2013/4/28:
サプリが安全という大誤解 有害で死亡率が上昇することも
女性は男性と違って過剰摂取状態になりづらい?
カルシウム摂取推奨量が少なすぎても心血管疾患リスクが上昇
●サプリが安全という大誤解 有害で死亡率が上昇することも
2013/4/28:
サプリも適正量を守ってカルシウム過剰と心疾患リスク(2013年3月25日 井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-)という記事の話。うちのブログではこういう系の話多いのですが、勘違いがそれだけ多いということですから、しつこくやります。
2012年公表された厚生労働省のアンケート調査によれば、50代以上の約3割が日常的に健康食品・サプリを利用しているそうです。多いですね。彼らが購入時に最も重視するのは、「効能・効果」と「成分含有量」です。
一方で「安全性」に対する関心は低かったといいます。サプリは無害、というイメージが強いからではないかと、作者は想像していました。ただし、サプリが安全というのは、大きな誤解です。実を言うと、健康食品・サプリの効果というのも期待できないのですけど、とりあえず、今回は安全性の大誤解だけ。
2013年2月、「JAMA内科学」に掲載された米国の調査研究によると、カルシウム・サプリの摂り過ぎは心臓の健康に悪いとのこと。調査では50~71歳の男女、約3万9000人を平均12年間にわたり追跡。期間中に心血管疾患で死亡した男性7904人、女性3874人について背景を分析しています。
その結果、マルチビタミンを含めカルシウム・サプリを1日1000ミリグラム以上摂っていた男性群は、摂取していない男性群と比べ、心血管疾患による死亡リスクが20%高かったことがわかりました。
●女性は男性と違って過剰摂取状態になりづらい?
脳血管疾患による死亡リスクは差が生じなかったということで、心血管疾患に限定したもののようです。これは心血管疾患と脳血管疾患では病気が違うのですから、そこらへんで説明できそうです。
しかし、さらに不思議だったのは、女性群は心血管疾患、脳血管疾患ともにサプリ摂取との関連は見いだされなかったということです。こちらについても記事では特に説明がなかったのですけど、私は女性が男性よりもともとカルシウムの必要量が多いため、過剰摂取状態になりづらかったのかなぁ?と想像しました。
ただ、どちらも私の勝手な想像ですので、本当のところはわかりません。
●カルシウム摂取推奨量が少なすぎても心血管疾患リスクが上昇
また、この後記事では、サプリだけの量じゃなく、食事のカルシウムにもご注意をという話になっていました。少なすぎても心血管疾患リスクが上昇するという話です。
日本人の食事摂取基準(2010年版)によると、男性50~69歳のカルシウム摂取推奨量は1日700ミリグラム。それ以上摂取すると健康被害が出るとされる耐容上限量は、2300ミリグラムである。今回の試験では、食事+サプリの総カルシウム摂取量が少な過ぎても心血管疾患リスクが上昇することが示されている。分岐点は1日500ミリグラムあたりらしい。そういった意味で推奨量はなかなか妥当な線といえるが、上限量は緩すぎるかもしれない。少々意識すれば、食事で推奨量を摂れるからだ。
本当は食事だけで摂れると理想的なんですけどね。ほとんどのものは過剰摂取では有害になり、「たとえ身体に必要な成分であっても多くの場合その法則に当てはまる」ということだけは覚えておいてください。
そして、これはサプリメントだけでなく、健康食品がノーリスクではなく有害になり得るという理由もであります。サプリメントや健康食品は特定の成分を偏らせているために、過剰摂取になりやすく、副作用のようなものが出やすいのです。言われてみれば当然という話なんですけど、むしろリスクが高いものだと理解することが大切です。
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