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経団連の企業調査だけボーナス支給額が激増する理由は加重平均


★2013/6/3 2013年夏のボーナス 経団連の企業調査だと7%の激増!他と異なる結果に
★2013/11/15 2013年冬のボーナス平均支給額 経団連の調査だけ激増の理由
★2015/11/22  2015年冬のボーナスはマイナス予想だけど本当は高い伸びと主張 みずほ総合研究所
★2016/4/8 2016年夏のボーナス 増加予想も金額不記載、公務員との比較阻止か?みずほ総合研究所のボーナス予想


★2013/6/3 2013年夏のボーナス 経団連の企業調査だと7%の激増!他と異なる結果に

 ええっ!と驚いてしまいましたが、経団連の調査だと2013年夏のボーナスが激増です。どこを切り取るかによる……とこの前書いたんですけど、まさかこんなに違うとは……。

■2013 年夏季賞与・一時金の妥結水準集計(東証第1 部上場企業139 社)

区分  金額(円) 対前年同期比(%)
全産業  664,415 -0.6
製造業  675,847 -0.1
非製造業 629,109 -2.2

(PDF) 2013年 4月 26日 一般財団法人 労務行政研究所
「東証第1部上場企業の2013年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」
~対前年同期比0.6%減と、昨年に引き続きマイナス~
http://www.rosei.or.jp/research/pdf/000058982.pdf


■2013年夏のボーナス平均支給額 日本経済新聞社調査

区分  金額(円) 対前年同期比(%)
全産業  73万7948円 +0.94%
製造業  77万7118円 +4.57%
非製造業 63万0313円 -9.68%

夏ボーナス、製造業4.5%増 本社中間集計 自動車けん引 :日本経済新聞 2013/5/26付
http://www.nikkei.com/article/DGKDASDD2503J_V20C13A5MM8000/


 私はこの二つの違いだけでも驚いていたんですけどね。今回はそれどころじゃありませんでした。

 経団連の調査対象は「大手企業」だそうですが、以下のとおりです。


■2013年夏のボーナス大手企業の平均支給額(加重平均) 日本経済団体連合会調査

区分  金額(円) 対前年同期比(%)
全産業  846,376 +7.37
製造業  843,720 +7.23
非製造業 858,584 +8.00

(PDF)2013年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況(加重平均)
2013年5月30日[ 第1回集計 ] (一社)日本経済団体連合会
http://www.keidanren.or.jp/policy/2013/054.pdf
(注)1)調査対象は、原則として東証一部上場、従業員500人以上、主要21業種大手240社
   2)16業種132社 (55.0%)で妥結しているが、このうち68社は平均額不明などのため集計より除外


 いやいやいや、違いすぎでしょう。これだと激伸びで他と全く異なります。

 ただ、ここらへんは「加重平均」というところに、からくりがあるのでは?と予想できます。経団連は確か毎年加重平均で出していますが、単純平均の計算結果も載せてくれています。先ほどの数字を見た後こちらを見ると、また驚きです。


■2013年夏のボーナス大手企業の平均支給額(単純平均) 日本経済団体連合会調査

区分  金額(円) 対前年同期比(%)
全産業  700,961 +0.93
製造業  701,093 +0.84
非製造業 699,401 +2.04


 激増していたのが微増に収まり、金額は15万円ほどダウン。

 この結果でも先の二つとかなり異なりますが、だいぶマシになりました。


 先ほど言ったように、経団連は毎年加重平均だったと思うので数字を良くするためにわざとやったということはないと思うのですが、6.5%・15万円も違うとなると、何だか騙されたような気分になります。


★2013/11/15 2013年冬のボーナス平均支給額 経団連の調査だけ激増の理由

 経団連メンバーと重なっている企業の多いであろう東証一部上場企業の調査(2013年冬のボーナス平均金額 東証一部上場企業は2年連続下がる)ではマイナスでしたが、経団連ではプラスになりました。

 夏と冬のボーナスがセットで決まっているところが多いという中で、夏も2013年夏のボーナス 経団連の企業調査だと7%の激増!他と異なる結果にという調査結果でしたので、実はこの結果は想定内です。

 ただ、何で比較的調査対象の似ている2調査でこんなに違うの?と思うでしょうから、これについては後述します。まず結果から。


■2013年冬のボーナス平均支給額・経団連加盟企業 加重平均の場合

総平均   822,121円 +5.79%
 製造業  834,051円 +5.99%
 非製造業 641,081円 +0.27%

(PDF) 2013年11月13日 2013年年末賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況[第1回集計](加重平均)
http://www.keidanren.or.jp/policy/2013/094.pdf


 ポイントは引用元PDFタイトルの最後にあるように、「加重平均」を使っていることです。
大辞林 第三版の解説

かじゅうへいきん【加重平均】

平均値を計算する時,各項の数値にその重要度に比例した係数を掛け,各項に重みをつけてから平均すること。重みつき平均。
コトバンク

 単純な平均ではなく、重みをつけてから平均をしています。このために経団連の調査だけが、他の調査と大きく異なる結果を出すことがあるようです。

 夏にも書きましたが、これは別にズルをしているわけではありません。毎年こういう出し方をしているというもので、数字をよく見せかけるために今年だけ使っているというわけでもありません。

 しかし、他の調査と同じように単純平均で出した値を見てしまうと、たぶん狐につままれたような気分になると思います。


■2013年冬のボーナス平均支給額・経団連加盟企業 単純平均の場合

総平均   712,121円 +0.63%
 製造業  716,353円 +0.62%
 非製造業 642,750円 +0.72%


 0.63%という「微増」と呼ぶにふさわしい極めて微妙な上がり方しかしていません。わざとじゃないとはわかっているのですが、それでも騙された気がします。

 二つ並べてみるとわかりやすいですよ。以下は、括弧内が単純平均です。


■2013年冬のボーナス平均支給額・経団連加盟企業 加重平均(単純平均)

総平均   822,121円(712,121円) +5.79%(+0.63%)
 製造業  834,051円(716,353円) +5.99%(+0.62%)
 非製造業 641,081円(642,750円) +0.27%(+0.72%)


 総平均の支給額は平均の仕方によって、何と11万円も異なっています。思わず「サバ読み過ぎだろう!」とツッコみたくなるほど、違いますわ。


 微増が激増になってしまった理由は上記の説明で良いとして、2013年冬のボーナス平均金額 東証一部上場企業は2年連続下がるとプラスマイナスすら異なったというのは、企業の選出の仕方の違いかな?と思います。

 東証一部上場企業の調査対象は206社でしたが、経団連調査だと76社に過ぎません。最近の経団連は時代に合わない企業が増えてきていると言われていますのでたまたまかもしれませんが、それでもよりエリートな企業が選ばれているという可能性があります。

 ただ、それ以上に一部優良企業の結果に引っ張られたと言った方が適切でしょうか?

 2013年冬のボーナス・業種別平均支給額ランキング 自動車・電力などで見たように、内容的には自動車産業の一人勝ちでした。

 自動車産業の会社は東証一部調査では7社でしたが、これらの会社は経団連にも加盟しているところが多く、全体の企業数の少ない経団連調査ではより存在感が増すはずです。

 経団連調査での自動車産業の会社数は東証一部調査より多少減っていてもそう言えるのですが、実際には減るどころか逆に増えて8社でした。分類方法そのものが異なるという可能性もなきにしもあらずですけど、素直に考えると経団連の方が自動車産業の大きな伸びの影響を受けやすかったと言えます。

 また、私の想像になりますけど、この自動車産業が先ほど言った加重平均でも大きな重み付けをされているのではないでしょうか?

 ボーナスの上がり方が加重平均で特に顕著だったというのも、自動車産業の影響が大きかったせいと考えると納得できます。


★2015/11/22  2015年冬のボーナスはマイナス予想だけど本当は高い伸びと主張 みずほ総合研究所

 毎年ボーナス予測しているお馴染みのところでは、残り一つみずほ総合研究所のだけ未紹介でした。ここは大企業は過去最高でも民間企業全体では2015年冬のボーナス減少 みずほ証券の予想でやったみずほ証券の予測とも別みたいで、ややこしいです。


●マイナス予想だけど本当は高い伸びと主張

 みずほ総合研究所を見ると、「統計上はマイナスとなるも、実勢としては増加」というタイトルにしていました。
(PDF)2015年冬季ボーナスの見通し(2015年11月9日 みずほ総合研究所)

 民間の2015年冬のボーナスは大幅減の一方、国家公務員は増加予想 三菱UFJリサーチ&コンサルティングのレポートと同じく、「サンプル替え」でマイナスになっているからという理由です。

 ただし、2015年は夏に続いて冬のボーナスも減少、「実態は減っていない」は無理がある 第一生命経済研究所のレポートでは、これを否定していました。


●-1.8%予想だがサンプル替え要因を除くと2.2%

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングと似ているものの、異なっている点として、具体的にサンプル替え要因を除いたとされる数値も出している点が挙げられます。以下の通りです。

【2015年冬のボーナス予測】
含むサンプル替え要因 36万8694円 -1.8%
除くサンプル替え要因 38万3711円 2.2%

 「今冬の民間企業一人当たりボーナス支給額は、前年比+2.2%と高い伸びになると予測する」ということで、「高い伸び」という言い方をしていました。


●大企業が上がっているから中小企業も上がっているはずという理論

 上記は統計値より実態が4ポイント良いということで、非常に大きな差になっています。この根拠はやっぱりよくわからないですね。なぜか経団連などの大企業の数値を根拠にしています。これも三菱UFJリサーチ&コンサルティングと似た方向性の説明です。
2015年は1月にサンプル替えが行われたため、今冬のボーナスは統計上の結果が実勢よりも弱くなる可能性がある。実際に今夏のボーナスは、連合(前年比+2.37%)や経団連(同+2.81%)など各種調査で増額となっていたにもかかわらず、毎月勤労統計調査ベースでは大幅なマイナス(前年比▲2.8%)となった。春闘の際に厚生労働省が発表する夏季一時金の妥結金額などの数値を用いて推計すると、サンプル替えによる下押し効果は4%Pt程度であったと試算される(図表3)。

●昨年の冬のボーナスも大企業と中小企業で差

 参考のためにサンプル替えの影響がなかった2014年冬のボーナスについて、みずほ総合研究所でも用いられていた大企業の代表である経団連の調査と、民間全体の調査との伸び率が近い値だったかどうか見てみましょう。

 民間全体の調査は、みずほ総合研究所自身が同じレポートで書いていました。

【2014年冬のボーナス】
民間企業全体 37万5431円 +1.9%

 一方、経団連の2014年12月の集計ですと、こうでした。

【2014年冬のボーナス】
経団連・加重平均 84万0244円 +5.26%

 経団連は加重平均ですので、単純平均の方も見てみます。すると、余計差が広がってしまいました。4ポイントくらい差がありますね。

【2014年冬のボーナス】
経団連・単純平均 73万7906円 +5.95%

 なぜこんな当たり前のことを言われなくちゃいけないのか?と思いますが、大企業のボーナスの伸び率と、中小企業のボーナスの伸び率が同じであるとは限りません。むしろ違う場合の方が多いでしょう。

 予想は結構外れることが多いため、結果的に逆に当たるということもあり得ますが、とりあえず、みずほ総合研究所や三菱UFJリサーチ&コンサルティングの説明は不自然すぎます。


★2016/4/8 2016年夏のボーナス 増加予想も金額不記載、公務員との比較阻止か?みずほ総合研究所のボーナス予想
●2016年夏のボーナス 増加予想も金額不記載、公務員との比較阻止か?

 みずほ総合研究所のボーナス予想も出ました。というか、三菱UFJリサーチ&コンサルティングより先に出ていたみたいですね。見逃していました。(関連:2016年夏のボーナス平均支給額 民間微増も国家公務員はもっと増加)

 ところが、なぜか金額が書かれておらず、前年比のみです。こんなひどい調査初めて見ましたわ!

 私の見逃しかと思って、みずほ総合研究所の予想を伝えたニュースも見ましたが、やはり金額は不記載です。なぜでしょう?

 公務員と比較されたくないという理由くらいしか私は思いつきませんでした。

【2016年夏のボーナス】

民間企業 0.7%
公務員  2.8%

(PDF)2016年夏季ボーナスの見通し 2016年4月5日 みずほ総合研究所


●昨年冬のボーナス予想では金額を記載していたみずほ総合研究所

 なぜか昨年夏のデータを私はメモしていませんでしたが、昨年冬はみずほ総合研究所も金額をきちんと記載していました。

【2014年冬のボーナス】
民間企業全体 37万5431円 +1.9%

(PDF)2015年冬季ボーナスの見通し(2015年11月9日 みずほ総合研究所)


●2014年夏も金額を書いていたみずほ総合研究所

 例年夏は発表しないのでは?という疑問も出そうなので、2014年夏も見てみます。これは私もちゃんと記録していました。(関連:2014年夏のボーナス民間企業 製造業・大企業で増加、中小は微増)

年 一人当たり平均支給額(円) 前年比(%)
2014 365,141 1.6

(PDF)2014年夏季ボーナスの見通し  みずほ総合研究所 2014年4月9日 経済調査部エコノミスト 千野珠衣
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/jp140409.pdf


●政府に配慮か?と勘ぐりたくなる不自然さ

 みずほ総合研究所に関しては、昨年冬の"2015年冬のボーナスはマイナス予想だけど本当は高い伸びと主張 みずほ総合研究所"という投稿タイトルでわかるように、数字に表れていないがボーナス金額は実際には伸びていると盛んに主張していました。まるで政府に配慮しているかのようです。

 今回の金額隠しも政府への配慮かもしれないと思わせるもので、不自然すぎます。どうもすっきりしませんね。


【関連投稿】
  ■ボーナスの多い企業ランキングベスト50 年収並みの金額の会社も
  ■その他の人生・生活について書いた記事

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