詐欺をやっている会社の社員や悪徳商法だと言われている企業の社員の人に知っておいてほしいのが、「上司に言われたから」「会社に命じられたから」では済まないケースがあるということです。この場合は会社のせいにできないのですから、当然、自分の身は自分で守らなくちゃいけません。
こちらのページでは、関連して<主犯格じゃなくても?ハローワークの紹介先が「詐欺会社」で逮捕>という話も追記、また、就職したわけではありませんが、振り込め詐欺に知らずに参加していたというケースでも、逮捕起訴されていることが多いという話もその後
受け子は逮捕されても起訴されないはデマ 否認でも7割起訴でリスクが高いで書きました。
●就職先が詐欺会社だったら?あなたに責任、逮捕も免れず…という現実
2013/6/13:
「就職先が詐欺会社だった!」どうする? 業務上横領、背任そして詐欺というビジネス上の事件(岡野武志 2013年4月24日(水) 日経ビジネスオンライン)では、業務上横領・背任の話もありました。ただ、うちで紹介するのは詐欺の話に絞ります。業務上横領罪や背任罪は間違いなくやった人が悪いということがわかりますが、詐欺罪は「私は悪くない。会社が悪い」と思ってしまう人がいるかもしれません。しかし、そのような言い訳は通用しないのです。
作者の岡野武志さんによると、弁護士として、刑事事件の法律相談を数多く受けていると、就職先の会社が実は詐欺会社だったというケースに出くわすことがあるとのこと。例えば、求人広告を見て応募し営業職として就職したら、実は詐欺的な商品を通信販売している会社だったとか、知らない他人の免許証を渡されて複数の銀行口座を開設するように命じられた、などのケースです。
このようなケースでは、働いている本人が「何かおかしいのではないか」という疑問を抱いて法律相談に来て詐欺だと発覚する場合もあります。ところが、「何かおかしい」と思いながらもズルズルと働いているうちに同僚と一緒に逮捕されて、その段階になって初めて自分が行っていたのは詐欺だったという確信に至るケースもあるそうです。
で、この2例のうち前者ですとまだ取り返しがつく可能性が高いように思えるのですが、岡野武志さんは「いずれにしても、
詐欺に加担した責任は、最終的には働いている本人が負わなければなりません。当初の求人広告の内容が違っていたので詐欺とは思わなかった、といった言い分が理解されるのは難しいと言えるでしょう」と指摘していました。"
●詐欺まがい・悪徳商法疑惑の企業の社員も当然、違法行為をするおそれ
会社に言われてやっただけで、詐欺をする気はなかった!と言いたいでしょうが、これが現実のようです。これは、詐欺まがい…いわゆる悪徳商法疑惑のある会社の社員さんも同様です。昔コメント欄があるときに、うちで悪徳商法の話をやると文句つけてくる人がたくさんいました。社員かどうかはわかりませんが、社員なら自己正当化しているわけで、そんな感じで「大丈夫、大丈夫」と自分を騙しながら最後まで行っちゃうのかもしれません。
<また、直ちに詐欺には該当しないものの、
詐欺まがいの強引な商売を行っている会社も多くみられます。訪問販売や通信販売など、消費者とトラブルを生じやすい取引類型については、別途「特定商取引に関する法律」によりさまざまな規制が設けられているため、営業担当者はトラブル防止のためこれらに精通しておく必要があります。
加えて、昨今は金融商品や投資の対象が多様化したこともあり、本来は利益を上げることを目的として金融商品の販売を行ったが結果として顧客に財産上の損害を与えてしまったというケースと、
いわゆる「投資詐欺」との線引きを行うことが、客観的な事情からは判断しにくいような事例も散見されます>
●ガンガン逮捕される!知らないうちに振り込め詐欺…でも問題に
さらに、岡野武志さんは最近は振り込め詐欺などを行う犯罪集団の低年齢化が目立つことを指摘。先輩から紹介されたアルバイト先だということで現場に向かったら、実は振り込め詐欺の現場だったというケースが実際にあるとしていました。これはついやってしまいがち…なのですが、以下のように指摘されていました。
<振り込め詐欺の場合、被害者の人数が多数にのぼり、被害金額も多額になるケースが多いため、被害者全員に対して被害を弁償し示談に応じてもらうことは難しく、また事件の社会的影響の大きさを考慮して、昨今は厳しい判断が下されがちです。
このように、
本人の意図に反して、思わぬ形で犯罪に加担することになったとしても、そのことを容認した以上、最終的に責任を負うのは本人です。仕事やアルバイトなどに応募する際は、注意深くその内容を確認し、違法な仕事をしている現場に配属された場合は、勇気をもって逃げて帰ってくる必要があります>
(2017/09/14追記:と書いていましたが、その後、
受け子は逮捕されても起訴されないはデマ 否認でも7割起訴でリスクが高いを書いています。現実にはガンガン逮捕起訴されているようです)
悪徳商法疑惑がネットで出ている会社の社員さんは、ご自分の身を守るためにもお辞めになることをオススメします。
●主犯格じゃなくても?ハローワークの紹介先が「詐欺会社」で逮捕
2017/09/14:リンク切れしている記事ですが、タイトルからして強烈な<ハローワーク:紹介先は「詐欺会社」 行政の情報共有なく>(毎日新聞 2013年12月31日 12時50分【吉川雄策】)という記事がありました。うそをついて健康食品を販売したなどとして、健康食品販売会社「日本健康促進協会(日健)」の社員が逮捕されたという事件です。
http://mainichi.jp/select/news/20131231k0000e040127000c.html
2013年5〜7月ごろ、山口、福岡、大分など6県の62〜87歳の男女7人に電話し、健康食品の売買契約をしていないのに「以前契約してますよね」などとうそを言って商品を買わせようとしたという手口。振り込め詐欺の一種のような感じがしますね。
この事件では4人が逮捕されていました。山口地裁は2013年10月、4人のうち26〜35歳の男性3人に懲役1年〜1年6月の実刑判決を、女性(60)に懲役1年2月、執行猶予3年を言い渡し、既に確定しています。4人ですから、主犯格でない人も含まれている可能性が高く、「あなたも逮捕されますからね」という警告としては十分な事例でした。
ところが、この事件でさらにすごいのが、この求人をハローワークが出していたということ。そして、実際にハローワークの紹介で入社した人が逮捕されてしまいました。最後に紹介されていた60歳の女性がそうだったとのこと。執行猶予はついているものの、有罪判決ですからね。当然、今後に影響が出てしまう…というケースでした。
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