2013/6/16:
●引っ張りだこの語源・由来が恐ろしい
●本当は怖いタコ 人喰いタコ被害続出
●タコは月夜に畑に入り、芋や大根を食べる!
●犬や猫にタコを食べさせると腰が抜けて危険?
●タコ関係の言葉では「タコ部屋」も恐ろしい
2021/02/16:
●ロシアの研究チームがタコの怪物に遭遇し3人が死亡した? 【NEW】
●引っ張りだこの語源・由来が恐ろしい
2013/6/16:引っ張りだことは、多くの人が自分の側に引き入れようと争うことで、人気の人物などに使われます。今はもっぱら良い意味です。
ところが、その語源・由来を見ると、恐ろしいところがありました。各国の農林水産,酒造,陶器,織物などを図説した江戸時代の『日本山海名産図会』には、長浜の蛸漁について書かれています。
長浜の蛸は蟹肉をおとりにし、一艘で1000匹以上獲れたそうで、四方を引っ張って乾燥させ、「張りだこ」として市で売られたとあります。この「張りだこ」が「ひっぱりだこ」と呼ばれるようになりました。この時点では怖い話ではありません。
ところが、蛸が干されている状態が、磔(はりつけ)になる罪人の様子に近いことから、磔刑(たつけい)、あるいは磔になる罪人のことを「ひっぱりだこ」と言うようになったとのこと。
記事では、"「ひっぱりだこ」と言えば、現在では引く手あまたになるほど人気があることを指しますが、ここまで意味が違うというのもおもしろいですね"としていたものの、おもしろいですかね? ちょっとゾッとする話です。
●本当は怖いタコ 人喰いタコ被害続出
これが書かれていた記事は、
江戸時代は牛馬を喰らった「蛸《たこ》」も“ひっぱりだこ”とは磔《はりつけ》のこと (2013年5月10日 車 浮代 ダイヤモンド・オンライン)というもの。引っ張りだこの話はタイトルだけで伝わるものの、タイトルの前半"江戸時代は牛馬を喰らった「蛸《たこ》」"というのが読み進めるまで理解できませんでした。
記事によると、日本でも昔から大蛸の目撃談は多く、江戸時代の文献にも残されています。この中に牛馬どころか人まで食うタコの話が複数載っているのです。本当にそんなタコがいるとは思わなかったので、タイトルそのままのタコがいるとは予想できませんでした。
「八・九尺から一・二丈(約2.4m~約6m)に及ぶものがあり、長足で人を巻き取り、海中に引き入れて食らう」――『本朝食鑑』元禄10年(1697年)
「越中富士滑川《なめりがわ》の大蛸は
牛馬を取喰い、漁舟を転覆させて人を取る。これを捕らえる術はない。この蛸の足を軒に吊るせば病気になる」――『日本山海名産図会』寛政11年(1799年)
『本朝食鑑』は日本初の薬膳書、『日本山海名産図会』は日本各地の漁業を図解した真面目な本。そのため、これらの記述は信憑性があり、大蛸の被害は深刻だったようです、と記事では書いていました。
ただ、やっぱり大げさに書いているだけなのでは?と私は疑います。これだと、大ダコの怪物そのままでしょう。
●タコは月夜に畑に入り、芋や大根を食べる!
この中の『本朝食鑑』には、「蛸は夜に岸に上がり、八足を地につけ、飛ぶように走って畑に入り、芋を掘って食べることもある」という記載もあるそうです。この本に限らず、実は「蛸は月夜に畑に入り、芋や大根を食べる」という伝説は、日本各地に残っているとのこと。
それだけでなく、実際に明治・大正時代の頃の目撃談も多数あるとして、記事では事実だとしていました。
、それによると、蛸は地上でも1~2時間は生きていられるため、夜、蟹を追ううちに畑に入ることがあるらしく、そこで里芋や大根、みかん、干し柿などを見つけて食べていた、ということのようです。江戸中期の俳人、炭太祇《たん たいぎ》の「蛸追へば 蟹も走るや 芋畠」という俳句が残るぐらいメジャーなことでした。
現在も名古屋市緑区鳴海町には「蛸畑」という地名があり、この地に残る『鳴海日記』に、「蛸畑 是は此処にて、猟仕候。蛸など釣申候由、申伝候」とあります。近くに入江があったためタコが来やすかったのか、地名に残るほど畑でタコが釣れたとしています。
じゃあ、今もタコの野菜泥棒が続出しないとおかしくね?と私はやはり疑います。ただ、記事では、道路の舗装されていない当時としては、よくある現象だったのでしょうとして、現代では起きない理由を説明していました。
●犬や猫にタコを食べさせると腰が抜けて危険?
記事ではこれ以外は、料理法に関する話なので割愛しますが、一点だけ。犬や猫などには食べさせてはいけないという話がありました。消化不良を起こしたり、急激なビタミンB1欠乏症になる恐れがあるためとのこと。
作者は子どもの頃の、野良猫にたこ焼きを食べさせた人がいて、猫が腰を抜かしてしまい、前足だけで下半身を引きずって進む哀れな姿を目撃したことがあるとしていました。犬猫はタブーな食品が結構あります。腰を抜かしてしまうというのは、特に怖いですね。
2019/02/12:と書いていたのですけど、検索してみると、「犬がタコを食べても犬の健康を害するような症状は起きません」と
【獣医師監修】犬がタコを食べても大丈夫?アレルギーや消化不良、ビタミンB1欠乏症は?|hotto(ホット)にありました。まさかこの情報がデマだったとは…。他に怪しい話がわんさかあったので、疑いきれませんでした。
一方、猫に関しては、獣医師 平松育子先生の書いた
猫にタコを与えてはいけない!その理由と食べてしまった時の対処法というページが出てきました。で、あれ?と思って、犬とタコを再検索すると、駄目としている獣医師もいます。うーん、意見が分かれているのかもしれません。これもはっきりしないですね…。
●タコ関係の言葉では「タコ部屋」も恐ろしい
2013/6/16:怪しい話ばっかりだとあれなので、
Wikipediaを見てみましょう。運が良ければ、上記の話を補足できるかもしれません。まず、引っ張りだこの件は、以下のように特に間違いではなさそうです。
ひっぱりだこ :人気のある人物や物が多くの人に求められる状態を言う日本語。また、近世以前は、磔刑およびその受刑者を意味する比喩表現であった。「引っ張り蛸」とも「引っ張り凧」とも記すが、語源は、タコの乾物を作る際に足を四方八方に広げて干す、その形に由来しており、したがって、前者が本来の用法と言える。
そういやタコに関しては「タコ部屋」という言葉もあり、これも怖いですね。
<タコ部屋労働>(
Wikipediaより)
・主に戦前の北海道で、労働者をかなりの期間身体的に拘束して行われた非人間的環境下における過酷な肉体労働。
・タコ部屋労働で使役された労働者をタコと呼び、タコを監禁した部屋をタコ部屋または監獄部屋と呼ぶ。タコ部屋はタコ部屋労働環境そのものを意味することもあった。
・類似した状況は九州の炭田地帯にも見られ、納屋制度と呼ばれていた。
・強制労働の一種であり、現代の日本では労働基準法第5条によりタコ部屋労働は禁止されている。
引っ張りだこは補足できましたが、これ以外の話はあまりなさげ。ただ、陸行動について少し記述がありました。これによると、陸に打ち揚げられても30分程度は生きることができ、自由に行動ができるとのこと。さらに、稀に自ら水辺に這い出して獲物を捕獲することがあるとされていました。
2019/02/12:これについて最初「マジで畑荒らしはするみたいですね」と書いたものの、畑荒らしとは明記されていませんでしたね。正確には「水辺で獲物を捕獲」する程度ですので、海の中の延長線上的なところだと考える方が妥当かもしれません。
●ロシアの研究チームがタコの怪物に遭遇し3人が死亡した?
2021/02/16:実際に人食いタコがいる可能性を考えて再び検索すると、本当に記事が出てきてびっくり。ただ、タイトルからして「3人が死亡したと主張」という書き方であり、事実かどうか怪しいというニュアンスが感じられるものではありました。
ロシアの研究チームが南極のボストーク湖に潜むタコ型のクリーチャーに遭遇。3人が死亡したと主張 カラパイア 2016年11月20日 22:00という記事です。
<亡命中のロシア人科学者が信じられないような話を明かした。それは彼らが行方不明になっていた5日間に起きた、南極の氷の3,769メートル下にあるボストーク湖での出来事である。
アントン・パダルカ博士がスイス当局に語ったところによると、研究チームは生命体46-Bと名付けられた奇妙かつ危険な生命を発見したという。高度な知能を備えたタコのような生き物で、チームの3人が犠牲になったそうだ>
通常の8本とは異なり、14本の足を持っているタコ型の生物だとのこと。ということで、タコの話じゃなくてUMAの話でした。これ以外の話も完全にモンスターといった感じの話で、獲物を掴み、唾液を注入し麻痺させると、クチバシでバラバラに分解すると説明。さらには、スミを吐く漏斗に似た器官から水中に毒を放出し、50メートルの距離からでも獲物を麻痺。腕で1人の研究者の頭を切り落とし、食べてしまったともいいます。
この人食いタコは体長10メートルで、狡猾なまでの擬態能力を有しており、人間のダイバーそっくりに変形して近づき、仲間を掴んで、バラバラに引き裂いたとも言っていました。なんかえらい想像力たくましいですね。この生命体46-Bは腕を再生できるのみならず、切り落とされた腕から本体までが再生されるという話もあります。無敵ですわ。
高度な知能も備え、道具を使う…といった話もあったのですが、続く部分で「レゴを組み立てることもできた」とあってズッコケ。ここまでめちゃくちゃすごいファンタジー小説的な話が続いていたのに、なぜかレゴの組み立てという微妙な逸話に留まりました。どうせならルービックキューブを一瞬で揃えてしまった!みたいなのを言ってほしかったですね。というか、研究者らはなぜレゴブロックを持参していたのでしょうか?と不思議にも思います。
これらの主張についてプーチン大統領は「科学的な発見は一切ない」と否定したものの、これは生命体46-Bの軍事利用を念頭においた虚偽の発言だとされており、陰謀論も全開で主張。仰天の発見の功績で国際的な賞賛を浴びるはずだったにも関わらず、ロシア政府は発見の隠蔽を決定し、研究チームが湖に到着したことすら否定したとされていました。
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