タイトル見て何言っているの?って思うかもしれませんので、説明。
「ヤマダ電機のオリジナルモデル」というのは当然ヤマダ電機でしか売っていないはずの専用のモデルです。ところが、これが他店で買えてしまったというのです。
しかも、"価格は3月下旬に私が調べた時点では11万8000円で、還元ポイントはなし"というヤマダ電機の販売より、3万円も安い価格だったのです。
この価格がまた本来はありえないことなのです。理由は以下。
一部の仕様を変更することが比較的容易なパソコンでは、メーカー品をベースにわずかな変更を加えて、「オリジナルモデル」として売り出すことは少なくない。こうした独自商品の場合、一概には言えないが、量販店は通常よりも多い一定量を仕入れることなどを条件に、仕入れ条件を通常商品よりも有利に結んでいることが多い。
普通に考えれば、ヤマダでしか売られないはずの「ヤマダモデル」を、ほかの事業者がヤマダよりも大幅に安い値で販売することはあり得ない。
よく許したなと思いますが、作者はこのお店に「匿名ならば話に応じる」との約束を取り付けて取材しています。
――ヤマダ電機のオリジナルモデルを販売していますが、これはどういったルートで仕入れているんですか。
「問屋です。扱っている商品はすべて問屋から仕入れています」
――オリジナルモデルですから、通常では仕入れられないと思いますが。
「そうなんですか。分かりません。でも、ほかのサイトでもそんな例はたくさんあるでしょう?」
――量販店から仕入れているということはないんですか。
「うちはすべて問屋を通しています。直接量販店から買ってくるということはありません」
――仕入れ先の問屋さんが、どちらから仕入れているかはご存知ですか。
「問屋さんの内部事情ですから、私には分かりません」
(中略)
――ずいぶん安い値段がついているものも多いんですが、それよりも安い値段で仕入れているんですよね?
「もちろんです。商売ですから。値段が下がって、利益が出なくなってしまうものももちろんありますが」
取材は許してくれたものの、やはり秘密は多く、問屋さんなどは教えてもらえなかったようです。怪しいですね。
さて、この謎の販売ルートですが、「業者売り」というものがあるそうです。
「業者売り」とは、転売されることを承知で、大量の在庫がある商品などを格安でインターネット事業者などに販売することだ。
原則的には、どの店舗も「同業者」への販売はしないとしている。いたずらな安値がネットに表示されれば、自らの事業にも影響を及ぼすからだ。だが、競合が激しくなるなか、売り上げの確保や在庫の解消に困った店舗がやむにやまれず業者に販売することは、業界では少なくないこととされる。
(中略)今回、私の知人がパソコンを購入した事業者の商品が、どこから流れてきたものかはわからない。メーカー、中間流通事業者、小売店、いずれの可能性も考えられる。
(中略)今回のような「ヤマダモデルがほかの店舗で安値で売られる」という現象は、正当な利益が上乗せされているとすれば、いずれかの流通段階で「横流し」が発生しなければ起こりえない。
中国だと正真正銘の正規品を作っているメーカーが正規品そっくりの海賊版(そりゃ、そっくりに決まってますわ)を横流しすることがあると聞いた覚えがありますが、日本でも似たようなことがあるとは……。
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