オーディオの世界は奥が深いです。
何気なくニュースを読んでいると、同じオーディオでも途端に音質が良くなるという、摩訶不思議な「CDの2度がけ」なる音楽の再生方法が紹介されていて、びっくりしました。(
「オーディオ都市伝説」を科学で検証してみたら…?、2009年11月11日、R25.jpより)
プレーヤーにCDを入れたら一度取り出して、そして再度CDを入れて再生すると音質が良くなるんだとか。
この方法は、津田塾大学の音楽学講師・麻倉怜士さんの著書『オーディオの作法』で紹介されているとのことですが、「あれ?この方本気なんだろうか?」と心配になって、他のサイトを探したところ、
【マジキチ】オーヲタ「CDは2度がけすると音質が向上する!3度がけはダメ!」(日刊スレッドガイド)という過激なタイトルのものが見つかりました。
そこには、「2度がけ」の方法も詳しく書いてありました。
まずは一度CDを入れて再生し、「何もしなければ、こんな音です」と確認します。 そしてイジェクトボタンでCDを取り出し、再度CDをインサートして「プレイ」ボタンを押す 必要な動作はこれだけです。一回読み込んだものを取り出して、再度読み込んだだけなのに、 音質は誰にでも分かるほどハッキリ向上します。 1回目はいかにもCDらしい硬い音であっても、2回目はキンキンしたところがほぐれて、しなやかになり、 音に豊潤さが出てくるんですね。私の感触で言うと、 そのCDプレイヤーの実力を「価格の倍くらい」にアップさせてくれます。
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さらにタイトルにもあるとおり、「3度がけ」すると逆に音質は低下するそうです。わけがわかりません。
上記を見ても麻倉さんの主観による感想ばかりですが、先の記事では「『プラシーボ効果』と呼ばれる、一種の暗示効果が働いたのではないでしょうか。音質をまったく変えない技術や工夫であっても、『○○をしたから音が良くなる』と強調されたうえで聞かされると、音が良くなったように感じられることがあります」(東京情報大学の西村明准教授)と否定的な意見があります。
2回聞いたので音に耳が慣れちゃったとか、宣伝のために繰り返し曲を流すように、複数回聞いた方が良い曲に思える(私は大いに経験があります)というのもあるのかもしれません。
しかし、「3度がけ」の方は私の説明だと辻褄が合いません。飽きちゃったんでしょうか?
スレッドの方でも、「んで、二度聞いたCDはどうするんだ?」「使い捨てに決まってるだろ」と茶化されていました。
一方、「2度がけによって音質が豊潤になるのは、オーディオ業界では昔から常識的に知られていたこと」(麻倉さん)とも言っておられるようですが、「科学的にはどうあれ、『音が良くなった』と感じることができれば、それで幸せ」(西村准教授)なので、めでたしめでたしではあります。
しかし、オーディオマニアの世界に本当に驚嘆したのは、この後です。
先程のスレッドには、驚くべき話が続々と。
まず、「2度がけ」についての説明。
この理由に関しては、さまざまなメーカーが検証し、 私たち評論家も推論を立てました。有力な説は、 ある種のメモリー効果です。デジタルメディアには 「この中にはこういう内容が入っています」というメタ情報が、 あらかじめ書き込まれています。これを基に、 1度メディアをスキャンしておくことで、読み取りの精度が高まったり、 エラーの出現率が抑えられるのではないかと仮説です。 いわば、ぶっつけ本番だとプレーヤーが「慌てふためいて」対応し切れず、 本来の力を出し切れない。しかし、半導体メモリーが すでに経験した情報であれば、信号処理に余裕がで出て、 より良いパフォーマンスが出てくるのではないか、と。
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まあ、温めないと動かない機械とかありますしね。非常に人間的で微笑ましいです。
そして、電力による違いを2連発。
電源コードを変えると音が変わるのはピュア界では常識です。 私は発電所から専用線で我が家まで電力を引っ張り込んでいます。 電線の材質は無酸素銅が最高ですよ。 おかげで、ウチはミニコンですが、ハイエンドよりいい音がしますよ。 ちなみに電力会社の違いでも味付けにサがでるよ。 電力会社 長所 短所 お奨め度 ------------------------------------------------------------------ 東京電力 バランス モッサリ遅い C 中部電力 低域量感 低域強すぎ A+ 関西電力 高域ヌケ 特徴薄い B 中国電力 透明感 低域薄い B+ 北陸電力 ウェットな艶 低域薄い A- 東北電力 密度とSN 低域薄い A+ 四国電力 色彩感と温度 低域薄い A 九州電力 バランス 距離感 C 北海道電力 低域品質 音場狭い B- 沖縄電力 中高域艶 モッサリ遅い A で、上は発電所から5Km地点での特徴。 それより自宅~発電所間の距離が長いと上記特徴+マイルドの味付け 短いと上記特徴+刺激的な味付けが加わるよ。
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真のピュアオーディオの道は発電所選びから始まります。
・原子力 劣化ウランの重量感と、どこまでも突き抜ける中性子の透明感を併せ持ち、好みが分かれる。 ・火力 ねっとりと絡みつくC重油の重厚感に、コークスの軽量感が少々ブレンドされ一般的な感覚。 ・水力 力強い瀑布のパンチ力の中に感じられる。水滴の煌き。マニアックな味わい。 ・風力 通常は、そよ風の清涼感だが音量を上げるほどに破壊力を増していく、ダイナミックレンジの広さが魅力。 ・太陽電池 金属的な反響を感じる全体的に硬い音。高域では鏡のような反射が魅力となる。
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電力によって、ですか・・・。えーと、詳しい感想は伏せます。
それより、ピュア界って何でしょう?
「なんか魔界かどっかみたい、怖い!」と思ったら、2つ目で「ピュアオーディオ」なる言葉が出てきています。
調べてみると、ヴィジアル(映像)系統を含まないオーディオのことで、純粋に音を再生するためのオーディオといった意味合いのようですが、別の使い方をしている人も見受けられます。
そちらの意味では、CDなどに収録された音を忠実に再現できるように、コストと手間を掛けてとことん音質を追求したオーディオのような感じです。こちらの意味の方が、先述のピュア界によりふさわしい気がしますね。
異世界を垣間見てしまいました。今日はここで終わりにします。
追加
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