てっきり「あすか」だと思ったら「とびしま」と読むそうです。
2013年3月5日 相川俊英 ダイヤモンド・オンライン
おカネが溢れていても人口がちっとも増えない!?日本一の金満自治体、愛知県飛島村が抱える悩み
地域全体の経済力は、自治体財政に大きな影響を及ぼす。地域経済が低迷すれば自治体財政は窮乏し、好調になれば自治体の懐も潤う。両者は当然のことながら、不可分の関係にある(あくまでも歳入面での話)。工業と農業、さらには物流拠点として発展する飛島村。その財政力は驚異的なレベルになっている。
飛島村の税収は約38億1000万円(2010年度決算・以下同)で、うち76%が固定資産税である。村内に集積する事業所からの納税がその主軸となっている。村の基準財政収入額が約31億6416万円なのに対し、基準財政需要額は約14億2072万円。
このため、村の財政力指数は2.55(3ヵ年平均)に達し、全国で最上位。それも2位の茨城県東海村(1.69)に大きく水をあけ、ダントツなのである。つまり、飛島村は日本一の金満自治体で、しかも日本で唯一、財政力指数が2を超える超リッチな自治体である。
富裕な自治体である飛島村は堅実な財政運営を続けており、借金残高はわずかに約6億1128万円。その一方、貯め込んだ基金は合計で約71億6472万円に上り、約50億円の村の年間歳出規模を大きく上回る。
巨額な借金の返済のために窮乏生活を続ける夕張市(財政力指数は0.21)とは、まさに対極の存在と言えた。
http://diamond.jp/articles/-/32813 財政力指数は2位の1.5倍ですから、ブッチギリトップです。ものすごいですね。
金持ちなので政策もリッチです。子育て支援なんかはとても良いと思うんですけど、無駄遣いのバラマキに見えてしまう政策も……。
豊かな税源を持つ飛島村は、独自のむらづくり施策に邁進する。子育てと教育、健康と福祉、そして地域防災などに特に力を入れており、村単独による事業を展開している。
たとえば、各種の子育て支援である。子どもの医療費の無料を2012年度から18歳までに拡充した。子どもを持つ村民には、出生時と小学校と中学校の入学時に、それぞれ10万円の祝い金が村から支給される。また、中学2年の夏休みに希望者全員をアメリカの姉妹都市に派遣する事業(1991年から実施)があり、その費用を村が全額負担する。
飛島村には高齢者祝い金の制度もあり、90歳で20万円、95歳で50万円、100歳で100万円が村からそれぞれ支給される。
もちろん、こうした現金支給型の住民サービスだけではなく、各種のハコモノ整備によるサービスも充実している。
そんな飛島村が最重要施策と位置付けていたのが、小中一貫教育を実施する学校の新設である。
しかし、昔は今の夕張市(財政力指数0.21)なみのときがあったようです。
(と言うか、夕張市は本当ひどいなぁ……。地元北海道ですし、何度か行ったところですし、悲しいです)
1959年9月に伊勢湾台風の襲来を受け、飛島村は壊滅的な打撃を受けた。132人もの村民が犠牲となり、住宅の被害は流失、半壊、全壊合わせて722戸にも及んだ。村の税収は激減し、災害復旧費に膨大な予算を必要とした。村の財政は危機的状況に陥り、翌年1960年度の財政力指数は0.22という低い数値になった。
こうした厳しい状況が10年ほど続いた後、飛島村に大きな転機がやってきた。埋立地の帰属の決定である。1971年12月、名古屋湾内の埋立地「西部臨海工業地帯」の2区と4区が、飛島村に編入されることになった。村は喜びで沸きに沸き、税収も激増した。編入前と比べて3.6倍にまで跳ね上がったのである。
飛島村は臨海工業地帯を手に入れ、日本有数の富裕自治体へと大変貌したのである。
工場みたいなものがないと、リッチにはなれないんでしょうね。
まあ、理由はともかく全国の自治体から羨望の眼差しで見られる飛島村。
しかし、記事タイトルにあるように人口は全然増えないようです。
飛島村の財政は盤石で、住民サービスの手厚さは群を抜く。しかも、名古屋市に隣接し、地の利もある。子育てのしやすさなどを求め、外から転居してくる人が多いかと思いきや、現実はそうなっていない。もちろん、夕張市のような急激な人口減に見舞われてはいないが、人口は横ばい傾向でまったく増えないのである。
飛島村の人口は、2012年4月の住民登録者で4524人。1年前は4526人で、2年前は4496人、3年前の2009年は4493人。2010年の国勢調査では4525人。2005年の国勢調査人口は4369人なので、常に4500人前後で推移している。変動が少なく、まるで住民が固定しているかのようだ。
こうした現象は、外からの流入人口がほとんどないことによる。このため、「飛島村は外から住民を入れないようにしているのではないか」と冗談半分に話す人までいるが、もちろん、それは事実ではない。
理由は何だろう?と思ったんですけど、単純に宅地不足だということでした。
村の北部は干拓によって造られた農地がほとんど。そして、南部は埋立てで造成された臨海工業地帯である。市街化区域はわずか8.66平方キロメートルしかなく、残りは全て市街化調整区域(13.87平方キロメートル)だ。
つまり、宅地として新たに活用できる土地そのものが乏しく、住宅を建設すること自体が困難となっているのである。その上、村の土地の平均海抜はマイナス1.5メートルである。厳重な防災対策が不可欠である。
何かもっとすごい盲点の理由があるのかと思いましたが、そうじゃないんですね。
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