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松原弘明元教授、動物実験なしで患者に手術 人体実験批判も


★2013/4/22 松原弘明元教授、動物実験なしで患者に手術 人体実験批判も
★2013/4/17 松原弘明元教授、既出の3論文以外に14論文で捏造・改竄の不正


★2013/4/22 松原弘明元教授、動物実験なしで患者に手術 人体実験批判も

 人の試験の前に動物実験を行なっていなかった……という問題もあったようです。
京都府立医大手術 組織的な欠陥究明を
2013年4月13日 琉球新報 社説

 京都府立医大の松原弘明元教授のチームが動物実験をしないまま、急性心筋梗塞の患者に患者自身の幹細胞を移植する手術をしていた。

 移植手術は臨床試験として実施されている。臨床試験をする場合、動物実験で安全性と有効性を確認することが大前提だ。動物実験なしに実施したとなれば、人体実験をしたと批判されても仕方ない。

 手術が実施された2004年2月当時、同チームは事前にブタを使った動物実験で治療の有効性を調べたと発表していた。うその説明をしながら「世界初」の手術成功と誇らしげにアピールした。医師としての功名心が優先され、倫理性が置き去りにされたというほかない。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-205270-storytopic-11.html

 別記事。
元教授の14論文に捏造・改ざん…京都府医大
2013年4月12日 読売新聞

 04年に松原元教授らが急性心筋梗塞の男性患者に行った血管再生の臨床研究については、03年に倫理委員会が研究計画を審査した際、松原元教授らが02年に発表した論文も参考資料となった。幹細胞の注入により、心筋梗塞のブタの心臓で血管が増えたという内容だったが、報告書は、血管本数が実際よりも多いように画像が改ざんされていた、と認定した。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20130412-OYT8T00891.htm

 しかし、これに関しては"倫理委審査では、人間に対して類似の治療を行った海外の研究例も参照しており、安全性の確認に問題はなかった"と説明しています。

 別の記事でもそういった趣旨の説明が載っています。
元教授が14論文で不正 京都府立医大、退職金返還要求へ
2013/4/11 22:10 日経新聞

 松原元教授は2004年に動物実験を経ずに急性心筋梗塞の臨床試験(治験)を患者に実施していたが、京都府立医大は「倫理上も手続き上も問題はなかった」との見解を示した。

 ただ、臨床試験の安全性などの審査のために学内の倫理委員会に提出した論文でも、画像の改ざんなどがあったという。(中略)

 松原元教授は、慢性心筋梗塞の動物実験しかやらずに、急性心筋梗塞の患者の血液から幹細胞を取り出す臨床試験を実施していた。京都府立医大は、海外で人間を対象にした論文が報告されており、倫理上の問題はなく、学内の倫理委員会が許可したことも問題はないと結論付けた。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1103W_R10C13A4CC1000/

 この判断が妥当かどうかについては、実は怪しいところがあります。

 というのも、現在の副学長が当時倫理委員会にいたためです。
京都府立医大:不正5論文、倫理委パス…松原元教授が申請
毎日新聞 2013年04月12日 02時31分(最終更新 04月12日 04時13分)

京都府立医大の伏木信次副学長は11日、今回の臨床試験を巡る問題について、「誠に遺憾。倫理上も問題がある」と記者会見で陳謝した。だが一方で、倫理委員会が松原元教授の臨床試験を審査した03年の経緯については、「海外で類似の(臨床)事例があるため、安全上は問題ないと考えた」と説明した。

 伏木副学長は当時の倫理委の委員長だった。
http://mainichi.jp/select/news/20130412k0000m040114000c.html

 こうなると、責任を逃れるために判断を甘くした、という可能性について、ついつい考えてしまいます。

 また、最初の琉球新報でも「やはり問題だ」といった書き方をしていました。
 同チームに責任の一端があるのは間違いないが、大学の倫理委員会にも問題がある。動物実験をしていなかった事実を見抜けぬまま倫理委員会は手術実施にお墨付きを与えてしまった。

 大学側は主な承認理由としてドイツや韓国で類似の研究が先行して実施され、問題が起きていないことを挙げる。しかし幹細胞を濃縮するなど手法が異なっている。先行事例は数が少なく、しかも違う研究を根拠に安全性を保証したのなら、倫理委の審議は不十分と言わざるを得ない。

 幹細胞研究は臨床への応用に期待が大きい。一方で無秩序に進めれば予期せぬ問題が起きる恐れがある。だからこそ政府は06年に人の幹細胞を使った臨床研究を行う際に従うべき指針をまとめている。さらに厚生労働省は研究計画を審査する地域ごとの倫理委を設けることなどを盛り込んだ新法を近く国会に提出する見込みだ。

 病気やけがで機能を失った臓器や組織を修復する再生医療として幹細胞研究は重要な役割を担っている。今回の事態はその研究の信頼性をも揺るがした意味でも深刻だ。大学側は手術チームだけの責任に矮(わい)小化せず、組織として何が問題だったのかという抜本的な検証と究明を進めるべきだ。


 不正問題は不正を行う側だけでなく、不正を見抜く側にもあるという指摘は以前からされていました。

 この指摘を真摯に受け止めて、大学側なども対策に本腰を入れるべきだと思います。


★2013/4/17 松原弘明元教授、既出の3論文以外に14論文で捏造・改竄の不正

 別のところで不正・捏造をやる人はたいてい一つではなく、複数やっていると書きました。そして、松原弘明元教授についても既に3つ捏造濃厚だった論文の他に、今回大量に不正論文が出てきました。

 不正を指摘したのは所属していた京都府立医大の調査委員会で、自浄作用を果たしてこなかった癖にと思わなくもないですけど、まあ、それはそれ、一応前進はしました。

 この不正論文の数は、報道によって異なっています。多いのは14というものです。
元教授の14論文に捏造・改ざん…京都府医大
2013年4月12日 読売新聞

 京都府立医大(京都市)は11日、2月末に辞職した松原弘明・元教授(56)(循環器内科学)が関与した論文計14本で52件のデータの捏造(ねつぞう)や改ざんがあったと発表した。

 松原元教授らが2004年に実施した臨床研究で、学内の倫理委員会に提出した論文も含まれており、同大学は「研究者としての倫理観が欠如している」と批判した。今後、懲戒相当として退職金の返還を求めるべきかどうかなどを審査する方針。

同大学によると、11年6月頃からインターネット上の書き込みなどで不正の指摘があり、同年12月に調査委員会(委員長=木下茂副学長)を設置。松原元教授が03年まで在籍した関西医大時代も含め、1999~2011年に発表した計18本を調査した。

 論文は、特定の細胞を増やす作用があるとされる幹細胞の注入で、動物の血管が増えるかどうかなどを調べたという内容。この日公表された報告書によると、01~11年の14本で、細胞などの画像の一部を切り取って別の画像としたり、グラフの折れ線を上下反転させて別の論文で使い回したりしていた。松原元教授がデータの基になる実験ノートなどを調査委に提出せず、明確に反証しなかったことから、「捏造や改ざんが行われた」と結論付けた。

 松原元教授が直接捏造に関わったり、指示したりしたのかという点は確認できなかったが、14本すべてに関与しているのは松原元教授だけであり、「松原氏の研究室の指導監督体制に本質的な欠陥があり、責任は極めて重い」と指摘した。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20130412-OYT8T00891.htm

 一方、13本不正としているのがこちらです。
論文不正:松原元教授関与、13本に不正
毎日新聞 2013年04月11日 15時00分

 京都府立医大の松原弘明元教授(56)=2月末に辞職=を巡る論文不正疑惑で、大学の調査委員会は、松原元教授が関与した論文のうち少なくとも13本に図表の捏造(ねつぞう)や改ざん、流用があったことを指摘する報告書をまとめた。(中略)

 報告書によると、18本のうち、少なくとも13本に掲載された顕微鏡写真などの画像で、回転させたり、拡大・縮小したりして別画像に見せかけるなどの不正があったと判定した。13本の他に2本は、内容が同じなのに、題名と共著者だけが変わっており、重複投稿と認定した。【八田浩輔】
http://mainichi.jp/select/news/20130411k0000e040227000c.html

 13本と14本の違いは、この最後の重複投稿の扱いでしょうか?これを不正に加えるか否かで異なってきますけど、題名と共著者だけが変えて投稿なんてまともじゃありませんし、不正で良いでしょうね。

 また、毎日新聞の後の報道でも14本としていました。私もこちらの数え方を採用します。


 既に問題となったというか、この騒動のきっかけとなった3論文ですが、毎日新聞では上記14本とは別だとしています。
 松原元教授はこのほかにも、降圧剤「バルサルタン」の効果に関する論文3本が「重大な問題がある」との指摘を受けて撤回。経緯などを大学が調べている。

 じゃあ、最初のバルサルタン研究論文撤回(捏造?不正?)で、松原弘明教授が辞表でもリンクを張った不正指摘ブログで疑惑の論文はどうだったか?と見てみると、16本でした。

 そして、問題の3論文はやはり別換算のようです。
京都府立医科大学、関西医科大学の論文画像類似事案について

松原弘明氏には、上記の基礎研究論文だけでなく、臨床研究論文でも研究不正疑惑が浮上しています。(中略)

以下は撤回された3論文
Effects of valsartan on morbidity and mortality in uncontrolled hypertensive patients with high cardiovascular risks: KYOTO HEART Study.
Eur Heart J. 2009 Oct;30(20):2461-9
http://eurheartj.oxfordjournals.org/content/30/20/2461.long

Enhanced cardiovascular protective effects of valsartan in high-risk hypertensive patients with left ventricular hypertrophy–sub-analysis of the KYOTO HEART study.
Circ J. 2011;75(4):806-14. Epub 2011 Mar 19.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/75/4/75_CJ-11-0059/_pdf

Effects of Valsartan on Cardiovascular Morbidity and Mortality in High-Risk Hypertensive Patients With New-Onset Diabetes Mellitus.
Circ J. 2012 Sep 12. [Epub ahead of print]
https://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/advpub/0/advpub_CJ-12-0387/_pdf
http://blog.goo.ne.jp/matsubaralaboratory

 これらを合わせると、ネット上では19論文の不正指摘、海外・大学からの指摘が17論文ということになります。

 本当ひどいことになりました。


 関連
  ■バルサルタン(ディオバン)松原弘明撤回論文、発表時から疑惑があった
  ■その他の社会・時事問題について書いた記事

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