●実は日本の人口が多い国…1950年はなんと~位だった!
2013/6/3:世界の人口動態予測が知りたいなぁと検索して出てきたのは、社会実情データ図録さんの(図録▽世界と主要国の将来人口推計)というもの。データ関連で検索するとよく出てくるところだと思います。いつも大変お世話になっており、ありがとうございます。
元ネタは2011年5月に発表された"国連の人口推計の2010年改訂"だそうです。今回は2100年の主要国の人口ですが、まず今の人口ランキングからです。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1151.html<世界の人口動態予測・主要国の将来の人口>
順位 | 2010年 | 単位(億人)
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世界計 | 世界計 | 68.96
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1 | 中国 | 13.41
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2 | インド | 12.25
|
3 | 米国 | 3.10
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4 | インドネシア | 2.40
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5 | ブラジル | 1.95
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6 | パキスタン | 1.74
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7 | ナイジェリア | 1.58
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8 | バングラデシュ | 1.49
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9 | ロシア | 1.43
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10 | 日本 | 1.27
|
11 | メキシコ | 1.13
|
12 | フィリピン | 0.93
|
13 | ベトナム | 0.88
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14 | エチオピア | 0.83
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15 | ドイツ | 0.82
|
16 | エジプト | 0.81
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17 | イラン | 0.74
|
18 | トルコ | 0.73
|
19 | タイ | 0.69
|
20 | コンゴ民主共和国 | 0.66
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ちなみにベスト3は1950年と変わりません。1950年に1億人いたのは4カ国のみで、4位だったロシアは9位まで落ちています。人口そのものは増えていますので、他が伸びたという理由でのランクダウン。また、日本は1950年に5位の8200万人でした。昔はベスト5になるほど、非常に人口が多い国だったんですね。
当時、日本より人口の多かった中国・インド・ロシアはいずれも発展する時期が日本より遅れていました。日本が一時的に世界第2位の経済大国となった理由は、単に人口のせいだったのでは?と思ってしまうデータ。さすがに「人口のせいだけ」ではないとは思うものの、実際、人口の影響が大きかったことは否定できないでしょう。
●世界の人口動態予測・主要国の将来の人口ランキング 地球は100億突破・中国激減
最も気になるのは将来の人口…ということで、2100年の人口です。中国とインドの順位が逆転…しているだけじゃなく、中国は激減しています。インドが若い国であることは以前
日本とインドの平均年齢と今後の経済でも書きましたが、中国は一人っ子政策の成果でしょうかね。
(関連:
中国の一人っ子政策のスローガン「規則に従わないなら家族を皆殺しせよ」)
<世界の人口動態予測・主要国の将来の人口(2100年)>
順位 | 2100年 | 単位(億人) | 2010年 | 単位(億人)
|
世界計 | 世界計 | 101.25 | 世界計 | 68.96
|
1 | インド | 15.51 | 中国 | 13.41
|
2 | 中国 | 9.41 | インド | 12.25
|
3 | ナイジェリア | 7.30 | 米国 | 3.1
|
4 | 米国 | 4.78 | インドネシア | 2.4
|
5 | タンザニア | 3.16 | ブラジル | 1.95
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6 | パキスタン | 2.61 | パキスタン | 1.74
|
7 | インドネシア | 2.54 | ナイジェリア | 1.58
|
8 | コンゴ民主共和国 | 2.12 | バングラデシュ | 1.49
|
9 | フィリピン | 1.78 | ロシア | 1.43
|
10 | ブラジル | 1.77 | 日本 | 1.27
|
11 | ウガンダ | 1.71 | メキシコ | 1.13
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12 | バングラデシュ | 1.57 | フィリピン | 0.93
|
13 | エチオピア | 1.50 | ベトナム | 0.88
|
14 | メキシコ | 1.27 | エチオピア | 0.83
|
15 | エジプト | 1.23 | ドイツ | 0.82
|
16 | ロシア | 1.11 | エジプト | 0.81
|
17 | 日本 | 0.91 | イラン | 0.74
|
18 | ベトナム | 0.83 | トルコ | 0.73
|
19 | フランス | 0.80 | タイ | 0.69
|
20 | トルコ | 0.79 | コンゴ民主共和国 | 0.66
|
●インドが中国を逆転するだけでなく、インド圏の他の国も大躍進
一方、元ネタのサイトで注目されていたのは、アメリカです。<米国は、先進国としては突出した人口増加率が目立っている。出生率の高いヒスパニック系人口の割合が増していくためと考えられる>との解説です。日本人を含めてアメリカ人も嫌っている移民ですが、実際にはプラス効果がでかいようです。
また、インドが中国を抜くことにももちろん言及。さらに、かつて大インドを構成していたパキスタンとバングラデシュも人口をかなり増加させ、パキスタンはブラジル、インドネシアを抜いて世界第4位に躍進すると予測されているので、南アジアは世界最大の人口集積地となるとも指摘されていました。
この他、人口順位を上昇させる地域としてアフリカが目立っているとも指摘。現在、アフリカの中で10位以内に登場しているのは、第7位のナイジェリアだけなのですが、2100年には、ナイジェリアが世界第3位に躍進するとともに、タンザニアとコンゴ民主共和国が10位以内に登場すると推計されていると指摘されていました。
日本は?と言うと、さらに下がった17位。ロシアも仲良く下がって16位…といった感じに予測されています。150年でガラッと変わりますね。
●主要国の将来の人口推移増加率ランキングで見るとアフリカが目立つ
2013/6/4:上記のデータを今度は、主要国の人口増減率を見てみましょう。皆さんがどちらが先に見たいかわかりませんけど、まず増加が大きい方の国の半分を紹介します。こうして増減率で見ると、上記で触れられていたアフリカ勢の躍進が、よりわかりやすくなりました。現在すでに経済発展目立つアジアではフィリピンが5位の伸びです。
同様に前回触れられていた、先進国で例外的に激しく伸びるアメリカが7位となっていてこちらもわかりやすく。なんと54%も増えるという予想。先進国としては驚異的ですね。その他フランスが28%、スウェーデンが26%、イギリスが22%など、先進国でも十二分に増加しているところがあります。ここらへんも移民の関係でしょうか。
<世界の人口動態予測・主要国の将来の人口推移増加率ランキング・ベスト>
| | 2010年 | 2100年 | 2010~ | 2100年
|
順位 | 国名 | (万人) | (万人) | 増減 | 率(%)
|
| 世界 | 689,589 | 1,012,493 | 322,904 | 46.8
|
1位 | タンザニア | 4,484 | 31,634 | 27,150 | 605.5
|
2位 | ウガンダ | 3,343 | 17,119 | 13,777 | 412.2
|
3位 | ナイジェリア | 15,842 | 72,989 | 57,146 | 360.7
|
4位 | コンゴ民主共和国 | 6,597 | 21,211 | 14,615 | 221.5
|
5位 | フィリピン | 9,326 | 17,780 | 8,454 | 90.7
|
6位 | エチオピア | 8,295 | 15,014 | 6,719 | 81.0
|
7位 | 米国 | 31,038 | 47,803 | 16,764 | 54.0
|
8位 | エジプト | 8,112 | 12,323 | 4,211 | 51.9
|
9位 | パキスタン | 17,359 | 26,127 | 8,768 | 50.5
|
10位 | フランス | 6,279 | 8,029 | 1,750 | 27.9
|
11位 | インド | 122,461 | 155,090 | 32,629 | 26.6
|
12位 | スウェーデン | 938 | 1,186 | 248 | 26.4
|
13位 | 英国 | 6,204 | 7,568 | 1,364 | 22.0
|
14位 | メキシコ | 11,342 | 12,708 | 1,366 | 12.0
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15位 | トルコ | 7,275 | 7,920 | 645 | 8.9
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●日本は世界トップクラスで人口が減る国に…中国はそれ以上
増えているけど下位というのもあるので、減少率ランキングではありませんが、一方のあまり増えない側の順位を見てみましょう。我らが日本はもちろんこちらのランキングで、しっかり減っているグループです。日本は3位。3割近い減り方です。すごいですね!
とはいえ、皆さんそれより驚くと思われるのが中国の減りあkたでしょう。前半でも強調した通り、激減と言って良い減り方。「激減」という言い方は全く大げさではありません。日本を上回る減り方で2位になっています。
<世界の人口動態予測・主要国の将来の人口推移増加率ランキング・ワースト>
| | 2010年 | 2100年 | 2010~ | 2100年
|
順位 | 国名 | (万人) | (万人) | 増減 | 率(%)
|
1位 | ウクライナ | 4,545 | 3,025 | -1,519 | -33.4
|
2位 | 中国 | 134,134 | 94,104 | -40,029 | -29.8
|
3位 | 日本 | 12,654 | 9,133 | -3,521 | -27.8
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4位 | ポーランド | 3,828 | 2,945 | -882 | -23.1
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5位 | 韓国 | 4,818 | 3,722 | -1,096 | -22.8
|
6位 | ロシア | 14,296 | 11,106 | -3,190 | -22.3
|
7位 | イラン | 7,397 | 6,206 | -1,192 | -16.1
|
8位 | タイ | 6,912 | 5,817 | -1,096 | -15.9
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9位 | ドイツ | 8,230 | 7,039 | -1,191 | -14.5
|
10位 | ブラジル | 19,495 | 17,735 | -1,760 | -9.0
|
11位 | イタリア | 6,055 | 5,562 | -493 | -8.1
|
12位 | ベトナム | 8,785 | 8,260 | -525 | -6.0
|
13位 | スペイン | 4,608 | 4,501 | -107 | -2.3
|
14位 | バングラデシュ | 14,869 | 15,713 | 844 | 5.7
|
15位 | インドネシア | 23,987 | 25,418 | 1,431 | 6.0
|
この日本と中国に勝る減り方をしたのは、ウクライナ。理由はよくわかりませんけど、ウクライナは旧ソ連の国です。前回のランキングではロシアが日本と結構似た動きを見せていたため、ロシアと同じような要因があると想像します。そのロシアが何で減ったのかわからないんですけどね。
で、ロシアは6位とここでもやはりよく減少する国に入っています。また、ロシアの上には韓国の名前も。韓国は現在でも既に少子化問題について言われており、日本同様の経過を辿りそうです。
このように現在の新興国でも人口減少に向かうところは珍しくないのですが、やはり
日本とインドの平均年齢と今後の経済で書いたインドは特異さが目立ちます。BRICsのうち中国、ロシア、ブラジルの3カ国がいずれも減少するのに対し、ただ一国インドだけは増加し続け。同国は政治の混乱ぶりも顕著な国ですので、割とたいへんなことになるんじゃないかと心配ですけど…。
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