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ある漫画家が出版社から離れ電子書籍を選んだ理由 ごとう隼平(銀塩少年)


2013/6/9:
多くの出版社が停滞している理由とは?
ある漫画家が出版社から離れ電子書籍を選んだ理由 銀塩少年のごとう隼平氏の場合
漫画出版業界の低迷は別にあるのではないか
メリットあるの?出版社は電子書籍重視すべきなのか?



●多くの出版社が停滞している理由とは?

2013/6/9:少年サンデー系の月刊漫画雑誌で『銀塩少年』という漫画の連載をしていた、ごとう隼平さんという方の電子書籍に関するインタビュー記事を読みました。私は知りませんでしたけど、たぶん普通にマイナーな方だと思われます。

 電子書籍の新作は『金魚ガールズ』というものだそう。少年の次は少女になったんですね。

 ごとう隼平さんは、いま多くの出版社が停滞感を持っているとしていました。その最も大きな理由とみていたのが、出版社に新しい才能や感性が集まることが、以前より減ってしまったということ。以下のような流れだと説明しています。

(1)たいてい多くの漫画家は、お金を稼ぎたくて漫画家を目指すのではない。自分の作品をより多くの人に読んでもらいたくて漫画家を目指す。
(2)これまで自分の作品を多くの人に読んでもらうには、出版社に通い、プロになるほかなかった。しかし現在、インターネットが普及し、発表の場は増え、その気になれば個人ですぐに漫画をWEB上に掲載し、評価を得ることができるようになった。
(漫画出版社を飛び出した、漫画家の話。出版社を離れ電子出版をした理由とは!? 2013年5月9日 ビーカイブより)


●ある漫画家が出版社から離れ電子書籍を選んだ理由 銀塩少年のごとう隼平氏の場合

 また、出版社に通ってプロになるのは、もちろんたいへんです。以前であれば他に道がないがために、そこで努力を続けてデビューを目指すといった選択肢は多かったでしょう。

 さらに、デビューしても当初はヒットしなくて、後の作品でブレイクするといった人がいました。ただ、そこでまでしなくても今はネットで発表できるのだからそちらでやろうと選択する人が増えているだろうもあることみたいですね。ごとう隼平さんは、この後者のタイプであり、以下のようにおっしゃていました。

「これは個人的な私の力不足により長らく次の連載が決まらなかったこともあり、私自身も新鮮な空気を求めていました。そんなおり、昨年10月に米国からキンドルがやってきたんです。まったく新しい世界、何かが変わる気がしました。今後出版社で漫画を描くにせよ、ここは一度、新しい風を感じてくるのも良いのではないかと思い、電子書籍を出版することに決め、長らくお世話になった出版社からひととき離れることにしました」


●漫画出版業界の低迷は別にあるのではないか

 最初に出版社の停滞感についての話がありました。出版社よりネットを選ぶためという説明です。ただ、出版社の低迷は漫画に限った話ではなく、ちょっと説明が弱いと感じました。それよりもネットを含めて、選択肢が増えすぎて多様化したためといった説明の方が良いでしょう。ごとう隼平さんはその系統の話もしていました。

「今、新人漫画家が増えたことが、新人漫画家の価値を下げてしまっているように思えます。本来なら漫画家の価値は、その作品にあるはずで、作家の数は関係ないはずなのですが。
 連載の場が増え、漫画家が増え、そうなるともちろん新刊の数も増えることになります。書店には毎日大量の新刊が届くそうです。その結果、多くの作品はほとんど人目に触れることなく返本されてしまい、そんな中で結果を出せる新人は少なく、それがまた新人の価値を下げるという悪循環が起こってしまっています」

 そして、"紙の漫画雑誌の発行部数はどんどん下がって"います。

「漫画出版業界の低迷を招いているのは、未だ紙の雑誌に主力を置き、WEBや電子書籍を新人発掘の場や実験場くらいにしか扱っていないことに大きな要因があると思います」


●メリットあるの?出版社は電子書籍重視すべきなのか?

 紙と電子書籍は同じものじゃないですからね。価格はもちろん違いますが、読み手の価値観も異なります。また、出版社や作者の利点も異なります。

 出版社にとって強くメリットを感じられないとなかなか力を入れられないものと思います。「保守的」と言えばそうなんですが、仕方ないところもあるでしょう。電子化に加えて、多様化というのはそもそも利益が薄くなる傾向があるため、出版社が二の足を踏むのも理解できます。

 ただし、私は「座して死を待つよりも、アドバンテージの多いうちにチャレンジすべし」という考え方ですけどね。たぶん後になればなるほど、出版社の余裕はますますなくなっていくものと思われます。


●漫画家が増える一方で、ますます食えなくなっていく漫画家たち

 話が行ったり来たりしてあれなのですけど、以下は再び電子書籍を目指した理由のわかる話です。

「紙の雑誌とWEBや電子書籍が等しい価値を持つようになったとき、時代は変わると思います。新人も中堅も大先生も、同じ舞台に立って、作品同士で競い合い、価値が決まるような、そのようにならなければ、普通に考えて面白くありません。名もない新人だけの実験場、守られた雑誌、そんなところに人が集まらないのは当然ですよね。
 そういう意味で、WEBや電子書籍には未来と可能性があると思います。きっと近い将来、紙の雑誌と同じかそれ以上の価値を持つようになります。本誌と同じ漫画雑誌が、PCや携帯やタブレットに配信される、そんな日を今から楽しみにしています。
 また、電子書籍は個人にも開かれています。現段階でここが市場として成立するかまだ分かりませんが、時代が変わり人が集まるようになれば、出版社の漫画雑誌の枠を超えた自由な作品も読者を得られるようになるかもしれません」

 漫画だけで食べていける人はこれからどんどん減っていくでしょうけど、逆に漫画を発表できる「漫画家」はまだ増え続けると考えられます。アマゾンの電子書籍、小説・漫画のセルフ出版(KDP)のインパクトでは、漫画にも簡易なセルフ出版が波及するのでは?という予測がありました。

 ただし、それが漫画家にとって幸せか?と言うと、ごとう隼平さんと違う答えを出す方もいらっしゃるかもしれません。また、読者にとって幸せな世界はどちらか?となると、これまた見方が分かれそうです。


【本文中でリンクした投稿】
  ■アマゾンの電子書籍、小説・漫画のセルフ出版(KDP)のインパクト

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