちゃんの解説が話題に
●いつからいつまで?誤解している人もいる早生まれの定義
2013/3/29:たぶん定期的にやっていると思われる日経新聞の語源などを探るシリーズ。これがいつもおもしろいです。たとえば、以前の
風邪は「ひく」もの、インフルエンザは「かかる」もの この違いは?もこのシリーズだったと思います。
今回の記事は、
同学年では遅い生まれなのに 「早生まれ」の理由(日経新聞 2013/3/26 6:30 武類祥子)というもの。ここではまず、早生まれというのは、いつからいつまでか?という話をやっています。
岩波国語辞典第7版新版によると、早生まれの定義は「1月1日から4月1日までの間に生まれたこと。その人」。「3月31日」ではなく「4月1日」であるというのも話題になるとこですね。わかりづらくて、誤解している人も多いでしょう。
この不思議な「4月1日」は、小学校の学年を「4月1日に始まり翌年の3月31日に終わる」と国が定めているためです。
●実際には皆より遅く誕生…遅生まれなのに早生まれと呼ぶ理由は?
ところで、4月~翌年3月という年度でみれば、早生まれの子どもは、年度初めのころに生まれた子どもに比べ、場合によっては1歳近く幼いということになります。たとえば4月2日生まれなら、入学式の時点ではすでに7歳。一方、早生まれ、それも3月後半の生まれだと約1年後にやっと7歳になるというわけ。入学式から終業式までのほぼ1年間は、6歳児のままで、同学年の中で最も幼い方に属し続けることになります。
また、遅く生まれているわけでもありますし、むしろ遅い感じがしますよね。私は確か小さい頃に勘違いしていて、4月生まれあたりの人が早生まれなんだと思っていた気がします。
では、なぜ遅生まれなのに「早生まれ」と呼ぶのでしょう? 日経新聞によると、以下のような説明でした。
<実はこの早生まれ、4月~翌年3月の「年度」の中で比較しているのではなく、1~12月の「年」の中で見て、早い、遅いと比べているのだ。同じ年の生まれでも、1月1日から4月1日までに生まれた子どもは、4月2日以降に生まれた子よりも1年早く小学校に入学するから「早い」というわけだ>
なるほど。これですっきりです。確かに1月から12月で見れば早生まれなわけです。
●廃れた伝統のせいでわかりづらく?早生まれの語源・由来には異説も!
しかし、"それでも、早生まれと呼ぶのは違和感がある"として、"日本で60年ほど前からあまり使われなくなった「数え年」という年齢の数え方に由来する"からだとも説明されています。
<数え年と言われてもピンとこないかもしれないが、日本は古くから、現在使われている「満年齢」ではなく、「数え年」で年齢を数えてきた。生まれた瞬間(年)を1歳として、その後、正月(新年)を迎えるたびに1歳ずつ加える方式で、同じ年に生まれた人は、誕生日に関係なく、正月が来ればみんな一斉に年を1つ取る。
日本国語大辞典第2版(小学館)では、早生まれの由来を「4月2日以降に生まれた児童が数え年8歳で小学校に入学するのに対して、それより早く、数え年7歳で入学するところからいう」と解説している>
入学が早いってことですね。なんだ、私はてっきり学校のない時代の昔から、日本では1~3月を早生まれって呼んでいたのかと思いました。
ただ、昔の人は誕生日気にしないでしょうし、学校みたいなものがないとそういう必要性もないですし、考えてみるとやはり学校絡みじゃないと出てこない考え方かもしれません。
●「4月1日生まれ」が1学年上になるのはなぜ?チコちゃんの解説が話題に
2019/11/17:わかりづらい4月1日生まれの扱いに関して、
なぜ「4月1日生まれ」は1学年上になるのか 『チコちゃん』の解説に納得の声殺到 しらべぇ 2019年3月24日 05:00という記事がありました。
2019年3月22日に放送された『チコちゃんに叱られる!』(NHK)では、「なぜ4月1日生まれは1つ上の学年になる?」のがテーマに。番組では、「2月29日が誕生日の人のため」という予想外のものを答えとしていました。
日付の通り誕生日にした場合、2月29日は4年に1度しか誕生日がこないことになりますが、それでは困るとのこと。なので、まず、歳が増えるタイミングを「誕生日の前日の最後の瞬間に年を取る」と法的に決めたといいます。
これにより、「4月1日」生まれの人は、前日である「3月31日」の最後の瞬間に歳を取ることが決定。さらに、学校教育法によると、小学校に入学できるのは4月1日時点で、満6歳となった次の日以降に入学が可能としています。よって、「4月1日が誕生日の人は、法律上は4月1日時点で満6歳となった翌日になっているため、1つ上の学年になる」と解説されていたそうです。
ただ、「2月29日が誕生日の人のため」に「誕生日の前日の最後の瞬間に年を取る」と法的に決めたというのは、こじつけくさくて本当かな?と正直思ってしまいました。今度もうちょっと調べてみたいですね。
なお、当初このページでいっしょに書いていた「早生まれは損かどうか」という話に関しては分割して、
早生まれは不利って本当?海外では入学を遅らせる親も 日本では?の方にまとめています。
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