2018/06/06追記:
●言いがかり特許訴訟の結果と「麺の力」シリーズ販売終了疑惑
2020/12/09追記:
●日清食品がインスタントラーメンを発明は嘘?実は社名からして…
●日清食品の特許侵害訴訟、標的はサンヨー「麺の力」
2013/5/28:
どん兵衛、サッポロ一番を特許侵害で提訴「また“お家芸”日清戦争」と業界は冷ややか(ビジネスジャーナル 2013.05.06 一条茂)という記事が出ていました。これくらいのことならどこでもやっているのかもしれませんが、私は
黒歴史トリオ販売の日清食品の本当の黒歴史はラ王販売終了詐欺のせいで日清のイメージが悪く、気になりました。
記事によると、2013年1月、ストレート麺の製法をめぐって、日清食品が、「サッポロ一番」を販売するサンヨー食品の「麺の力」などの11商品が「日清の特許侵害にあたる」として、製造・販売の差し止めと、約2億7000万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴しました。日清は「ウチのつくり方をパクりやがって」と怒っているわけです。
日清の社員によると、「いきなり訴訟ということではなく、こちらもずいぶん前からずっと警告を送っていた。それをサンヨーさんが放置されてきたので、しかたなくこういうことになった」といいます。一方、サンヨーの関係者によると、「そもそもまったく違う製法なのに、なぜ日清さんがこんな言いがかりをつけてきたのかわからない、と社内ではかなり混乱していたようです」と、首をかしげているとのこと。
●業界では有名な日清の言いがかり特許侵害訴訟「日清戦争」
<どん兵衛、サッポロ一番を特許侵害で提訴「また“お家芸”日清戦争」と業界は冷ややか>というタイトルでわかるように、記事では、サンヨーの言い分に賛成。そして、業界もサンヨーの「言いがかり」という弁に同意しているという話になっています。
業界も同意というのは、前例があるため。記事では、「業界的には『またか』という感じです。訴訟をふっかけて他社の進出を阻むという手法は日清さんのお家芸みたいなところがありますから、我々の間ではこういう訴訟戦を『日清戦争』と呼んでいます」(食品大手幹部)というコメントを紹介していました。ロクでもないですね。
「この“ラーメン戦争”の背景には、日清の焦りがある」と業界紙記者は分析。「日清は国内では圧倒的ですが、実は海外展開がそれほどうまくいっていない。アメリカや南米では『maruchun』ブランドの東洋水産にボロ負けですし、中国はサンヨー食品が出資している中国メーカーが強い。サンヨーの新製品が展開されるのは脅威。とにかく、ここでブレーキをかけたいという狙いもあるのでは」と言っています。
●無理筋な要求!日清食品の悪いイメージが定着した東洋水産への訴訟
日清に悪いイメージが定着したのが、アメリカで後発の東洋水産が「maruchun」ブランドで進出をしようとしたときのことだそうです。このとき、某全国紙に、アメリカのインスタントラーメンの特許は日清がすべて握っているので、輸入差し止めもできるという記事が出ました。
しかし、これはガセネタで、そのような事実はありません。にも関わらず、アメリカ進出してみると実際に日清が特許侵害で訴えてきたので、当然、東洋側はそんなものはないと反論して訴訟に。和解の道を模索したものの、日清側が東洋に「あいさつ料」として日清に1億円を払うという条件をふっかけたと業界では噂になっていたそうです。
「アメリカで商売したければショバ代を払えということです。あまりに不当な要求に驚いた東洋水産が、その取引も含めてすべて公にしましょう、と言ったら慌てて引っ込めたそうです」(食品大手幹部)
●パクリを訴える日清自身はパクリを平気でやる サンヨーをパクリ
日清食品がこんなことまでして東洋の勢いを止めなければいけなかったのが、同じ時期に日本で東洋水産が世界初のカップうどん「マルちゃんのカップうどんきつね」を開発し、バカ売れしていたため…と記事ではされていました。
ところが、パクリを訴えている日清の法は平気でよそをパクるとも記事では言われていたんですよ。東洋水産世界初のカップうどんをソックリ真似をして、追撃を始めるたというのが、日清の「どん兵衛」誕生秘話とのこと。製法から何まで真似しているわけだから、日清がサンヨーを訴えたように、東洋水産もパクリ組を訴えることもできそうだったのですが、東洋水産はそういうタイプではないと記事はしています。
当時の森和夫社長はいくらまわりにいわれても、意匠登録もインスタント油揚げの特許申請を行わなかったという人。「退職金が高過ぎる」といって7分の1しかもらわなかった逸話が残るように、セコくない人だったと記事では評しています。
●サンヨーはパクリを許したが、日清創業者の安藤百福氏は113社に警告書
当時の森和夫社長の話はあまり知られていないそうです。一方で有名なのが、日清創業者の安藤百福さんが、パクリ組を訴えなかったということ。横浜みなとみらいにある「カップヌードルミュージアム」では、「企業は野中の一本杉であるより、森として発展するほうがいい」という考えのもと、自らの利益のみを顧みることなく、インスタントラーメンの製法特許を独占せず、広く使用を許諾したという美談になっています。
ただし、そこで至るまでの経緯が森和夫さんの場合とは異なり、安藤百福さんの場合は片っ端から警告書を出していたという事実があるとのこと。なんとその数は113社にものぼったといいます。それ自体が悪いことだとは思いませんけど、むしろパクリ企業をマメに攻撃していたのであって、敵視しなかったわけではありません。
ただ、このように猫も杓子も真似するような状況では、劣悪な商品も多くなります。これでは共倒れだということで、特許の抱え込みを断念した…という経緯だそうです。ということで、自らの利益のみを顧みることなく広く特許使用を許諾したと、日清食品が喧伝する物語について、記事では「やや盛った美談」だとしていました。
●言いがかり特許訴訟の結果と「麺の力」シリーズ販売終了疑惑
2018/06/06:その後の話を検索。
今ひとつ腑に落ちない「ストレート麺」特許紛争の結末 - 企業法務戦士の雑感(2015-01-22)によると、日本経済新聞2015年1月22日付朝刊において、以下のような記事が出ていたとのこと。
<日清食品ホールディングスは21日、・・・サンヨー食品などに損害賠償などを求めた訴訟で双方が和解したと明らかにした。日清によると、和解は15日付。和解金の支払いの有無や金額は非公表。サッポロ一番などの麺の製法が、日清が『どん兵衛』などに用いる『ストレート麺製法』に関わる特許技術に属していることを双方で確認した。サンヨーは昨年9月に作り方を変更したという>
ただし、作者は、明らかに日清側の一方的なリークに基づいて書かれたもののようだから、この記事の内容をそのまま鵜呑みにするのは慎重に…と警告。また、本来守秘義務条項が付いていても不思議ではない和解の内容についてこれだけ“公表”されていながら、「和解金の支払いの有無」すら「非公表」は不自然だともしています。
「和解金は一銭も払わなくてよいから、うちのメンツを立てて、『特許の技術的範囲に含まれていた』ということだけは認めてくれ」というやり取りの末このようになることもままあるそうで、ひょっとしたら「言いがかり特許訴訟の日清食品」の面目躍如といった手腕を見せたのかもしれません。
なお、裁判と関係なく不人気のためじゃないかと思うのですけど、「麺の力」シリーズは今売っていない感じ。サンヨーのオフィシャルサイトにはまだ名前が見えるものの、アマゾンでも楽天でも見つからない他、発売中止されたのでは?とする口コミがちらほらありました。
●日清食品がインスタントラーメンを発明は嘘?実は社名からして…
2020/12/09:その後も日清食品のパクリに関する話はいくつか書いています。インスタント麺業界はその歴史を見るとパクリの話が多く、日清食品だけの問題ではなさそうですし、日清食品がパクリの被害者となっていたことがあるのも事実なのですが、本当、日清食品は特にパクリ系の話題が多いですね。
例えば、
日清食品安藤百福がインスタントラーメンを発明は嘘?特許がポイントでは、そもそもインスタントラーメンを日清食品の安藤百福さんが発明したという説は怪しいという話。重要特許を他の人から取得しており、発明者と言って良いかはなかなか微妙な感じでした。
「日清食品はインスタントラーメンを発明していない」というのは、事実ならかなり衝撃的な話でしょう。ただ、私は、
日清食品・日清製粉・日清オイリオ・日清シスコはグループ会社?で書いた社名の件もかなり衝撃的でした。どうも「日清食品」という社名からして、「パクリ」的な発想の名付け方みたいですね。ある意味、名は体を表す感じです。
【本文中でリンクした投稿】
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