2009/12/5:
●キャノンじゃなくキヤノン、キヤノンのヤはなぜ大きい?
●ビッグカメラはなぜビッグカメラではないのか?
●キューピー・富士フィルム・シャチハタも間違った社名
2021/03/12:
●そもそもなぜ「キヤノン」という名前?社名に込めた深い意味 【NEW】
●キャノンじゃなくキヤノン、キヤノンのヤはなぜ大きい?
2009/12/5:取引などで相手の社名を間違うのは、とても失礼なことです。しかし、世の中には「これは間違っても仕方ないよ」と、つい言いたくなるような紛らわしい社名もときどき見受けられます。有名なのは「キヤノン」でしょう。
×キャノン ○キ
ヤノン
公式サイトの
キヤノンロゴに、「キヤノンの『ヤ』の字は何故大きいのでしょうか?」と題した文章が載っています。それによると、全体の見た目の文字のバランスを考え、きれいに見えるようにしたからとのこと。「キャノン」では「ャ」の上に空白ができます。そうすると、穴が空いたように感じてしまうので、それを避けたかったんだそうです。ただ、この説明は、個人的には共感できないものだと感じました。ひょっとしたら理由は後付けかもしれません。
現在の社名になったのは1947年。また、ロゴに関して言うと、はアルファベットであるものの1935年とさらに昔です。そして、小さいカナが一般に使われるようになったのは第二次大戦後で、正式規定は1946年。実は「小さいカナ」って比較的新しい用法なんですよ。そう考えると、それ以前にキヤノン表記が浸透していたためといった理由の方が、個人的には納得できます。
(
捨て仮名-Wikipediaより)
●ビッグカメラはなぜビッグカメラではないのか?
他にも間違いやすい社名として有名なところとしては、ビックカメラがあります。
×ビッグカメラ ○ビッ
クカメラ
会社の公式発表によると、『「ビック(bic)」とは英語の方言で「(外見だけでなく中身も)大きい」の意だとのこと(元はbig)。創業者の新井隆司さんが、バリ島を訪れた際に現地の子供たちが使っていた「ビック、ビック」という言葉に、「偉大な」という意味があると聞いて社名に使った』と言っていたようです。(
ビックカメラーWikipediaより)
間違えて登録してしまってそのまま定着してしまったのかと勝手に思っていましたが、英語表記も「Bic Camera」になっていますし、意図あってのことなんですね。
●キューピー・富士フィルム・シャチハタも間違った社名
もう一つ有名な会社として、キユーピーを。
キユーピー-Wikipediaによると、これもデザイン上の都合とのこと。キヤノン系の説明です。
×キューピー ○キ
ユーピー
キユーピーから独立した会社にキ
ユーソー流通システムというのもあり、キユーピーとグループを形成している会社にア
ヲハタ株式会社(キユーピー・アヲハタグループ)というのもあり、ややこしいことこの上ないです。
あと、このページには「同様の例としてキヤノン、シヤチハタ、富士フイルム、オンキヨー、ジヤトコなどがある。 国語国字改革前の創業の会社には歴史的仮名遣で拗音を小書きにしない会社もいくつかある」とありました。取り上げているとキリがない感じですね。
×アオハタ株式会社 ○ア
ヲハタ株式会社
アヲハタも
Wikipediaを見ると、会社を作った中島董一郎さんが、イギリス滞在時にケンブリッジとオックスフォード大学の、伝統のボートレースのフェアプレーに感動して、両校の青い旗に強い印象を受けて、名前をつけたそうです。でも、1918年(大正7年)に商標登録したときには「アオハタ」だったのに、「オ」は頭が出てバランスが悪いと感じ、1928年にアヲハタで再出願したそうです。わざわざややこしくしなくてもいいのに…。
まだまだあるのですが、意外に長くなりましたので、残りは明日。今日はここで終わりにします。(続きは、
ニッカウイスキーやコロンビアエンターテイメントも間違った社名)
●そもそもなぜ「キヤノン」という名前?社名に込めた深い意味
2021/03/12:キヤノンという社名についての補足。私は表記だけでなく、意味についても不思議に思っていました。私が通常canon(キャノン、カノン)で思い浮かべるのは、音楽のキャノンです。これが会社のイメージと繋がらなかったんですよね。ちなみに大砲の一種であるキャノン砲の場合はつづりが異なっており、真ん中の「n」が1個多い「Cannon」です。
で、社名の由来ですが、
キヤノンロゴ | キヤノングローバルによると、<Canonの語源には、「聖典」「規範」「標準」という意味があります。そこにはキヤノンが先進の技術とサービス活動において世界の標準となり、また業界の規範として活動していくという企業精神が込められています>とのことでした。
そこで
カノンの意味 - goo国語辞書を見てみると確かにそうした説明があります。「1 キリスト教の教理典範」「2 ある声部の旋律を、他の音部がそのまま忠実に模倣しながら追いかけていく、対位法的な楽曲形式、または楽曲」「3 美術用語で、基準・標準の意」といった説明でした。
なお、同じキヤノンロゴ由来説明ページでは、「世界中の人びとからCanonとして愛されグローバル企業として飛躍できたのは、創業当時から一貫した企業精神を抱きつづけてきたから」と記載。遠回しに「キヤノンが先進の技術とサービス活動において世界の標準となり、また業界の規範として活動できている」と言いたいのかもしれません。
ただし、ここまで素晴らしい業績を収めてきたキヤノンも将来はどうなるかわからない…といった報道もあります。成長の立役者だったデジカメがスマホのせいで不調のためです。
御手洗冨士夫キヤノン会長の落ちる評判、ワンマン社長の典型のように…で書いているように、キヤノンは今が踏ん張りどころな感じでした。
【本文中でリンクした投稿】
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ニッカウイスキーやコロンビアエンターテイメントも間違った社名 ■
御手洗冨士夫キヤノン会長の落ちる評判、ワンマン社長の典型のように…【関連投稿】
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