Appendix

広告

Entries

若者・現役世代の投票率、1%の低下で年間13.5万円の損失という計算に


 <政治家は現金なもの、だから投票に行く>というタイトルで書いていた話と<若者・現役世代の投票率、1%の低下で年間13.5万円の損失という計算に>をまとめました。ただ、前半の話はまずかったと反省し、間に<「政治家は現金なものだからこそ投票」…実は悪かった?>を追加しています。

2021/10/27中程に追記:
●「政治家は現金なものだからこそ投票」…実は悪かった? 【NEW】


●政治家は高齢者ばかり優遇?実は有権者数なら若者有利

2009/8/27:「選挙近くなってからの方が良いかな」と思って寝かしすぎてしまった4000万円も損している日本の若者たち(09/7/21、JBpress)という記事。こちらでは、若い世代と高齢者世代で2007年の参議院選挙で選挙に行った人の数を以下のように比較していました。ご存知の通り、年齢が上の人の方がより多くの投票をしています。

<選挙に行った人の数>
20代:約500万人 < 70代:約900万人
20~35歳未満:約1000万人 < 70歳以上:約1300万人

 ところがこれを有権者の数で見ると、以下のように、全く逆になるんだそうです。このことからわかるのは、昔からよく言われているように、若い人ほど投票に行かない…というだけではありません。若い有権者が多いため本来なら若者の声を政治に反映できるはずなのに、その権利を行使していないと言えそうです。

<有権者の数>
20代:約1500万人 > 70代:約1200万人
20~35歳未満:約2500万人 > 70歳以上:約2000万人


●政治家は現金なもの…だからこそ若者は投票に行くべき

 ところで、この投稿者当初「政治家は現金なもの、だから投票に行く」というタイトルで書いていました。このタイトルにしたように「政治家は現金なもの」なのです。これは全然良いことではありません。ですので、「票に結びつく人たちには徹底的にサービスする一方、票につながらない人たちは見向きもしない。日本の政治家にとって、若者のことなど眼中にないのである」といった事態になります。

 そんなの現金な政治家が悪いと思うでしょう。実際悪いです。ただ、これは古今東西政治家の性(さが)であり、一朝一夕には変えられませんし、変えていこうと思えばやはり投票に行かなければならない…という結論に行き着きます。マスコミは世論調査を頻繁にやっていますが、あれは法的には何の意味もありません。やはり文句を言うのなら、投票するしかないのです。

 森川友義・早稲田大学国際教養学部教授は、現状「若者のことなど眼中にない」政治によって、日本の若者は「4000万円も損している」と指摘。これは現在の政府の支出・収入構造と、今後の年金の支給年齢や医療保険の自己負担率引き上げなどを基に、世代別の損得勘定を計算したものだそうです。

 この計算によると、現在70代の人たちは生涯で差し引き1500万円くらいの得をしているということになるとのこと。一方で、30歳前後の人たちは2500万円もの損をすることになり、その差が4000万円にもなるという計算で、衝撃的な数字です。こうした数字によって、選挙に興味ある方が少しでも増えるといいですね。


●「政治家は現金なものだからこそ投票」…実は悪かった?

2021/10/27追記:以上のように書いていたのですが、「政治家は現金なもの…だからこそ投票に行くべき」という考え方はまずかったですね。申し訳ありません。この考え方だと特定の人たちへの利益誘導が進んでしまうので、まずいのです。大手鶏卵生産会社の「アキタフーズ」が自民党の現役農林水産大臣に賄賂を渡したとされる事件では、この考え方の悪いところがモロに出ました。

 「アキタフーズ」の代表(当時)は、日本の養鶏業界の有力者で、業界団体の日本養鶏協会の顧問などを務めていた人。代表を知る人は、「カネや票で政治家に貢献しなければ動いてもらえないということをよく話していた」としていました。また、代表は「鶏卵生産者は農家ではなく、企業家として政治家を動かすことが大切だ。養鶏業界は政治力が足りないから、いつまでたっても牛や豚並みの補助金をもらえない」とも言っていたそうです。

 本当はお金がなくても、政治家が日本全体を考えて政治を行わなくてはいけません。しかし、政治家に賄賂をあげないと特定の業界が不利になる状態になっているんですね。政治家がえこひいきすることで、各業界が競って利益誘導する政治家に献金したり選挙で応援活動したりし、特定の人たちに利益誘導する政党が選挙で勝ちまくる…ということが起きてしまいました。悪循環です。

 特定の人たちに利益誘導して金儲け…は、新型コロナウイルス問題で多くの国民が苦しんでいるときにすら、常時起きていました。特にひどかったのが、新型コロナウイルス問題での中小企業のための持続化給付金事業を、ダミーのトンネル会社に受注させてから電通に丸投げしていた件。ダミー会社は丸投げですから、何もせずにして儲けられます。

 問題は、この実態のないダミー会社の持ち主。これが全部、自民党系企業だったんですよ。自民党への献金が多い電通が主体で、元自民党の竹中平蔵さんが会長でやはり国の関連事業を回してもらっているパソナや自民党のネット事業をやっているIT企業という顔ぶれ。利益誘導してもらう代わりに自民党を支援する形になっていました。

 こうしたことは別の問題も生みます。一方で、利益誘導しない、日本全体のことを考える、本来なら望ましい政党が選挙で弱くなってしまうのです。弱者重視的な政党もある意味利益誘導とは捉えられるものの、弱者ですからカネがなく、上記のような関係を築くことは不可能。「政治家は現金なもの…だからこそ投票に行く」的な考え方が悪い方向性に働いてしまうのです。

 なので、自分が得するかどうかではなく、日本にとってどの政党・政治家がベターなのか?と考えて、投票するべきでしょう。ただ、これは正直高いハードル。そこまで考えられる思いやりある人は少ないでしょう。それどころか、実際、身勝手な人が多いからこそ、日本で利益誘導政治が定着したわけです。日本を思う方には奮起してほしいところなんですが…。


●若者・現役世代の投票率、1%の低下で年間13.5万円の損失という計算に

2013/7/19:考えなしで何となくブームに乗って投票しちゃうのもあれなんですが、前半で書いたように、選挙権はきちんと行使しないと損です。今回読んだ<若者世代の投票率が1%下がると、若者は1人当たり年間13万5000円損しているとの試算(東北大調査)>(IRORIO 2013年07月15日)もそういう話ですね。

<東北大学大学院経済学研究科の吉田浩教授と経済学部加齢経済ゼミナール所属の学生らは、1967年からの衆・参国政選挙の年齢別投票率と国の予算の統計を収集し、両者の関係を分析した。その結果、若年世代(20歳から49歳まで)の投票率が低下するに従って、国債発行額が増加し、社会保障支出も若年世代よりも高齢世代(50歳以上)に多く配分されていたことが分かった>
http://irorio.jp/yangping/20130715/68974/

 損得の根拠となる計算は社会保障でやっている模様。これは前半の研究と同様です。あと、世代区分はどんなかな?と思ったら、49歳までの計算なんですね。向こうで出していたのは、20歳代や35歳以下のデータで、もっと明らかに「若者」という感じでした。この社会保障支出の損得を、さらに1人当たりにして計算してみます。

<選挙棄権により若年世代の投票率が1%低下すれば、若年世代1人当たり年間およそ13万5000円分の損失が発生している結果となった。内訳としては、国債の新規発行が7万5300円増え、「高齢世代1人あたりの年金などの高齢者向け給付」が「若年世代1人あたりの児童手当などとの家族給付の額」に対して5万9800円増えていた>


●高齢者より若者を味方にした方が良いとも考えられるが…

 13万5000円と言うと、でかいですね。生涯ではなく、1年間でこれです。8年で108万円間と、すぐに100万オーバーです。世代間格差を強調すべきではないという意見があったり、人口構造の変化からすると意図的でない部分もあったりといったこともあるのですが、適切な対処を怠ってきたというのは事実なのですから、こういう計算はアリじゃないかと思います。

<この研究報告から、「これは、若年世代が投票権を行使しないことによって失っている便益であり、選挙棄権のコストである。これは言い換えると『政治に参加しなかったことによるペナルティー』であり、目に見えない『政治不参加税』といえる。また、先進諸国の中では日本は若年世代に対する家族給付よりも高齢者向け給付の比率が高く、少子化の一因になっているとも言える。若年世代はこのような政治不参加のコストを認識して、世代の声が財政政策に反映されるように投票に参加する行動を起こすことや、国政選挙における若年世代の候補者の比率が高まることも期待される」と締めくくられている>

 実は長い目で見たなら、若者を味方につけることは、政治家にとって高齢者よりも得だとも考えられます。当たり前ですけど、若者の方がより長く生きるので、投票できる回数も多いためです。一度熱心な支持者にしてしまえば、政治家も長く利益を受け続けることができます。

 ただ実際のところ、政治家というのは近視眼的で長いスパンで物事を考えられませんし、今当選するかどうかの方が大問題でそうそう長く当選し続ける人はいませんし、政治家自身が大抵年寄りなので若者より早く亡くなりますし、そもそも途中で失望されることの方が多いです。

 そうなると、結局、投票率の高い(投票数の多い)目の前の高齢者を取った方が、断然お得ということになります。やっぱり若い人の投票率を上げて、現金な政治家たちの目をこちらに向けるしかありませんね。


【関連投稿】
  ■選挙の勝利=民意の支持ではない理由 オストロゴルスキーのパラドックスとは?
  ■電子投票のメリットとデメリット 実は問題点だらけ?海外では?
  ■アベノミクスなんかどうでもいい 有権者の関心分析で驚きの結果
  ■投票率の低い選挙は意味がない選挙なのか?マスコミの偏向報道
  ■勝手連の意味とは? 地方選で目立つ「脱政党」や「政党隠し」傾向
  ■政治・政策・政党・政治家についての投稿まとめ

Appendix

広告

ブログ内 ウェブ全体
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示









Appendix

最新投稿

広告

定番記事

世界一スポーツ選手の平均年収が高いのはサッカーでも野球でもない
チャッカマンは商標・商品名 じゃあ正式名称・一般名称は何?
ジャムおじさんの本名は?若い頃の名前は?バタコさんとの関係は?
ワタミの宅食はブラックじゃなくて超ホワイト?週5月収10万円
朝日あげの播磨屋、右翼疑惑を否定 むしろ右翼に睨まれている?
レーシック難民は嘘くさいしデマ?アメリカの調査では驚きの結果に
赤ピーマンと赤黄色オレンジのパプリカの緑黄色野菜・淡色野菜の分類
アマゾンロッカーってそんなにすごい?日本のコンビニ受け取りは?
就職率100%国際教養大(AIU)の悪い評判 企業は「使いにくい」
ミント・ハッカでゴキブリ対策のはずがシバンムシ大発生 名前の由来はかっこいい「死番虫」
移動スーパーの何がすごいのかわからない 「とくし丸」は全国で約100台
ビジネスの棲み分け・差別化の具体例 異業種対策には棲み分けがおすすめ
主な緑黄色野菜一覧 と 実は緑黄色野菜じゃない淡色野菜の種類
タコイカはタコ?イカ?イカの足の数10本・タコの足8本は本当か?
トンネルのシールドマシンは使い捨て…自らの墓穴を掘っている?
ユリゲラーのポケモンユンゲラー裁判、任天堂が勝てた意外な理由
好待遇・高待遇・厚待遇…正しいのはどれ?間違っているのはどれ?
コメダ珈琲は外資系(韓国系)ファンドが買収したって本当? MBKパートナーズとは?
大塚家具がやばい 転職社員を通報、「匠大塚はすぐ倒産」とネガキャン
不人気予想を覆したアメリカのドラえもん、人気の意外な理由は?

ランダムリンク
厳選200記事からランダムで









アーカイブ

説明

書いた人:千柿キロ(管理人)
サイト説明
ハンドルネームの由来

FC2カウンター

2010年3月から
それ以前が不明の理由