2020/01/11:
●東京理科大経営学部教授が論文盗用の上、改ざんする研究不正
●規定に反して氏名非公表 東京理科大学「退職勧奨に応じたから」
●東京理科大は、大学発スタートアップ・イノフィスの支援ロボが注目
●東京理科大経営学部教授が論文盗用の上、改ざんする研究不正
2020/01/11:東京理科大学って経営学部もあるんですね。経営学部の教授が、他人の論文を盗用、改ざんしていたことがわかり、ニュースになっていました。
東京理科大元教授、論文を盗用・改ざん 昨年3月に退職:朝日新聞デジタル(宮崎亮 2020年1月10日 14時00分)という記事が出ていたのです。
教授は、他の研究者の論文を無断で流用して論文を作成し、学会誌上で発表。その際、流用元の論文にある研究データを一部改ざんしており、より悪質性が増しています。教授の論文と流用元の論文は、仮説など多くの箇所が一致しており、盗用したのは確実だったようです。
また、教授は、関連する論文をもう1本発表しているものの、内容が本質的に同じで、引用表示もなされていませんでした。こちらは二重投稿という不正とされています。二重投稿だというのは確かに普通ならそうなんですけど、今回の場合は盗用でもありますから判断が難しいですね。
●規定に反して氏名非公表 東京理科大学「退職勧奨に応じたから」
この教授が不正を認めたという記述は、記事にはありませんでした。ただ、大学の求めに応じて論文を取り下げ、2019年3月に退職したとのことで、最終的には半ば認めた形なのかもしれません。盗用の場合は、かなりわかりやすいですからね。
不正の告発はかなり昔で、2016年9月でした。その後、17年1~12月、大学が設置した調査委員会が、教授や関係者を調査して不正を認定しています。じゃあ、退職までなぜこんなに時間がかかったの?と思ったら、教授が不服申し立てをしたためっぽいです。最初は認めなかったということですね。ただ、その再調査も実施しても覆らず、2019年7月、大学が文科省に報告しています。
このように見ていくと、東京理科大学の対応には問題がなかったように思うかもしれませんけど、実は問題ありあり。同大の規定によると、研究不正を認定した場合は氏名を公表するものの、今回は非公表でした。今頃になって報じられたということで、ひょっとしたら名前だけでなく不正があったことすら未発表だったのかもしれません。
非公開の理由について、東京理科大学は「本人が退職勧奨に応じており、実質的に十分な制裁が行われたと理解したため」と説明しています。しかし、自らつくった規定に反しており、問題があるでしょう。教授という立場が上の人であったために、特別扱いされた可能性もありそうです。
●東京理科大は、大学発スタートアップ・イノフィスの支援ロボが注目
ちょっと短いので、東京理科大学の話題で何か…と検索。
ブラザー工業、東京理科大発スタートアップに出資 :日本経済新聞(2019/12/25 19:14)という記事が出てきました。
ブラザー工業は、東京理科大学発スタートアップ企業のイノフィスに出資したと発表。出資額は非公表ですが、イノフィスが実施した総額35億3000万円の第三者割当増資をビックカメラや東和薬品などと共同で引き受けたとしています。
このイノフィスというのは、装着型の作業支援ロボットの開発などを手掛けるスタートアップ。2013年に設立しました。特徴としては、モーターではなく空気圧を使う装着型ロボットのため、軽量であるということ。介護や農業など重労働での身体負担を軽減できるロボットとして、すでに累計5000台以上を販売しているそうです。この会社はすごくいい感じですね。
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