2013/4/8:
●自分のために部下を働かせるのがボスで、部下のために働くのがリーダー
●英語のボスに日本のような悪いイメージはないって本当?
●時代に合わない上司 ボスとリーダーの違いによるリーダー論
●ボスは自分にだけ関心があるが、リーダーはチームに関心がある
●ダメな組織は○○を見ればすぐわかる…リーダーがすべきこととは?
2019/09/25:
●良いリーダーと悪いリーダーがいるという考えに科学的根拠はない?
●自分のために部下を働かせるのがボスで、部下のために働くのがリーダー
2013/4/8:"あなたはボスかリーダーか"(2012年9月3日08時00分 林正愛 ITmedia)という記事がありました。「これまでに多くの経営層に会ってきました」という作者は、成果を上げている人に共通していることがあるとのこと。それは、決してボスではなく、リーダーだということだそうです。
http://news.infoseek.co.jp/article/itmedia20120903003enterprise
ある経営者は、「わたしは自分の下の人のために働いています。彼らがわたしのために働いているわけではなく、わたしが彼らのために働いています」と言っていたそうです。作者はこういう経営者がボスではなくリーダーというタイプだとしていました。
そこまで書いてはいませんでしたが、逆に言うと、「部下が自分ののために働いている」と思うタイプの経営者や上司が「ボス」というタイプってことなんでしょうね。
●英語のボスに日本のような悪いイメージはないって本当?
英語のボス(boss)は、日本語で「上司」として訳されています。
エキサイト辞書の上司の英訳でもボスが出てきます。
one's superior(s); one's boss(es); 《口語》 the higher‐ups in one's firm [office]; one's chief.
また、英語のボス(boss)を「上司」と訳しているということは、本来きつい意味ではありません。
エキサイト辞書でも、以下のような感じです。
1a ボス,親分,親方; 社長,所長,主任(など) 《★【比較】 女性にも用い,日本語の「ボス」の悪いイメージではない》.
b ボス的存在の人,実力者,支配者.
2 《米》 (政界などの)首領,大立者.
作者によると、ロングマン現代アメリカ英語辞典での「ボス(boss)」の説明は以下のような感じだそうです。やはり悪い内容ではありません。
<ボス(boss)>
<あなたを雇用したり職場であなたに対して責任を持つ人
会社やそのほかの組織で重要なポジションを持っている人
ある関係の中で最も強い力を持ち、状況をコントロールする人>
●時代に合わない上司 ボスとリーダーの違いによるリーダー論
作者は、昔はこのいわゆる「ボス」でも良かったとしていました。経済が右肩上がりで成長している時代には、トップダウンですべてを決め、その人がボスとして指示を出し、部下はそれを忠実にこなしていれば成果を上げ、成長を遂げることができたとしています。
しかし、逆に言うと今は良くないということ。現在は右肩上がりの経済成長は見込めず、混沌とした時代でそのときにはリーダー一人の力では到底解決できない問題が山積しています。
そして、その時代に必要なのは、ボスではなく、リーダー(leader)。ロングマン現代アメリカ英語辞典では、ボスとリーダーでかなり違う説明になっていることがわかります。
<リーダー(leader)>
<ある人たちと一緒にもしくはその前を歩きながら、ある人たちをある場所に連れていく
人の腕や手を持ってあげたり、動物につけられたロープを引いてあげながら、人や動物をある場所に連れて行ってあげる>
手をとって、もしくは前を歩いて、ある場所に人を連れていく、そしてそれをする人がリーダーだというわけです。
●ボスは自分にだけ関心があるが、リーダーはチームに関心がある
さっき"日本語の「ボス」の悪いイメージではない"とあったのですが、アメリカ人でも悪いイメージがあるのかなというエピソードが記事ではありました。あるアメリカ企業のトップが以下のように言っていたとのことです。
「ボスは恐怖を作り出すが、リーダーは自信を作り出す。ボスは責任を負わせるが、リーダーは間違いを正す。ボスはすべてを知っているが、リーダーは質問をする。ボスは仕事をつまらなくするが、リーダーは仕事を面白くする。ボスは自分にだけ関心があるが、リーダーはチームに関心がある」
じゃあ、具体的にどうやればいいかというと、ポイントは2点。これは上記の「リーダーはチームに関心がある」やその前に出てきた「リーダーは部下の前を歩いて導く」といったことと関係するものでした。
●ダメな組織は○○を見ればすぐわかる…リーダーがすべきこととは?
ポイントの一つは、「あなたは何がしたいですか」と部下に質問すること。アメリカ企業のリーダーがよくする質問だそうです。上司は「これがわたしがあなたにやってほしいことです」とか「これがわたしがやりたいことです」と言いがちですが、そうではなく部下のやりたいことを聞け、とのこと。
自分で問題を見つけ、解決策としてどんなことがあり得るか、自分で考えさせます。一方、リーダーはそれに対してフィードバックしていくという説明でした。
上記は「リーダーはチームに関心がある」の関連ですが、「リーダーは部下の前を歩いて導く」と関連するポイントは、ズバリ「リーダーが部下の模範になる」ということ。自分が部下にこうしてほしいと思うことを自分が実践し、部下にやってほしくないことは自分もしないようにせよということでした。
起業再生を手がけている人や銀行で融資業務をしていた人に「組織の成長はどこを見たら分かりますか?」と聞いたら、みな「リーダーを見ればすぐに分かる」と言っていたそうです。つまり、部下がダメなせいでうまくいかないと思っている上司というのは、本当は自分自身が悪いってことみたいですね。
●良いリーダーと悪いリーダーがいるという考えに科学的根拠はない?
2019/09/25:…といった話を紹介していたのですけど、実は後に
巷のリーダーシップ論は間違い リーダーに必要な能力は既に研究で判明済みというものを書いています。
なぜリーダー論がほぼすべて間違いだと言えるのか?というと、「そのときどきで理想的なリーダーが変わる」ということが研究でわかっているため。上記の話でも昔と今で分けていたものの、どうももっと細かい場面場面において、理想的なリーダーが異なっている模様。すべての組織において「こういうリーダーが良い」ということは言えないようです。
話自体は非常におもしろい話でしたし、是非そういうボスではないリーダーな上司になっていただきたいなぁ…という話だったんですけどね。
【本文中でリンクした投稿】
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巷のリーダーシップ論は間違い リーダーに必要な能力は既に研究で判明済み【関連投稿】
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