電通岸勇希のセクハラ・パワハラ告発のはあちゅう、自分も童貞いじりで差別

　岸勇希さんのインタビュー記事を読んだことがあります。すごくおもしろかったのを覚えています。で、その彼がネットの問題人物はあちゅうさんから、電通時代のセクハラ・パワハラの告発を受けました。ご本人も一部認めています。

　一方、はあちゅうさんははあちゅうさんで問題人物らしく、自分も童貞いじり発言を繰り返していたようです。電通は過労死事件も起こしており、クズばかりいらっしゃる会社なのかもしれません。(2017/12/19)


●はあちゅう氏が電通岸勇希氏のセクハラ・パワハラを告発

2017/12/19：性犯罪で坂上忍「合意では？」梅沢富美男「枕営業は昔から」「女の選び方を間違えた」で書いたセクハラで相次いでいる性暴力などの告発。この流れで、元電通のはあちゅう（本名：伊藤春香）さんが、電通史上最年少でエグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクターに就任(現在は独立し「刻キタル」の代表取締役)するなど、広告業界では有名な岸勇希さんのセクハラ・パワハラを告発していました。

「本社に異動した頃、岸さんから『今すぐ飲みの場所に来い。手ぶらで来るな。可愛い女も一緒に連れてこい。お前みたいな利用価値のない人間には人の紹介くらいしかやれることはない』などと言われるようになりました」
「深夜に『俺の家にこれから来い』とも言われました。(中略)『寝ていました』と言うと、行かないでも許してくれることもありましたが、翌日、『お前はこの会社には向いていない。CDC（岸氏が所属していた部署）にきたら深夜対応も当たり前だぞ』と言われました」
「『俺に気に入られる絶好のチャンスなのに体も使えないわけ？ その程度の覚悟でうちの会社入ったの？ お前にそれだけの特技あるの？ お前の特技が何か言ってみろ』と性的な関係を要求されました。『お前みたいな顔も体もタイプじゃない。胸がない、色気がない。俺のつきあってきた女に比べると、お前の顔面は著しく劣っているが、俺に気に入れられているだけで幸運だと思え』と」
「(岸氏の要求通り友人を紹介すると)お前どうしてあんなしょうもない女紹介するんだよ。自分が何のために俺と知り合ったかなんもわかってないじゃないか。俺の偉大さちゃんと説明したの？」
(はあちゅうが著名クリエイターのセクハラとパワハラを証言　岸氏「謝罪します」　 2017/12/17 11:01　播磨谷拓巳 BuzzFeed Newsより)


●岸勇希氏も「深夜の呼び出し」やパワハラを認める

　その後、岸さんから、はあちゅうさんへの連絡はなかったらしいです。ところが、BuzzFeed Newsが関係者への取材を始めると慌てたのでしょう、はあちゅうさんに対し、謝罪文を急にFacebookメッセンジャーで届けました。細かな点は別として、何らかの問題があったことは認めた形です。

　また、BuzzFeed Newsとのやり取りでは、以下の点を認めていました。

「少なくとも『深夜の呼び出し』は事実です」
「彼女を傷つけたことを現時点では強く認識しております」
「威圧的な発言や追い込む言動をしてしまうことは少なからずあったと認めます」

　BuzzFeed Newsの電通への取材ですが、大物が相手ということもあり、実名で証言する人を見つけることはできませんでした。はあちゅうさんももともと業界で生きていけなくなると、脅迫されていましたし、実際に妨害を行っていたと、はあちゅうさんは証言しています。


●電通内でも有名だった岸勇希氏のセクハラ・パワハラ

　一方、数人が匿名を条件に証言。セクハラ・パワハラの被害は、はあちゅうさんに止まらず、広く知られていたといいます。さらに、人事やハラスメントの関係部署にも知らされていたようですが、対応できず。電通ってそういう企業ですからね。

　「電通ってそういう企業」というのは、電通過労自殺と資生堂セクハラCM、本質がパワハラという共通点があるでやった電通過労死事件のことが頭にありました。記事内でも出てきています。

　この事件は過労死の部分が大きくピックアップされてしまったものの、セクハラやパワハラの問題も実際には重要で、無視してはいけないものでした。長時間労働とともに、セクハラ・パワハラも電通の文化なのだと思われます。


●はあちゅう氏、自分も童貞いじりで差別

　はあちゅうさんはネットですごく嫌われていますし、私も良くない人だと思っています。ただ、セクハラ・パワハラとそれは全く関係ない話であり、セクハラ・パワハラそのものは絶対に悪いことです。これは分けて考えましょう。

　で、そのはあちゅうさんの悪さが早速露見。どうもツイッターで盛んに童貞いじりをしていたみたいですね。宣伝したくないんですが、どうも童貞いじりは彼女の一つのコンテンツで、炎上前にネットのニュース記事でも取り上げられていました。

はあちゅう@ha_chu
"童貞の人って、女子に相手にされないのを基本として生きているから「あのレベルより二次元のほうがいいもんね」とか言って普通の女子を好きにならないのだけど、逆にスーパー美人が優しくしてくれると「俺に女神降臨！」っつってコロっと好きになっちゃってでも高根の花だから落とせなくて結果童貞だ"

はあちゅう@ha_chu
"「ねえねえ童貞ってなんで童貞なの？」( ´ ▽ ` )ﾉ"
(はあちゅう「童貞はブーム！童貞をいじろう！セクハラじゃない！」より)

　これに関して、「特定の誰かに対してではない」という擁護がありました。そういう問題じゃないだろうと思いますが、セクハラというよりは差別・偏見といった方がわかりやすいかもしれません。もちろんこれは良いと言っているわけではなく、やはり悪いことには違いありません。

　童貞いじりは許容されている部分があるのも事実ではあるのですが、オタクバッシングや未婚の人を馬鹿にするのと似た感じだと思います。本来、差別でありいけないことではあるものの、まだ良くないことだという認識が一般的になっておらず、多くの人が平気で差別発言しているといった感じです。

　愛があるから問題ないってこともはあちゅうさんは言っているようですが、これも加害者の典型的なセリフ。例えば、加害者らがいじめだと思っていないから自分たちの行為はいじめではないとして、むしろ自慢話として語っていた議員さんが過去にいました。
(中川雅治,熊田裕通がいじめ自慢 橋本聖子,義家弘介も問題視せず)

　ただ、これで岸勇希さんのセクハラ・パワハラの罪が軽くなるということはないということは、改めて強調しておきます。いじめられた子の悪い点を挙げて、いじめを正当化したり、いじめっ子の罪を軽くしようとしたりするのは、非常に悪い癖です。

2017/12/20追記：「被害者が完璧じゃないといけないという考え方」といった言い方をされていました。この言い方が的確かもしれませんね。最近何度も書いているように、絶対的な善と絶対的な悪がいるというケースはほとんどありません。現実の世界と仮想の世界をいっしょにしてはいけませんよ。


●岸勇希氏のインタビュー記事はすごくおもしろかった

　あと、この話は、以前やった岸勇希さんの広告コピーの話に追記…と思っていたのですが、ブログ内検索しても出てきません。

　5年くらい前かな、日経ビジネスオンラインで岸勇希さんのインタビューが数回にわたって連載していたんですよ。すごくおもしろかったので紹介していたと思っていましたが、勘違いだったようです。印象に残っていたので、今回読んでいても「あの人だ！」とすぐわかりました。

　私が一番おもしろいと感じた部分じゃないのですが、一部下書きしていたものは見つけましたので、全体に手直しして近日中にそれだけはアップしようかと思っています。　→　電通岸勇希「おいしいカレーを食べさせるにはカレー断ちさせれば良い」(結局、同日投稿しました)


【本文中でリンクした投稿】
　　■電通岸勇希「おいしいカレーを食べさせるにはカレー断ちさせれば良い」
　　■性犯罪で坂上忍「合意では？」梅沢富美男「枕営業は昔から」「女の選び方を間違えた」
　　■電通過労自殺と資生堂セクハラCM、本質がパワハラという共通点がある
　　■中川雅治,熊田裕通がいじめ自慢 橋本聖子,義家弘介も問題視せず

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