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エゾサンショウウオの幼形成熟・日本版ウーパールーパーを発見


 エゾサンショウウオやウーパールーパーの話をまとめ。<エゾサンショウウオの幼形成熟・日本版ウーパールーパーを発見>、<アホなロートルはイメージ悪く、勝手に作った名前がウーパールーパー>などをまとめています。

2023/09/07追記:
●アホなロートルはイメージ悪く、勝手に作った名前がウーパールーパー
2024/03/11追記:
●普通は大人になるのが普通なのに、アホロートルは子供が普通だった 【NEW】

ウーパールーパー・イモリ・サンショウウオの仲間 飼育の仕方、種類、食べ物、飼育環境がすぐわかる! (爬虫類・両生類☆飼い方上手になれる!) [ 佐々木 浩之 ]



●昔の日本の謎ブーム…1980年代大人気だった「ウーパールーパー」

2021/12/24:「日本版ウーパールーパー」以前に、そもそもウーパールーパーとはなんぞや?という人も今では多いでしょう。今考えるとなぜこんなものに夢中になったんだ?と思えるのですが、日本では昔ウーパールーパーブームがあったんですよ。ちょっと異常なほど人気していました。後述の記事によると、1980年代のことだそうです。

 このウーパールーパーというのは、正式な名称ではありません。Wikipediaの項目名は、メキシコサンショウウオ。他にメキシコサラマンダーとも言われます。また、日本で人気になったウーパールーパーは、メキシコサンショウウオの「幼形成熟」(アホロートル、ネオテニー)という特殊な形態でした。

<幼形成熟とは子どもの姿のままで大人になること。原産地のソチミルコ湖周辺に住むメキシコサンショウウオは、大人の姿にならず、一生を水の中で暮らす。オタマジャクシのように長い尾と小さな手足。頭の後ろに生えているエラが特徴的で、愛らしい姿から今もペットとして人気がある>(後述の記事より)

<ネオテニー(neoteny)は、動物において、性的に完全に成熟した個体でありながら非生殖器官に未成熟な、つまり幼生や幼体の性質が残る現象のこと。幼形成熟、幼態成熟ともいう。プロジェネシス(progenesis, paedogenesis, 早熟、前発生)は、性的な発達が加速された現象である>
<両生類の幼生は鰓を持ち鰓呼吸を行うが、変態し肺や皮膚による呼吸を行う。しかし有尾目内には変態をせずに幼生の形態を残したまま性成熟する種や個体群がおり、例としてメキシコサラマンダーが挙げられる。またメキシコサラマンダーを含むトラフサンショウウオ科の幼形成熟個体はアホロートルと呼称される>(ネオテニー - Wikipediaより)



●エゾサンショウウオの幼形成熟・日本版ウーパールーパーを発見

 で、本題です。私の地元・北海道固有種のエゾサンショウウオもこの幼形成熟をするんだそうな。ウーパールーパーの日本版です。しかし、これが以前発見されたのは、ウーパールーパーブームのはるか前である89年前。そして、北海道大学の研究チームが89年ぶりに発見したというニュースが出ていました。

<体長12~14cmと十分に成長しているのにエラがあり、水中で生活し続けている。生殖能力も確認したことで、日本動物学会の会誌「Zoological Letters」に12月8日、オンライン掲載された>
<北海道白老町の俱多楽(くったら)湖に生息する個体群が幼形成熟していることが1924年、北海道大学医学部の佐々木望(ささき・まどか)教授によって発見された。しかしそのわずか8年後の1932年に2匹が発見されたのを最後に、姿を消してしまった>
(クマ撃退スプレーを手に89年ぶりの大発見。絶滅したはずの「日本版ウーパールーパー」は生きていた | ハフポスト 2021年12月23日 10時12分より)

 俱多楽湖には1910年以降、ヒメマスが養殖用に放流されて増殖していました。ヒメマスに捕食された結果、エゾサンショウウオは湖から絶滅したと考えられているそうです。こういう放流みたいなものは、「外来種!外来種!」と叩かれませんが、本当はダメなんですよね。海外生まれの生物だけを叩くのは、感情的です。

 今回見つかったのは、この俱多楽湖ではない模様。俱多楽湖の二の舞を防ぐため、今回のエゾサンショウウオが発見された場所も「胆振地方の池」としか公表されていないそうです。この池で2020年12月に1匹、2021年4月に2匹、いずれもオスの個体が発見されました。研究チームの一員である北海道大学北方生物圏フィールド科学センターの岡宮久規(おかみや・ひさのり)研究員によると、狙ったわけではないようです。

「同行した学生たちと、幼形成熟が見つかったらすごいね、というような話は良くしていましたが、それがメインだったわけではありません。受入教員の岸田治准教授の勧めもあり、2020年春に北海道に移動してきてから、北海道全域を対象として、エゾサンショウウオの網羅的なフィールド観察を行っており、その過程で発見しました」


●実はみんな探していた日本版ウーパールーパー…なぜ見つからず?

 今回は付随的な発見であったものの、岡宮研究員によると、これまで幼形成熟個体を探して、北海道大学やアマチュアなど多くの人が北海道を調査してきたということで、密かに狙っていた人は多い模様。にも関わらず今まで発見できなかった理由の一つは「北海道の自然の広大さ」だとしていました。

「これだけ広い原生自然が残されている場所は日本では北海道くらいでしょう。また、ヒグマへの恐怖から夜間に森の奥まで入っていく人はそういません。今回発見されたうちの2個体は、森林内に長時間滞在し、夜間に活動中の個体を発見することができました」

 一方で、エゾサンショウウオをめぐっては、幼形成熟が疑われる「大型の幼生を発見した」という未確認の報告は、これまでに数件あったとのこと。しかし、どれも写真しか残っていなかったり、写真すらもなく噂話の一つに過ぎなかったり、学術的な論文としてまとめたものは皆無だったそうです。

 今回夜間に調査したのは、エゾサンショウウオが夜行性なので、夜に活動が活発になっているところを調査するため。夜間という時点で調査の難しさがわかります。ヒグマを避けるため、原則として単独で林内には入らないようにして、クマ撃退スプレーを持っていたというのも調査の難しさがわかる話。私も胆振出身ですので、よくヒグマが出るというのはわかる話でした。


●アホなロートルはイメージ悪く、勝手に作った名前がウーパールーパー

2023/09/07追記:一発屋ですぐに消えたため、知らない人が多いであろうウーパールーパーについて今回は補足。検索してみると、神戸新聞NEXT||「ウーパールーパー」を覚えていますか “昭和”に一世風靡した不思議な生き物、今もペットとして根強い人気という記事が出ていました。

<カップ焼きそばのCMで取り上げられて、あっという間に全国的に有名になりました。しかしその後、あまり話題になることもなく忘れてしまった方も多いのではないでしょうか。>
<ウーパールーパーという名前は、実は日本で作られました。正式な名前は「メキシコサンショウウオ」。原産国のメキシコでは、「アホロートル」と呼ばれていました。現地の古代語で「水に遊ぶもの」とかそういう意味なのだそうです。
 日本で紹介されて広まったのは1985年。カップ焼きそばのCMで「UFOに乗ってやって来た宇宙人」という設定(商品名を書いてしまってるようなものですね)でした。その際に「アホロートルでは日本語としてどうも印象がよくない」ということで別の名前を考えたのだそうです。当初は「スーパールーパー」という案があったけど、「スーパーは一般的すぎて商標登録に時間がかかる」という理由でウーパーになった、ということが言われています。ウーパールーパーって、商標だったんですね。>

 古代語で「水に遊ぶもの」…ここだけ聞くとめちゃくちゃかっこいいのですけど、「アホロートル」という音が日本人的には悪すぎ。ちなみに「ロートル」は「年寄り」という意味の俗語(多くの場合ネガティブな用法)なので、「アホな年寄り」という意味に。「幼形成熟」なのに「アホな年寄り」…それとも、「幼形成熟だからこそ」ですかね?


●普通は大人になるのが普通なのに、アホロートルは子供が普通だった

2024/03/11追記:前回の神戸新聞記事の続き。他のサンショウウオは「成体」になるのが普通なのに、メキシコサンショウウオは成体にならないまま、幼形の姿で成熟して子孫を残すのが普通だそうです。不思議ですね。これがすなわち「幼形成熟」(ネオテニー)というものでした。

 ただし、水位が低いなどの外的な要因で、稀に成体に「なってしまう」場合もあるとのこと。他の生物と違って大人の体になるのが普通じゃないんですね。で、この普通じゃない珍しい成体と幼形が別種だと勘違いされたために、メキシコサンショウウオとアホロートルは別の生き物だと思われていたそうです。

 そんなバカなことってある?と思う人もいるかもしれません。でも、こういうことはちょくちょくあるはず。例が思いつかなかったので検索したところ、これも結局例はありませんでしたが、種 (分類学) - Wikipediaでは、「(引用者注:見た目で種を決めようとすると)性的二型のような多型を別種と誤解する可能性がある」という話が出ていました。


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