2019/09/08:
●ごねる静岡県がリニア反対は誤解?駅やルートより大井川が問題に
●そもそもリニア中央新幹線は不要なのになぜこだわるのか?
●鉄道やダムによって水が減り、苦しめられてきた静岡県民
●鉄道好きのライターによると、そもそも静岡県はリニア反対ではない
●ごねる静岡県がリニア反対は誤解?駅やルートより大井川が問題に
2019/09/08:
リニア工事で静岡VS愛知 駅もできず「メリットない」:朝日新聞デジタル(矢吹孝文 岩尾真宏、佐藤英彬 贄川俊 2019年9月6日05時00分)という記事の
はてなブックマークの反応では、静岡県の川勝平太知事に批判的なものがありました。
poko_pen 過去の立ち振る舞いからして、水問題は建前で、本音は駅が作られない事にキレてるだけな気がしてならない(川勝知事は今でも静岡空港地下に駅作れと報告書出すほどだから。静岡空港の立退き問題振り返されるぞ…)
ただし、これには以下のようなツッコミがあった他、大部分は静岡県が正しいというコメントが人気に。私も正直「ごねる静岡」という印象があり、静岡県に駅がないうんぬんを言ってしまうのも悪手だとは思うものの、水の問題はマジで難しいとのことでした。
differential poko_pen のブコメに★がたくさんついてるけど、大井川とか天竜川とかの南アルプス源流の流水域の水利コントロールの難しさを知らないのか…。
asrog 大井川の水利権という見えてる爆弾を処理せずにここまで放置しといて国にぶん投げようとするJR東海が無能なんだよね。流域に残るダムの水で数十年殴り合ってる川から、流域外へ水を流すのだから難易度は高い。
michiki_jp 水利権って、用水流れている水を横に引いて下流で基本全量戻す小水力発電所を作るだけでもすごい労力で交渉する必要があるんで、東海が舐めてるとしか思えない
●そもそもリニア中央新幹線は不要なのになぜこだわるのか?
また、そもそもリニアを作る必要性がないのでは?というコメントも人気に。これは昔からずっと言われ続けているものであり、うちでも
リニア中央新幹線は不要で意味不明 JR東海が地元民に嫌われる理由というのを書いています。
nanana_nine つかさ、そもそもいらなくない?
takaimonogasuki 静岡、こだまとひかりしか停まらないし、東京ほどほど近いからリニアの必要性が無いよな。昔経営者目線で〜という人が多かったが、この場合何目線だろ
「ネトウヨは黙ってろ」的なコメントがあったので、JR東海に肩入れしているのはネトウヨさんたちという認識があるのかもしれません。彼らは自民党政権に反対するものはみんな敵とみなしますからね。ただ、元ネタの記事によると、「国も仲裁には消極的」だといいます。
●鉄道やダムによって水が減り、苦しめられてきた静岡県民
順番が逆になりましたが、最初の記事の内容を少しまとめて紹介。JR東海が2027年に開業予定のリニア中央新幹線。静岡工区の着工を認めていない静岡県の川勝平太知事は、静岡工区のトンネル工事によって大井川の流量が減ったり、生態系が壊されたりすることを懸念。JR東海に工事で発生する湧き水の「全量」を川に戻すよう求めてきたのですが、納得する回答が得られないとして現在も着工に同意していません。
背景には、水不足に苦しんできた静岡県の歴史があります。これは一部で鉄道が加害者というところもあり、大正~昭和初期の旧国鉄東海道線「丹那トンネル」工事で大規模な出水が起きて周辺の水田やワサビ田が干上がり、農家が業種転換を余儀なくされた…ということが起きていました。また、戦後は大井川にダムや水力発電所ができて中下流の水量が減り、1980年代に流域住民が県を巻き込んで電力会社に「水返せ運動」まで起こしました。
水量減少に敏感な住民に対し、JR東海は2018年10月、「原則として湧き水の全量を大井川に戻す」と表明。これで解決と思いきや、最近は「全期間、全量は現実的に難しい」とトーンダウン。8月末の利水関係者との意見交換会では「約束を守って」との要望が相次いだとのことで、JR東海が嘘をついたという事実もあるようです。
●鉄道好きのライターによると、そもそも静岡県はリニア反対ではない
はてなブックマークでは、リンクを貼っている人気コメントもありました。
着工できないリニア 建設許可を出さない静岡県の「正義」 (1/6) - ITmedia ビジネスオンラインという記事。作者は乗り鉄の杉山淳一さんという鉄道好きの人で、そういう人から見てもJR東海がおかしいようです。
muchonov 自分は川勝知事は苦手だけど、この問題に関しては彼は初手からデュープロセスと水利で攻めていて、一応ちゃんと筋は通っている。詳細は以下杉山氏のエントリに詳しい https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1906/21/news051.html
杉山淳一さんによると、そもそも、静岡県はリニア中央新幹線に反対しているわけではないとのこと。大井川流域の水利と環境問題を解決してほしいだけだといいます。
大井川はかつて、頻繁に洪水を起こすほど水量が多かったそうです。ところが、最近は水不足に悩まされてることに。例えば、18年度は12月27日から取水制限が始まり、19年5月22日まで続き、節水期間はなんと147日間。リニア工事により、その大井川の水がさらに減るとなれば、静岡県は看過できません。
これでは静岡県を無理筋と言う方が無理筋でしょう。静岡県の人の生活をぶち壊してまでリニア新幹線を作る理由は全然ありません。静岡県を通るルートは大井川水系の水源地帯だそうですので、ルート変更して水源に影響のないように工事するか、前述の大井川に水を戻すやり方をするべきでしょうね。
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