太陽フレア発生のニュースを見たものの、注意しろ!というだけで何をして良いかは書かれていませんでした。検索すると、停電の可能性があるケースもあるようで、それでしたら停電対策が必要です。ただし、今回のニュースでは対策が必要とされるものは見ていません。
あと、文明が破壊されて19世紀初頭レベルまで戻るような大規模な太陽フレアも考えられるという話があり、マジかよと思いました。(2017/09/07)
2017/09/10追加:
今後のために…太陽フレアで注意すべき点
到達時間予測大外れ、予想よりかなり早く来てすぐピークに
●久しぶりの大型太陽フレア発生!
2017/09/07:情報通信研究機構(NICT)は日本時間の2017年9月6日に、太陽面中央に位置する黒点群2673における2回の大型の太陽フレア現象の発生を確認しました。そのうち、日本時間20時53分に発生した現象の最大X線強度は、通常の1000倍以上におよぶ大型のものでした。
今回観測された太陽フレア現象の発生規模は、17時50分(日本時間)に発生したものがX2.2、20時52分に発生したものがX9.3で、後者の規模は、2006年12月5日に観測されたX9.0以来11年ぶりの大きなものとなるそうです。
(
通常の1000倍の大型太陽フレアが発生 - 地球への影響は9月8日午後の見込み | マイナビニュースより)
太陽フレア - Wikipediaによると、太陽嵐が起こると、8分程度で電磁波が到達して電波障害が生じ、数時間で放射線が到達します。さらに数日後にはコロナからの質量放出が地球に届くとしていました。
ただ、NICTによると、コロナ質量放出の到達はもっと早いとしています。地球方向へ放出されたコロナガス(コロナ質量放出)は、日本時間の9月8日15時から24時ころにかけて地球に到来する見通しとのことでした。
●地球への影響は通信・放送衛星障害やGPS誤差の増大など
NICTでは注意を呼びかけているそうなのですが、具体的に何を注意すればいいの?というのはあまり親切ではありませんでした。
とりあえず、記事では、具体的な影響としては、到来後数日間にわたって、地球周辺の宇宙環境や電離圏、地磁気を乱れさせる可能性があり、通信衛星、放送衛星などの人工衛星の障害やGPSを用いた高精度測位の誤差の増大、短波通信障害や急激な地磁気変動に伴う送電線への影響などが考えられると書いていました。
また、今回の現象は、今後1週間ほど地球に影響を与える可能性があり、継続した注意が必要だということです。
●一番必要なのは停電対策?
この記事では、「停電」という言葉を使っていなかったものの、「送電線への影響」で心配なのは停電でしょう。もし本当に停電する可能性があるなら、懐中電灯のような停電時の明かりを用意しておくなど、これでしたら対策の立てようがあります。
私のノートパソコンはバッテリーなしでも電源コードを繋いで使えるため、バッテリーを消耗しないように家では未使用にしています。ただ、停電する可能性があるならと思い、今早速バッテリーを持ってきました。
Wikipediaの方では、この「停電」というワードが実際に出ていました。先程も書いた「数日後にはコロナからの質量放出が地球に届き、誘導電流が送電線に混入し、電力系統がおかしくなる」の後に、「ただ単に停電するのではなく、電機・電子系統に瞬断やEMP(電磁パルス)被害が出る」とありました。停電はあり得るようです。
また、"特に宇宙空間にある衛星(通信衛星、GPS、気象衛星、偵察衛星など)や、巨大なアンテナとして働く送電線の被害が起こる"といったことも書かれていました。
●最近はバックアップ体制をとるので停電は起きていない
投稿直前に他のニュースもいくつか読みました。
大規模な「太陽フレア」観測 通信障害の可能性も:朝日新聞デジタルを見ると、"全地球測位システム(GPS)や航空機通信などに使う短波通信に影響する可能性があり、人工衛星を運用する会社に注意を促している"とありました。注意するのは一般人ではないという感じですね。
また、NHKの"太陽で大規模爆発 8日地球に影響出るおそれ"(9月7日 20時05分)では、停電の話が出ていました。国立天文台の矢治健太郎さんによると、実際に1989年3月にはカナダのケベック州で600万世帯の大停電も起きたことがあるそうです。
ただ、影響が出るまでには、通常2日から3日はかかります。注意喚起によってバックアップ体制をとるなどすることで最近は、大きな停電などは起きていないとのこと。関係する企業が対策しているということでしょうね。
じゃあ一般人は関係ないのか?というと、国立天文台の矢治健太郎さんは「太陽フレアに関する情報は研究機関などから発信されているので、注意してあらかじめ対策をとってもらいたい」という微妙な言い方をしており、よくわかりませんでした。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170907/k10011130721000.html
●太陽フレアで文明が19世紀初頭レベルまで逆戻り
あと、今回はそのような大規模なものではないと思うのですけど、Wikipediaによると、2008年に出た全米科学アカデミーによる「激しい宇宙気象――その社会的・経済的影響の把握」報告書では、強力な太陽フレアが地球の磁場を混乱させ、強力な電流によって高圧変圧器が故障(規模によっては溶融)し、電力網が停止する可能性について検討されているそうです。
この場合、米国だけで最初の1年間で1兆〜2兆ドルの被害が出て、完全復旧には4年〜10年かかるとのこと。もし1859年規模のフレアが起これば、社会に大混乱が生じ文明は19世紀初頭に戻ると予想されたと言いますから、信じられないレベル。20世紀初頭ですらなく、19世紀初頭だって言うんですからね!
しかも、この規模のフレアが起きたのは1000年前などではなく、1859年だといいますからそれほど昔ではありません。結構な頻度で起きるんでしたら、えらいことになりますわ。
Wikipediaでは、さらに、大型の変圧器は調達に年単位の時間がかかり、電力網が世界規模で破壊された場合に生産はほとんどできず、超高圧送電線の敷設にも時間がかかると書いていました。
本当にこうなったらマジで困るのですが、たぶん誰も本気で対策を講じていないでしょう。あまりにも費用がかかりすぎるためです。起きないことを願うしかなさそうでした。
●今後のために…太陽フレアで注意すべき点
2017/09/10:いい加減経ってから気づいたのですが、こういう人がこういう風に注意すべきという具体的なアドバイスを見つけました。今更ではあるものの、今後のためにメモしておきましょう。ちなみに私が一番気にしていた停電うんぬんの話はありませんでした。
カーナビ利用者
走っている道とは違う場所を案内するといったケースが出る可能性があり、ふだんよりも位置情報を信用しすぎないことが必要。
船に乗る人
GPSや無線通信などに影響が出るおそれがあり、代替の通信手段を確保しておく必要がある。
工事現場
建設現場やボーリングを行っている現場などでは、GPSに頼るような細かい作業は控える。
太陽フレア ピーク過ぎるも数日間は警戒を 9月8日 16時43分 NHKより
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170908/k10011132061000.html
●到達時間予測大外れ、予想よりかなり早く来てすぐピークに
また、
太陽フレア 磁場の乱れ 予想より9時間早く発生 気象庁がとらえた! | ハザードラボ( 2017年09月09日 00時08分)によると、今回の太陽フレアによる高温のコロナガスの到達時間は、予測よりかなり早く来ていたそうです。
大規模な太陽フレアは、太陽の黒点群で6日夜に発生していました。この爆発に伴って、高温のコロナガスが8日の午後3〜12時ごろにかけて地球に到達するとみられていました。
ところが、当初の予測より9時間以上早く、8日午前6時前に地磁気の乱れが始まったことを気象庁地磁気観測所が確認。午前8時から大きくなって、9時過ぎにピークに到達したということで、到達予想よりかなり早くにピークになってしまいました。
次回の大規模な太陽フレアの際には、このように予想が大きく外れることも考慮に入れておいた方が良さそうです。
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