優秀な学生を逃さないためにも奨学金はもっと充実させて良いと、私は思っているんですけどね。
2013年3月5日 横山光昭 構成/元山夏香
奨学金を受けるということは、卒業時に子どもが借金を背負うということ。安易な申請は厳禁!ケース別診断(7)「大学生の子どもがいる家庭」の場合
子どもの学費が一番高くなるのは、大学生のとき。遠くの学校に通うなら交通費も高くなりますし、まして家を出て下宿先から通学するとなれば、家賃、水道光熱費に生活費を上乗せして、だいたい「月10万円前後」の仕送りをする家庭が多いとされています(東京私大教連「2011年度 私立大学新入生の家計負担調査」より)。
月の手取りが20万円台という家庭も増えているいま、仕送りをすべて家計の中からまかなうのはかなり厳しいでしょう。自宅からの通学でも、教育費の負担が重しになるのであれば、「奨学金」を検討するのが一般的です。
http://diamond.jp/articles/-/32926 奨学金を検討するのは、特別な家庭だけじゃなく一般的になってきているようです。
奨学金には無利息タイプと利息付きのタイプがありますが、圧倒的に借りやすいのは後者です。気になる利息は、日本学生支援機構の場合、利率見直し方式(変動タイプ)で年利率3%が上限。
いまは低金利なので、現在返済している人の適用利率は1%以下ですし、利率固定方式でも1%台前半にとどまっています。低金利な上に、上限が設定されて金利上昇局面でも安心な点など、民間のローンに比べて借りやすいところが長所です。
しかし、タイトルを見てわかるように、"本当にやむを得ない場合を除き、奨学金の利用には慎重にならねばなりません"とのことです。
「民間のローン」と比較しているのでもわかりますが、名前は違うものの結局「借金」なのです。
作者の横山光昭さんは確か私別のところでも拝見したことがありますが、家計相談をされている方です。
その横山光昭さんのところに来る話として多いのが、この奨学金による赤字家計だそうです。
先日お会いしたある方は、大学4年間で毎月8万円の奨学金を受け取っていました。おかげで、学校卒業と同時に約400万円の借金を背負うことに。その返済が苦しく、なかなか貯蓄ができないというのでした。コンサルティング後は、手取り20万円の給料の中から奨学金を返済しつつ、残金で何とか貯蓄もしていけるようになっています。しかし、当然ながら苦労の絶えない家計運営であることに変わりはありません。
また、知らなくてへーと思ったのが次の話。
ちなみに、子どもが留年すると、奨学金は原則として打ち切られてしまいます。Aさんもそうですが、奨学金頼みの家庭だと、ここでかなりのダメージが予想されるため、子どもにはくれぐれも、怠慢で留年することがないよう、釘をさしておくべきでしょう。
冷たい言い方かもしれませんが、私は勉強しなかった自身の学生時代を顧(かえり)みて、優秀な人だけ大学を出ればよく、無理して皆を卒業させる必要はないという考えです。
最初にも「優秀な学生を逃さないために」と書いているのもそういう思想です。
ですので、上記方針には賛成いたしますが、奨学金頼りだった場合、留年≒退学という厳しい事態にもなりかねません。
じゃあ、どうするの?となると、たいへんな話になることは予想できます。
ただ、実際に出ているケースを見ると下手に奨学金を借りてしまった分安心して、生活費や子どもの小遣いなど
家計を変える努力を放棄していることが多いようです。
これは先にあった「本当にやむを得ない場合」じゃないケースですね。本来ならもう少しやりようがあるはずです。
大学の学費をなるべく奨学金に頼らずまかなうとすると、どうしても生活費の部分を切り詰めざるを得なくなります。Aさんの例でも少しふれましたが、大学生にもなれば、自分自身の生活費の一部(小遣い・外食費・被服費・通信費など)は自力でまかなわせるルールにするのも当然でしょう。
学業に支障が出る……という声も聞かれますが、一部の学校や学部を除き、勉強のためにバイトをする余裕すらない大学生というのは少数派のはずです。(中略)
子どもの高い携帯電話代を、いつまでも親が支払ってあげている例をよく見かけますが、これも子どもに支払わせるべきです。そうでなければ、子どもは携帯電話代を安くする努力もせず、親の元へは毎月のように1万円以上の請求書が届くことになるはず。子どもは「1万円くらい普通」というかもしれませんが、はたして自分で払ったときに、同じことがいえるでしょうか?
(中略)大学生というのは“お金がない”のが普通です。なので、気の毒などと思わず、必要最低限しかお金を渡さなくてもいいと思うのです。お金がない中で、ときには働き、ときには工夫して安くする(携帯電話なら無料アプリのLINEやテザリングを使用してみる……など)という努力をしていくことは、子どもにとって重要なことです。
親も、ただ突き放すだけでなく、子どもがうまくやりくり(家計管理の第一歩みたいなものですね)できるように、アドバイスしてあげるといいでしょう。
出てきたエピソードを見ていると、こういうやりくりができない人は社会に出てからも苦労しそうだなと感じました。
追加
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