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規制緩和はアベノミクスの第三の矢「成長戦略」の1丁目1番地


★2013/5/28 解雇ルールの法制化・混合診療・法人税引き下げなど構造改革頓挫
★2013/6/6 規制緩和はアベノミクスの第三の矢「成長戦略」の1丁目1番地
★2013/6/7 アベノミクスの成長戦略に市場失望 日本株大幅反落今年3番目の下げ幅
★2013/6/21アベノミクスの成長戦略不発は、官僚による規制改革骨抜きのせい


★2013/5/28 解雇ルールの法制化・混合診療・法人税引き下げなど構造改革頓挫

 たぶん庶民としては大勝利だと感じると思うんですけど、田原総一朗さんは批判的です。
田原総一朗の政財界「ここだけの話」 骨抜きされた成長戦略なら国内外の失望を買う 2013年05月16日 日経BP

 安倍晋三首相は、産業競争力会議の議論を踏まえ、「第3の矢」である成長戦略の第2弾を5月17日に発表する予定だ。(中略)

 しかし、最近の産業競争力会議の議論を見ていると、「痛みをともなう改革」が次々にテーマから外されているように思える。私はそのことに危機感を覚える。

 今まで日本経済がジリ貧だったのは、「改革、改革」と言いながら、少しも改革が行われてこなかったからだ。大胆な構造改革を断行しなければ、日本経済の成長はない。

 産業競争力会議のメンバー(民間議員)で、構造改革を強く主張しているのは竹中平蔵慶応義塾大学教授、三木谷浩史楽天社長、新浪剛史ローソン社長の3人だが、彼らは官僚や政治家、財界人の抵抗や反対にあっている。思い切った構造改革のテーマを盛り込めないのが現状だ。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20130516/350816/

 まず、解雇ルール。これは限定正社員とは何?正社員でもない契約社員でもない雇用スタイルの件かな?
 その一つが雇用改革制度。時代に合わなくなった企業から時代に合う新しい企業への新陳代謝を促すには、労働力の流動化、雇用の自由化がなければならない。もちろん、その一方ではセーフティネットの整備が重要である。

 労働力の流動化を促すためには「解雇ルールの法制化」が必要なのだが、もともと財界から要望の多かったこのテーマは、財界出身の民間議員が嫌がったため、6月中旬までにまとめる成長戦略から外されることになった。

 私は賛成だったのですけど、庶民的には反対でしょう。ネットでは新聞は嘘つきだから逆をやればいいといいながら、この問題には朝日新聞などと歩調を合わせて反対しています。

 この後続く項目も私は賛成だけど、たぶん世間的には反対だろうなというのが多いです。
 コーポレート・ガバナンス(企業統治)を実現する重要な手段といわれる「独立取締役の選任義務」も外される。独立性の高い取締役によって企業経営を厳しくチェックするのが狙いだが、これも財界出身の民間議員の反対で先送りされることになった。日本企業のトップたちはいつまでも「お殿様」でいたいのだ。

 「法人税の引き下げ」も財務省の反対にあって却下。「企業による農地取得の自由化」や「農業生産法人への出資規制緩和」も、農業は一般の産業とは違うなどの理由で、農業協同組合や農水省の強い反対にあった。

 医療分野でいえば、保険診療と保険外診療を併用する「混合診療」の解禁が日本医師会などの反対によって見送られた。

 このように重要なテーマがいくつも既得権益者の反対にあい、取りまとめの最終段階にきて外されている。

 外されまくり……。

 アベノミクスの矛盾 竹中平蔵・菅義偉VS麻生太郎・甘利明・飯島勲 小さな政府派と積極財政派では官僚サイドについている人との対立が見えるという話をしましたが、どうも官僚派の大勝利のようです。

 まあ、これも竹中平蔵さんの嫌われ度(私も支持しているわけではないです)からすれば、庶民的にも大歓迎でしょうが……。

(追記:でも、安倍晋三首相にとっては、"規制緩和はアベノミクスの第三の矢「成長戦略」の1丁目1番地"だったようです。じゃあ、ダメじゃん)


★2013/6/6 規制緩和はアベノミクスの第三の矢「成長戦略」の1丁目1番地

 "解雇ルールの法制化・混合診療・法人税引き下げなど構造改革頓挫"を書いたとき、知らなかった話。

 私は支持するけど、国民は支持しないんじゃない?って書いていたら、実は安倍晋三首相としては重要案件だったようです。
「先端」が聞いて呆れる官製「国際先端テスト」のお寒い中味 アベノミクスは「1丁目1番地」で躓く?
磯山 友幸 2013年5月10日(金)

 アベノミクスでは「大胆な金融緩和」と「機動的な財政出動」、「民間投資を喚起する成長戦略」の3本の矢を掲げた。1本目、2本目の矢はすでに実行に移され、予想以上の円安株高をもたらしたが、それだけでは単なる金融緩和バブルに終わりかねない。

 多くの識者が指摘しているように3本目の矢である「成長戦略」で日本の産業構造を大転換することが不可欠だ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130509/247749/?mlt

 そして、この成長戦略には規制緩和がたいへん大切だと、首相は考えていたようです。
 安倍首相自身、1月24日に開いた規制改革会議の初会合でこう述べていた。

 「規制改革は安倍内閣の1丁目1番地であります。成長戦略の1丁目1番地でもあります」

 また、選挙でも大きくぶち上げていました。
 自民党の政権公約の具体的項目を記載した「自民党政策BANK」。その「経済成長」のところには、「大胆な規制緩和」という見出しと共に、こう書かれていた。

 「戦略分野ごとに企業の活動のしやすさを世界最先端にするための『国際先端テスト』(国内の制度的障害を国際比較した上 で撤廃する基準)を導入します」

 つまり、霞が関が企業活動を縛っている様々な規制を、国際的に比較してみて、日本にしかないような規制は撤廃してしまう、としていたのだ。

 こうやってでかいことを言っていたのですが、実際に出てきた規制緩和は"驚くほど「重箱の隅」をつつくような規制ばかり"となりました。
「⑭市外局番取得に係る品質要件の見直し」

 IP電話事業者が「03」や「06」といった市外局番を使おうとしても通話の品質を一定以上にしなければ「050」しか割り当ててもらえないというのだ。(中略)

「⑦水素スタンドの使用可能鋼材にかかる性能基準の整備」

 説明資料には「海外で使用実績のあるクロムモリブデン鋼などの鋼材を水素スタンドにおいて使用可能とするべきではないか」と書かれている。

 さらには、

 「⑤天然ガス充填設備を併設した給油所における天然ガス自動車とガソリン自動車の停車スペースの共有化」

 ガソリンスタンドに天然ガス車用のスタンドがあっても、停車スペースを別々にしなければならないということなのだ。そんな規制など規制改革会議で議論する以前にさっさと撤廃したらいいだろう。

 そんなバカな規制があったのか、という実例を知る意味では役に立つが、アベノミクスで日本の将来を変えようという時に俎上にのせる規制なのか。ほとほと呆れるばかりだ。

 何でこんなんなったのか?と言うと、解雇ルールの法制化・混合診療・法人税引き下げなど構造改革頓挫で書いたように、中身を官僚などに骨抜きにされたからです。
 なぜ、こんな微細なテーマばかりが並んだのか。関係者が解説する。

 「議長役の岡さんは初めから役所の言う事をよく聞いてから、というスタンスでした。それでは役所が緩和したくない規制が出てくるはずなどありません。役所自身がもう撤廃してもいいかな、と思っている項目を出してきたのでしょう」

 民間議員のほとんどは自分が所属する業界を除いてほとんど細かい規制については知らない。改革が議題になれば、委員を微細な条文の世界に引き込み、別の法律とのつながりがあって規制緩和は無理だ、といった説明を繰り返される。ブレーンを持たない民間議員が徒手空拳でそれぞれの役所を相手にすれば、役所のペースにはまるのは当然である。

 前回も書いたように国民は興味ないところじゃないかと思いますが、「1丁目1番地でもあります」と言っていたのに……というのはあります。

 この骨抜きが実は良い方に向いていたんだ……となると、いいんですけどね。

 と下書き時点で書いていたんですが、更新する直前に読んだニュースによるとこれを材料に株価がまさかの爆下げ。この件で別にもう一つ書くかもしれません。


★2013/6/7 アベノミクスの成長戦略に市場失望 日本株大幅反落今年3番目の下げ幅

 正直言うと予想していませんでした。

 規制緩和に関しては、私はやるべきことが多いと感じていました。ただ、国民は関心ない、もしくはむしろやらんでいいくらいの感じじゃないかとも書きました。

 また株式市場に関しては、何でも材料にして売り買いするものの、今は別の論理で動いているのでさほど影響ないのでは?と考えていました。以前使った記事ではこの市場に関する部分を上記のような考えから、敢えて引用していませんでした。
田原総一朗の政財界「ここだけの話」
骨抜きされた成長戦略なら国内外の失望を買う
2013年05月16日 日経BP

 アベノミクスは大胆な金融緩和と財政出動により、これまでのところ成功を収めている。日本経済復活への期待を本物にするためにも、「痛みをともなう改革」を盛り込んだ成長戦略の策定は重要だ。そこに外国政府をはじめ国内外の投資家が大きく注目している。

 革新的な構造改革をどこまで実現できるか、そのための具体的な政策は何かを議論するのが産業競争力会議の役割である。しかし、成長戦略の柱になるはずの重要テーマが既得権益者の反対によって先送りされ、改革への姿勢が否定されているように見える。

 そんな成長戦略を、安倍晋三首相はどういう形にまとめて6月中旬までに発表するのだろうか。

 もしその中身が期待外れのものなら、マーケットは失望し、7月の参院選前に株価が下落することも考えられる。それどころか、株価の暴落も懸念されるのだ。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20130516/350816/

 私は正直そりゃないだろうと思っていたので引用からは外したのですけど、田原総一朗さんが正しかったことが証明されたのかもしれません。


 さて、株価暴落の記事。一部にはこれを成長戦略とは関係ないとするものもありますけど、大半は絡ませて書いています。たとえば、日経新聞。
東証大引け、大幅反落 今年3番目の下げ幅 成長戦略「新味欠く」との声
2013/6/5 15:47 日経新聞

 5日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反落し、終値は前日比518円89銭(3.8%)安の1万3014円87銭と4月5日以来2カ月ぶりの安値で取引を終えた。下げ幅は今年3番目の大きさだった。安倍晋三首相が講演で述べた成長戦略第3弾の内容が「事前報道の範囲内にとどまり、新味に欠ける」との見方から、日経平均先物に売りが膨らんだ。現物株にも裁定解消目的の売りが膨らみ、ファストリやファナックなど日経平均への寄与度が高い銘柄が大幅安となったことも投資家心理を冷やした。対ドル、対ユーロで円相場が一段と上昇し、自動車など輸出関連株も売られた。

 安倍首相は「民間活力の爆発」をテーマにすると表明していたため、事前報道よりも踏み込んだ内容になると期待が一部に広がっていたという。イベントをきっかけに売り買いを仕掛けるファンドが、「講演内容が伝わったのを受けて株価指数先物に売りを出した」(国内証券の情報担当者)との指摘もあった。後場寄り直後に先物を買う動きがあった反動で、日経平均先物の下げ幅が大きくなった面もあったという。日経平均先物は前日比710円安の1万2940円と、1万3000円を大きく下回って日中取引を終えた。
http://www.nikkei.com/markets/kabu/summary.aspx?g=DGXNASS0ISS16_05062013000000

 ただ、マスコミ陰謀論を唱える方にとっては、国内の新聞社は信用できないでしょう。安倍晋三政権が気に食わないから足を引っ張っているだけだ、と。

 ということで、海外でしかも投資関係が本業のブルームバーグを見てみます。
日本株は大幅反落、成長戦略失望で午後崩れ-金融、電力中心

  6月5日(ブルームバーグ):東京株式相場は大幅反落。米国金融当局の量的緩和政策の縮小観測が引き続き重しとなる中、政府の成長戦略第3弾に対する失望も加わった午後の取引で崩れた。金融株を中心に、電機など輸出関連株まで幅広い業種が下落。安倍首相が電力システム改革法案の成立に意欲を見せた影響で、電力株は大きく売られた。

TOPIX の終値は前日比35.44ポイント(3.1%)安の1090.03、日経平均株価 は518円89銭(3.8%)安の1万3014円87銭。

みずほ信託銀行の中野貴比呂シニアストラテジストは、政府の成長戦略で「期待以上のものが出ず、売りが広がった」と指摘。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和の縮小に対し地ならしを始めたことから、「金融相場で上がってきた状況が変わってきている」とも話していた。 (中略)

安倍晋三首相が成長戦略第3弾に関する講演を始めた午後の開始早々、日経平均は一時177円高まで急伸する場面もあったが、その後再びマイナス転換、終盤はじりじりと下げを広げた。日経平均の高安値幅は700円を超え、今週に入ってから301円、549円と荒い動きが続く。

安倍首相はきょう午後の講演で、成長戦略の第3弾として新たに国家戦略特区を創設し、外国人向けに医療制度を見直すなど「国際的なビジネス環境」を整えると表明。一般医薬品のネット販売の解禁など規制緩和を推進する方針も明らかにした。また、2020年までに対日直接投資残高を2倍の35兆円に増やす数値目標なども掲げた。

しんきんアセットマネジメント投信の山下智巳主任ファンドマネジャーは、成長戦略は「法人税減税など踏み込んだ政策を期待していた投資家にとっては失望する内容だった可能性がある」と指摘。マーケットの反応を見ていた投資家も、「相場が下げたことで売りに走り、売りが売りを呼ぶ感じになった」と言う。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MNW45N0YHQ0X01.html

 失望売りという見方なのは国内の人ばかりですし、記者も日本人の可能性はあります。それでも、ブルームバーグの方がやや慎重ですね。

 もう一つと思って見たロイターは日本人記者のものでしたが、外資系の人でなおかつ海外の見方の解説がありました。
成長戦略に失望し株安・円高、参院選後の抜本策期待も
2013年 06月 5日 17:23

[東京 5日 ロイター] 「海外勢の一部には、法人税の引き下げや年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用方針見直しについて言及されるとの期待感があったほか、日本株の最近の急落で、リップサービス的なサプライズがあるかもしれないとの予想も出ていたことで、高い期待感に対しての失望が強まった」(外資系証券)という。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE95405K20130605

 期待したからこそという感じです。

 そうであれば、改革の道を口だけでなく行動で示してくれれば、それで解決です。まだチャンスがあります。


 あと、私はさっき「何でも材料にして売り買いする」と書きましたけど、ロイターでは単にきっかけにしただけという意見も。
 ただ、短期筋の売買に振らされた面も大きい。安倍首相の講演が始まった直後、日本株はいったん買われたが、サプライズがないとわかると一転売りが膨らんだ。「ボラティリティが高過ぎて、長期投資家などは手が出せない。薄商いの中を短期筋の売買がわが物顔で相場を動かしている。成長戦略への評価というよりも、短期売買の材料に使われただけ」と証券ジャパン・調査情報部次長の野坂晃一氏は指摘する。

 でも、まあ、ちょっとした発言で大きく動くというのが相場ですからね。「短期売買の材料に使われただけ」と言っちゃうと身も蓋もないですし、短期筋の売買であっても一つのメッセージだとも言えます。
(過剰に株価を意識しすぎるのも問題だとは思いますけどね)

 とりあえず、ここのところ日本株は値動きが不安定ですし、しばらくナーバスな状態が続きそうです。

 そして、それは初心者がいわゆる「養分」にされやすい展開が続くと言って良さそうです。


★2013/6/21アベノミクスの成長戦略不発は、官僚による規制改革骨抜きのせい

 あんまりやり過ぎると、単なるアンチ安倍晋三(最後に書くようにむしろ期待していた内容なのですが)になるのであれですけど、補足でもう一回。でも、まあ、割とひどいことがぼちぼち判明しているのに全く支持率落ちませんし、これくらいの批判なら余裕でしょうか?
アベノミクス第3の矢は、なぜ「竹やり戦術」に終わってしまったのか? 1/2
鈴木亘 2013年06月17日 12:04 ブロゴス

成長戦略が「竹やり戦術集」になった理由は簡単で、要は「霞が関の官僚任せ」にしたからである。経済産業省を中心に、霞が関の各官庁に総動員をかけて、各省庁の各局・各課から挙がってきた成長戦略を束ねてはみたものの(しかもその多くは、民主党時代から既にあったものである)、このようなやり方では、

(1)各省庁単位の小粒な項目の寄せ集めになりがち
(2)各省庁内、省庁間で全員賛成型の調整を経るため、人畜無害な骨抜き案になりがち
(3)調整が難しい項目は具体性や実効性の欠ける先送り案になりがち

ということは、初めから明らかであった。

こうした官僚主導の従来型成長戦略の欠点を補うためには

(1)分野横断的に大胆な発想ができ
(2)反対する業界・官庁があっても、大局的な成長を優先して政治決断できる「政治主導」

が不可欠である。そして、まさにそのために設けられた「舞台装置」が、官邸直轄の経済財政諮問会議、産業競争力会議、規制改革会議の3つの会議であったが、結果から判断して、これらはうまく機能しなかったと言わざるを得ない。そもそも各省庁がまとめてくる政策が総花的な竹やり戦術になるのは当たり前であるから、今回の成長戦略の「失敗の本質」は、この官邸直轄会議が機能しなかったことにある。
http://blogos.com/article/64399/

 作者の鈴木亘さんは"前回の安倍政権末期から麻生政権まで規制改革会議の専門委員を務めて"いたそうです。

 そして、"今回も、規制改革会議の大田弘子議長代理に請われて、途中から規制改革会議「保育チーム」のメンバーとして、目玉である「待機児童対策」の立案に携わった"とのことですから、以前との違いがわかる立場にあります。
就任して、まず驚いたことは、前回の自公政権時には、規制改革会議の事務局の大半が、民間からの出向者で占められていたのに対して、今回はものの見事に霞が関の官僚ばかりであったことである(途中から、経済同友会、日本経団連から2、3人の出向者が来たようであるが、多勢に無勢の上、新参者が来る前に勝負が決しており、既に後の祭りであった)。

 この時点で既に終わっています。やる気なし。
今回のように官僚ばかりの事務局では、官僚のやりたい放題になることは火を見るより明らかである。私自身も、前回から考えると「まさか!」と思うようなあからさまな事態に数多く遭遇した。一例を言うと、まず

(1)保育チームの委員間でまとまったはずの重要な規制改革項目が、事務局の判断で勝手に削除されてしまう(その理由を問うと、言い分は厚労省と瓜二つであり、情報源は明らか)
(2)反論してその項目の復活をさせても、手を変え品を変え、バージョンが変わるごとにしつこく何度も削除してきて、持久戦に持ち込まれる(こちらも忙しいので、油断して何度目かのバージョンをスルーするすると、その削除案で決まってしまう)。

(3)さらに公表を前提に、規制改革会議で発表するために入れておいた資料が当日の配布資料から消えている
(4)次の会議できちんと資料を入れるように指示をすると、厚生労働省にとって都合のわるい肝心な部分を勝手に抜いて、意味不明の資料に差し変わっている

といった具合である。

(5)また、「この部分は事務局が説明しますから」というので説明資料から肝心の部分を省いたら、事務局が結局説明をせず、当日配布資料にすら入っていない

ということもあった。

もちろん、委員同士が意見の交換をしないように、重要な連絡を委員一人ひとりに個別に行っていたり、委員間の意見が違う時には個別説明をして情報を都合の良い方向にコントロールすると言う「分断戦略」も行われていた。また、重要な会議の日程連絡や重要な情報がそもそも送られてこなかったり、都合が悪い日程にわざと重要な会議をぶつけてくると言うような「事務局の常とう手段」も、行使されていたように思われる。

産業競争力会議では三木谷委員が「医薬品のネット販売ぐらいのことも決められないなら委員を辞職する!」と叫んで、埒の明かない事務局を押し切って、今回の唯一の目玉と言うべき規制緩和項目を通したそうだが、私自身も「この程度の項目が残せないのであれば辞める」と事務局に啖呵を切らなければならないありさまであった。また、大田議長代理とは、事務局抜きで、外の喫茶店で重要な打ち合わせをすることもあった。

これが、私が垣間見た規制改革会議の官僚支配の現実である。

 鈴木亘さんが"前回の安倍政権末期"と挙げているように、以前の安倍晋三さんの政権でもできていたことができなくなっています。
(ただ、引用部では"安倍政権末期から麻生政権まで"とありましたので、他と同じ評価なんでしょうね。私は第一次安倍政権以降の政権は評価がかなり落ちると思っていました。今回の麻生太郎さんも親官僚の性格がかなりはっきり出ています)

 私は対官僚の面では安倍晋三さんにむしろ期待していたところがあり、自民党総裁選では一番良いか……と思った理由だったのですが、完全に期待外れに終わりました。


 関連
  ■限定正社員とは何?正社員でもない契約社員でもない雇用スタイル
  ■アベノミクスの矛盾 竹中平蔵・菅義偉VS麻生太郎・甘利明・飯島勲 小さな政府派と積極財政派
  ■自公ら児童ポルノ禁止法改定案提出 漫画アニメ規制に繋がる内容
  ■その他の政治(時事)について書いた記事

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