●流せるトイレクリーナー、実は流せなかった 消費者庁が今更発表
2013/5/9:詐欺じゃん!と思ったのが、
「流せる」トイレクリーナー、実は… メーカー改良中(2013年5月6日23時22分 朝日新聞)というニュース。「流せるトイレクリーナー」がタイトルに反して、トイレに流せない代物だったというのです。
<「トイレに流せる」掃除クリーナーが、実は流れない? 消費者庁が昨年末、製品によっては不当表示を禁ずる景品表示法違反にあたる可能性があると発表した。(中略)
手軽にふき掃除ができて後始末も簡単。家庭に広まった「流せる」トイレクリーナーだが、国民生活センターには「詰まった」「ほぐれない」などの苦情がこの10年余り毎年のように寄せられている>
…と言うか、10年不正を放置している国も大概ですね。「何も改善をせず不当表示を続ける事業者には、行政処分をする」なんて偉そうなこと言っていますけど、怠慢ですよ。他の製品ならもっと大問題になっていてもおかしくないでしょう。
それはともかく、やっと昨年検証。結果はすべての製品が不合格…ということではありませんでした。クリーナーの品質基準はないためん、トイレットペーパーの日本工業規格(JIS)にあてはめて消費者庁が12社の15製品のほぐれやすさを検証。合格したのは花王「
トイレクイックル
」と
LIXIL「トイレ用おそうじティッシュ」の2製品だけだったそうです。
●「今まで通りで問題ない」と正当化しつつ、製品を見直して発売
花王と、検証後の2012年10月に「
ネピアトイレットン
」を発売した王子ネピアはホームページに「安心してお使いいただけます」と記載したものの、他の多くのメーカーは対応に追われることになりました。私が最近使っていた2社も流せないティッシュだったんでしょうね。
言い訳はどうなっているかと言うと、「さすがだなぁ」というのが社長のカジノ騒動、それに続く経営の主導権争いで醜態をさらした大王製紙。約20年間、自社基準で作ってきたという「エリエールミチガエルトイレクリーナー」の大王製紙は、「ほぐれやすくなるように改善してきた。自社基準で問題ない」(担当者)と釈明しつつ、トイレットペーパー規格での商品を生産し始めたそうです。本当に問題ないと思っているなら、そのまま発売すりゃいいのに。
一方、「Agオレンジ除菌トイレクリーナー」などを出すT・H・Tや「トイレクリーナー」の協和紙工は、価格が高くなることに頭を悩ませているようです。それでみんな「流せるトイレクリーナー」を作らずに、流せないトイレクリーナーをそのまま売り続けていたんでしょうね。
●トイレットペーパーとクリーナーは違う!という反論も
ただ、消費者庁の調査には反論もあります。高知県立紙産業技術センターの森澤純主任研究員は「トイレットペーパーとクリーナーでは厚さや形状も異なる。同じ規格をあてはめるのが妥当なのか」と問題提起していました。「流せる」とうたう商品は、お尻ふき、生理用ナプキンなどにも広がっています。同センターはトイレに流す製品全般の流れやすさやほぐれやすさなどを評価できるシステムの開発に取り組むことにしているそうです。
とはいえ、実際に詰まっているのも事実なのです。問題なしとは到底言えないでしょう。
<業界団体の日本衛生材料工業連合会は加盟社の実態把握を急ぐ。「トイレに流したものの処理には配管や浄化装置などもかかわる。消費者も含め、だれもが安心できる表示基準やJISができるような方向にもっていきたい」と話す>
これが妥当な方向性でしょうね。
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