Appendix

広告

Entries

必要悪?新聞の体罰肯定論「殴られて血まみれでも感謝される体罰がある」


2013/4/27:
●まるで体罰賛成キャンペーンのように擁護記事を連発していた大新聞
●必要悪?新聞の体罰肯定論「殴られて血まみれでも感謝される体罰がある」
●体罰を禁止しているから教師が正当防衛できないのでは?の答え
●木の棒で尻を叩かれる・正座・丸坊主をどう擁護するかと言うと…
●新人職員を毎日正座させる先輩を見て上司「指導熱心と思った」
2019/10/26:
●文部科学省がいじめの定義を変更、「いじめじゃなくて遊び」は通用せず


●まるで体罰賛成キャンペーンのように擁護記事を連発していた大新聞

2013/4/27:体罰で死者が出たところなのですけど、体罰賛成キャンペーンのような感じで、産経新聞が体罰を擁護する記事を連発していて、異彩を放っています。例えば、以下のあたりは産経新聞の記事で、体罰を擁護する意図が感じられるものでした。

  ■新聞社の体罰賛成論「教師が怒っただけで体罰と言われるので生活指導できない」
  ■産経新聞、体罰賛成論で岩崎夏海を採用「体罰禁止では問題は解決しない」
  ■内部告発者が匿名なのはおかしい、「痛み」も伝わらない 柔道五輪代表暴力問題で大手新聞社

 これが私の誤解ではなく、産経新聞は本気なんだなと感じたのが、喫煙生徒を血まみれになるまで殴った教師、母親は「よくぞやってくれました」と頭を下げた(2013.4.9 08:00)というという記事。タイトルからしてすごいですね。


●必要悪?新聞の体罰肯定論「殴られて血まみれでも感謝される体罰がある」

 産経新聞は、死者が出た大阪市立桜宮高校の体罰問題をきっかけに、「『体罰』を考える」を連載。この連載が終了後も、「学校教育法で禁じられている体罰だが、実体験に基づいてその効果を知らせるご意見もあった」として、いくつかの体罰肯定論を紹介しています。まず表題の件は、以下のようなものでした。

<日常的に校庭に暴走族が入り込み、頻繁に授業妨害があり、登下校時に喫煙したりするのは当たり前の高校に通っていた。授業中に、複数の生徒が教師をボコボコにするといったこともあった。また、街で起きた窃盗事件などの聴取で、高校にパトカーが来るのも珍しくなかった。
 そんな中、1人の生徒が喫煙して生徒指導で呼ばれ、教師から血まみれになるまで殴られたということがあった。翌日、その生徒の母親が学校に出向いてきた。大問題に発展するのかと思いきや、母親は「よくぞやってくれました」と頭を下げていた。その様子を見て「体罰は必要悪なのではないか」と感じた>(要約)

 「血まみれになるまで殴られた」というのは、普通の人にとっては「それはダメじゃね?」となるところ。でも、産経新聞的には血まみれですら感謝する人(本人ではなくて親ですけど)がいるんだから、他は言うまでもないということなのかもしれません。


●体罰を禁止しているから教師が正当防衛できないのでは?の答え

 次は自殺事件のときですら出ていた「親が悪い」というもの。というか、当時の「親が悪い」という報道も産経新聞だった気がします。

<元教師は「親に問題はないのか」という点を強調していた。小学校の講師をしていた知り合いの女性教師が、体格の良い小学校5年生の児童がテスト中に問題行為をしたため注意したところ、児童が向かってきて格闘になり、女性教師の身体に青あざができてしまうようなトラブルになったという。
 この児童は数々のトラブルを起こしていたこともあり、保護者である児童の母親にも働きかけをしたのだが、実は、母親自身が子供に虐待行為をしていたことが判明。しかも、母親は学校側に無理難題を求める“モンスターペアレント”でもあったため、学校側はその後の対処にも苦労したという。
 元教師はこの一件について、子供は家庭でのストレスのはけ口として、教室で女性教師に暴力をふるった可能性もあると推測している>

 これは親も悪いですし、子も悪いです。でも、体罰肯定論と直接関係ない話であり、ここで紹介する意図をいぶかしみます。実際、記事内でも<児童や生徒が問題行動を起こし、教師がやむにやまれず手をあげたケースは本来、体罰にはあたらない>としていました。現在でも体罰に当たらないとされているものであり、体罰を擁護するエピソードにはなりません。

 新聞社の体罰賛成論「教師が怒っただけで体罰と言われるので生活指導できない」のときもそうでしたけど、産経新聞は体罰じゃないものまで体罰とみなされる…という例を並べて、体罰そのものまで肯定しようとしている印象。必死ですね。


●木の棒で尻を叩かれる・正座・丸坊主をどう擁護するかと言うと…

 これ以外にもそういう流れにするの?という話がありました。まず、以下のように「生活指導による体罰」ではない「学業成績による体罰」の事例を紹介しています。

<授業中、あてられて答えられないと、正座。テストの点数が悪いと、木の棒で尻を叩かれる“ケッパン”、小テストが基準点にいかないと、ゲンコツ。“重罪”の場合、バリカンで頭を刈られて丸坊主にさせられることもあったという。
 文部科学省の基準によれば、正座や丸坊主の強制も体罰にあたる。だが、職員室にはバリカンが常備され、その場で丸刈りにされていた。
 丸坊主は、テストの点数だけでなく、カンニングなどの問題行為への対処として行われることもあり、“生活指導”として位置づけられていた面もあった。多いときはクラスの半数以上が丸坊主になったこともあったという>

 この話は全然体罰を擁護する要素はないのですけど、産経新聞は「学校側は、とにかく学業成績をあげ、進学実績をつくることに必死だったのだろう」と理解を見せます。さらに、明るく楽しんでいたのだから良いじゃない!として、肯定化してきました。そう来るか!

<校内の雰囲気は決して暗くはなかったといい、丸坊主にされた生徒を笑って迎えるなど、“体罰”を罰ゲームのようなノリで楽しんでいる雰囲気もあったという>


●新人職員を毎日正座させる先輩を見て上司「指導熱心と思った」

 それがねぇ、一見明るく見えるいじめなんてものも世の中にはあるんですよね。例えば、100万円以上おごらせ毎日正座 熊本市職員パワハラ 2011年12月26日19時59分 朝日新聞の件がそうでした。

 新人職員に正座させ、飲食代まで出させるあきれた悪質なパワーハラスメントが熊本市で判明しています。いじめていた2人は20代の男性の新人職員に約2年半、ほぼ毎日のように職場の喫煙スペースで30分~1時間程度の正座をさせていました。

 しかし、その際、他の職員に怪しまれないよう、笑っているよう指示する偽装工作を行っていました。所長ら職場の全職員が正座を目撃していたが、所長は「指導熱心と思った」として、問題視しなかったといいます。明るいから大丈夫というのは間違いです。


●体罰はいじめと似ている…人によって判断が違うから禁止しないべき?

 産経新聞の最後はこうでした。

<体罰問題の根深さは、禁じられた行為であるにもかかわらず、その線引きの難しさと、教師、生徒、保護者一人ひとりの受け止め方が違うところなどにあるといえる>

 さっきいじめの話を出しましたが、"一人ひとりの受け止め方が違う"というのはまさにいじめと同じですね。だからこそ一律に禁止すべきじゃないと産経新聞は言うんでしょうけど、果たして産経新聞はいじめでも同じ話ができるでしょうか。

 そうすると、今度は「体罰といじめは全く異なる」と、体罰肯定派は言うかもしれません。しかし、"一人ひとりの受け止め方が違う"のですから、ある体罰を「それは体罰ではなくいじめだ」と"受け止め"る人が存在するでしょう。また、先の職場いじめの話は「正座」ですから、産経新聞の出した体罰の例とちょうど全く同じです。

 このように体罰といじめは互いに接したところに位置している…というのが実態だと考えられます。


●文部科学省がいじめの定義を変更、「いじめじゃなくて遊び」は通用せず

2019/10/26:いじめっ子側の言い訳として、「遊んでただけ」「いじめじゃなくていじり」「ふざけてただけ」「本人も笑ってる」といったものが多いことも考えなくてはいけません。いじめであり体罰ではありませんが、「楽しんでるから」「本人も了承してるから」といった正当化は重なるところがあり、参考になるでしょう。

 2017年度に認知されたいじめは、41万4378件と過去最多を更新していました。記事によっては、前年より一気に10万件以上も増えたとしているものもあります。このような極端な増え方があったのは、当然、2017年に一気にいじめが増えたわけではありません。集計するいじめの定義を変えたり、発見に力を入れたりしたためでした。
(いじめ最多41万件 進む把握、解決直結せず 指導力不足、悪化の例も 毎日新聞 2018年10月26日より)

 文科省は、いち早く「いじめの芽」を摘むためとして、学校がいじめと判断すべき項目を増やしたとのこと。他の記事もチラチラ読んでいると、ケンカやふざけ合いなどについてをいじめに計上するようになったみたいですね。産経新聞の擁護していた「明るい体罰」も、文部科学省定義だといじめにあたりそうです。


【本文中でリンクした投稿】
  ■新聞社の体罰賛成論「教師が怒っただけで体罰と言われるので生活指導できない」
  ■産経新聞、体罰賛成論で岩崎夏海を採用「体罰禁止では問題は解決しない」
  ■内部告発者が匿名なのはおかしい、「痛み」も伝わらない 柔道五輪代表暴力問題で大手新聞社

【関連投稿】
  ■体罰などの体育会系マネジメントはカルト宗教の洗脳手法 精神的に監禁し支配するのが大事
  ■教育委員会が体罰通報者の名前を学校に報告「問題はなかった」
  ■学校・教育・子どもについての投稿まとめ

Appendix

広告

ブログ内 ウェブ全体
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示









Appendix

最新投稿

広告

定番記事

宝くじ高額当選者3000人のその後……10年後の彼らの生活は?
歴代首相の身長ランキング 背の高い、低い意外な総理大臣 野田佳彦・麻生太郎・鳩山由紀夫・小泉純一郎・安倍晋三など
日本で馴染みのある韓国系企業一覧
国別ノーベル賞受賞者数ランキング 日本は8位、上位はどこの国?
橋下徹大阪市長の出自 同和地区(被差別部落)と父・叔父と暴力団
意外に有名企業があるファブレス企業・メーカー 任天堂・ダイドードリンコ・やおきんなど
飛び降り自殺は意識を失うから痛みはない…は嘘 失敗した人の話
白元・鎌田真の経歴と派手な交友関係 神田うの,松本志のぶ,妻も美魔女など
楽天Edyはコンビニの公共料金の支払い(収納代行)に使える?
楽天Edyの使えるコンビニ・使えないコンビニ
主な緑黄色野菜一覧 と 実は緑黄色野菜じゃない淡色野菜の種類
のれん代とのれん代の償却のわかりやすい説明
消滅可能性都市ランキングと一覧 1800市区町村中896自治体が危機
カルシウムの多い食材ランキングベスト20 牛乳以外に取れる食品
堀越二郎の妻は死んでないし菜穂子でもない モデルは堀辰雄の婚約者矢野綾子
創価学会、会長候補の正木正明氏左遷で谷川佳樹氏重用の理由は?
インチキで効果なし、活性水素水詐欺 誇大広告であるとして排除命令が出た商品も
高カロリー食品ランキングベスト20(100グラムあたり)
EPA、DHA(オメガ3脂肪酸)の魚油サプリ 効果なしどころか危険という説
リチウムイオン電池の寿命を長持ちさせるのは、使い切って満充電?継ぎ足し充電?

ランダムリンク
厳選200記事からランダムで









アーカイブ

説明

書いた人:千柿キロ(管理人)
サイト説明
ハンドルネームの由来

FC2カウンター

2010年3月から
それ以前が不明の理由